海洋に関する数値予報モデルの種類

 海洋では、以下の図に示されるように、海上の風によって生じる数m~数100mスケールの波浪から、海水温と塩分による密度差で駆動される地球規模の熱塩循環まで、様々なスケールの現象が起きています。
 気象庁では、これらの様々な海洋現象を予測し海洋起源の災害を軽減するために、予測対象ごとに「波浪モデル」、「高潮モデル」、「海況モデル」、「海氷モデル」といった各種の海洋に関する数値予報モデルを運用しています。

海洋現象の時空間スケールと気象庁の数値予報モデルの予測対象の図

海洋現象の時空間スケールと気象庁の数値予報モデルの予測対象の図

 下表に記載してあるのは、気象庁が運用する海洋に関するモデルの概要です。
 「波浪モデル」は、海上の風の予測値を用いて、海上における波の発達・減衰やうねりの伝播などを予測し、高波時に発表される波浪警報・ 注意報や、毎日の波浪予報、船舶向けの波浪図などに利用されます。
 「高潮モデル」は、台風の接近時などに海面気圧の変化と海上の風の予測値から潮位の上昇量を予測し、高潮災害が危惧される場合の高潮警報・注意報の発表に利用されます。
 「海況モデル」は、黒潮や親潮等の日本周辺の海流や海水温の状態を予測し、海面水温・海流1か月予報の発表、水産業、また他の数値予報モデルとともに船舶の安全運航、海上の警備救難等でも利用されます。令和2年10月28日からは、新しい「海況モデル」として格子間隔約2kmの日本沿岸海況監視予測システムが運用されています。これにより、日本沿岸域の海流や海水温の変動を詳細に予測できるようになり、異常潮位等の沿岸の潮位変動の予測も可能となりました。
 「海氷モデル」は、オホーツク海南部の1週間先までの海氷密接度の分布を予測して海氷情報や船舶向けの海氷予想図に利用されます。

海洋に関する数値予報モデルの概要
数値予報システム
(略称)
モデルを用いて
発表する予報
予報領域と
格子間隔
予報期間
(メンバー数)
実行回数
(初期値の時刻)
全球波浪モデル 外洋波浪予想
(波浪図)
極域を除く
地球全体
約55km
5.5日間 1日3回
(00,06,18UTC)
11日間 1日1回
(12UTC)
沿岸波浪モデル 波浪予報 日本周辺
約5km
5.5日間 1日4回
(00,06,12,18UTC)
波浪アンサンブル予報システム 週間天気予報
(波浪)
極域を除く
地球全体 
約55km
11日間
(51メンバー)
1日2回
(00,12UTC)
アジア域高潮モデル 高潮情報
(アジアの気象局で利用)
北西太平洋
約4km
72時間 1日4回
(00,06,12,18UTC)
日本域高潮モデル 高潮情報
(警報・注意報)
日本周辺
沿岸部
約1〜16km
39時間 1日8回
(00,03,06,09,
12,15,18,21UTC)
日本沿岸海況監視予測システム
(JPNシステム)
海面水温・海流1か月予報
海氷情報(試験運用中)
北太平洋
約10km
31日間 1日1回
(00UTC)
日本近海
約2km
11日間 1日1回
(00UTC)
海氷モデル 海氷情報 オホーツク海
南部
12.5km
7日間 週4回
(00UTC)

参考リンク

 もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

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