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空港気象ドップラーレーダーによる観測

 空港気象ドップラーレーダーは、積乱雲などからのダウンバーストによる風の急激な変化を解析して、「マイクロバースト」と「シアーライン」を検出し、危険な空域の情報を管制官や航空会社の運航担当者などに速やかに提供しています。

 ダウンバースト、マイクロバースト、シアーライン⇒(参考)航空機の離着陸時における風との関わり

マイクロバースト、シアーライン解析例


空港気象ドップラーレーダーのしくみ

 空港気象ドップラーレーダーは、アンテナを回転させながら電波(マイクロ波)を発射して、一般的な気象レーダーと同様に雨や雪などの降水の分布を観測するとともに、さらに電波のドップラー効果を利用することによって風の分布も観測しています。
 降水の観測に関しては、発射した電波が戻ってくるまでの時間から雨粒や雪片など(降水粒子)までの距離を測定し、戻ってきた電波の強さから雨や雪などの降水の強さを観測しています。
 また、降水分布や降水強度を観測するだけでなく、発射した電波の周波数と電波が降水粒子に反射して戻ってきた電波の周波数との差(ドップラー周波数)を測定することにより、降水粒子がレーダーサイトに向かってどのくらいの速さで近づいているのか、または離れているのかを求めています。降水粒子の動きは大気の動き(風)によるものですので、結果として、降水粒子が位置する地点の「風の流れ(ドップラー速度)」を観測することができます。
 なお、航空機の離着陸に大きな影響を及ぼす現象を細かく観測するため、空港気象ドップラーレーダーのパラボラアンテナの直径は、気象庁が使用する他の気象レーダー(4m)に比べて7mと大きくなっています。

空港気象ドップラーレーダー

空港気象ドップラーレーダー設置の背景

 昭和50(1975)年6月、アメリカのジョン・F・ケネディ国際空港において、雷を伴う激しい雨の中で旅客機が着陸に失敗する航空事故が発生しました。事故調査の結果、発達した積乱雲からの激しい下向きの突風「ダウンバースト」が原因であることが判明しました。その後、米連邦航空局は、「風向や風速の急変」を探知する目的で空港気象ドップラーレーダーを主要空港に設置するようになりました。
 日本では、気象庁が平成7(1995)年2月に関西国際空港に国内1号機を設置し、平成24(2012)年1月現在、全国の主要空港9ヵ所で空港気象ドップラーレーダー(DRAW:Doppler Radar for Airport Weather)による「風向や風速の急変」の監視を行い、航空事故の防止に役立てています。

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