数値予報モデルの種類

 気象庁では、予報する目的に応じて幾つかの数値予報モデルを運用しています。
 下表に記載してあるのは、現在、天気・天候の予報に使用している主な数値予報モデルの概要です。目先数時間程度の大雨等の予想には2km格子の局地モデルを、数時間~1日先の大雨や暴風などの災害をもたらす現象の予報には5km格子のメソモデルとメソアンサンブル予報システムを、1週間先までの天気予報や台風予報には約20km格子の全球モデルと約40km格子の全球アンサンブル予報システムを使用しています。全球アンサンブル予報システムは、2週間先までの予報や1か月先までの予報にも使用されています。さらに、1か月を越える予報には、大気海洋結合モデルを用いた季節アンサンブル予報システムを使用しています。

主な数値予報モデルの概要
数値予報システム
(略称)
モデルを用いて
発表する予報
予報領域と
格子間隔
予報期間
(メンバー数)
実行回数
(初期値
の時刻)
局地モデル
(LFM)
航空気象情報
防災気象情報
降水短時間予報
日本周辺 2km 10時間 毎時
メソモデル
(MSM)
防災気象情報
降水短時間予報
航空気象情報
分布予報
時系列予報
府県天気予報
日本周辺 5km 39時間 1日6回
(03,06,
09,15,
18,21UTC)
51時間 1日2回
(00,12UTC)
全球モデル
(GSM)
分布予報
時系列予報
府県天気予報
台風予報
週間天気予報
航空気象情報
地球全体 
約20km
5.5日間 1日2回
(06,18UTC)
11日間 1日2回
(00,12UTC)
メソアンサンブル
予報システム
(MEPS)
防災気象情報
航空気象情報
分布予報
時系列予報
府県天気予報
日本周辺 5km 39時間
(21メンバー)
1日4回
(00,06,
12,18UTC)
全球アンサンブル
予報システム
(GEPS)
台風予報
週間天気予報
早期天候情報
2週間気温予報
1か月予報
地球全体
18日先まで
約40km
18~34日先まで
約55km
5.5日間(注1)
(27メンバー)
1日2回
(06,18UTC)
11日間
(27メンバー)
1日2回
(00,12UTC)
18日間
(13メンバー)
1日2回
(00,12UTC)
34日間
(13メンバー)
週4回
(00,12UTC
火・水曜日)
季節アンサンブル
予報システム
(JMA/MRI-CPS2)
3か月予報
暖候期予報
寒候期予報
エルニーニョ監視速報
地球全体
大気 約110km
海洋
約50~100km
7か月
(13メンバー)
半旬1回
(00UTC)

(注1)GEPSは、00,06,12,18UTC初期値の1日4回実行されるが、06,18UTC初期値時刻の予測は、全般海上予報区(赤道〜北緯60度、東経100〜180度)内に台風が存在する、または同区内で24時間以内に台風になると予想される熱帯低気圧が存在する場合、または全般海上予報区外に最大風速34ノット以上の熱帯低気圧が存在し、24時間以内に予報円または暴風警戒域が同区内に入ると予想された場合に配信される。

 数値予報モデルで予測できる気象現象の規模は格子間隔の大きさに依存しています。格子間隔が20kmの全球モデルでは、高・低気圧や台風、梅雨前線などの水平規模が100km以上の現象を予測することができます。格子間隔が5kmのメソモデルになると、局地的な低気圧や集中豪雨をもたらす組織化された積乱雲など水平規模が数10km以上の現象を予測できるようになります。格子間隔が2kmの局地モデルでは、水平規模が10数km程度の現象までが予測可能となりますが、まだ個々の積乱雲が表現できる程ではありません。

気象庁の数値予報モデルが対象とする気象現象の水平及び時間スケールの図

気象庁の数値予報モデルが対象とする気象現象の水平及び時間スケール

このページのトップへ