洪水に関する防災気象情報の活用

洪水に関する防災気象情報を活用した避難行動について

 洪水によって命に危険が及ぶ(避難行動が必要となる)タイミングとエリアの考え方については、「避難情報に関するガイドライン」(以下「ガイドライン」)において具体的に示されています。 以下では、このガイドラインに基づき、氾濫に関する警報等が発表された際にとるべき行動の例について解説します。

 洪水で命に危険が及ぶ範囲は、洪水ハザードマップ浸水想定区域が基本となります。 ただし、想定される浸水の深さ及びお住まいの建物の階数に応じて、建物からの立退き避難が必要か、 建物の2階以上への垂直避難でよいか、命を守るためにとるべき避難行動が異なります。堤防の近くで氾濫水によって家屋の流失が想定される場所、 最上階の床の高さまで浸水すると想定される場所、半地下構造の建物に氾濫水が流入する場所、あるいは、ゼロメートル地帯などで長期間浸水が継続すると想定される場所などでは、屋内で待避していても命に危険が及びますので、立退き避難が必要です。 また、洪水ハザードマップがない地域であっても、山間部の幅の狭い谷底平野等の川の流れの速いところで、氾濫流や河岸侵食により家屋の流失が想定される場合には命に危険が及びますので、立退き避難が必要です。

氾濫に関する警報等(洪水予報河川)

 河川名を付して氾濫警報を発表する河川を洪水予報河川※といいます。
 気象庁は洪水予報河川について、避難情報の5段階の警戒レベルに対応した氾濫警報を、河川名を付して「○○川レベル2氾濫注意報」「△△川レベル3氾濫警報」のように発表します。

 浸水想定区域内の立退き避難を必要とする場所にお住まいの方は、レベル4氾濫危険警報やレベル3氾濫警報を踏まえた適切な避難を心がけてください。 また、自治体から警戒レベル4避難指示等が発令されたときには速やかに必要な避難行動をとってください。それぞれの情報を用いてとるべき行動は以下のとおりです。

 ※洪水予報河川:国土交通省または都道府県と共同で発表する洪水予報の対象河川

警報 とるべき行動 警戒レベル
レベル5
氾濫特別警報
 地元の自治体が警戒レベル5緊急安全確保を発令する判断材料となる情報です。災害がすでに発生していることを示す警戒レベル5に相当します。
災害がすでに発生している状況となっています。命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保してください。
警戒レベル5相当
レベル4
氾濫危険警報
 地元の自治体が警戒レベル4避難指示を発令する目安となる情報です。危険な場所からの避難が必要とされる警戒レベル4に相当します。
 災害が想定されている区域等では、自治体からの避難指示の発令に留意するとともに、避難指示が発令されていなくても自ら避難の判断をしてください。
警戒レベル4相当
レベル3
氾濫警報
 地元の自治体が警戒レベル3高齢者等避難を発令する目安となる情報です。高齢者等は危険な場所からの避難が必要とされる警戒レベル3に相当します。
 災害が想定されている区域等では、自治体からの高齢者等避難の発令に留意するとともに、高齢者等以外の方も避難の準備をしたり自ら避難の判断をしたりしてください。
警戒レベル3相当
レベル2
氾濫注意報
 避難行動の確認が必要とされる警戒レベル2に相当します。
 ハザードマップ等により、災害が想定されている区域や避難先、避難経路を確認してください。
警戒レベル2

※ 警戒レベルについては内閣府ホームページをご覧ください。

 ただし、台風等の接近によって暴風警報(又は暴風特別警報)が発表されたときには、洪水浸水想定区域にお住まいで立退き避難を必要とする方は、暴風で屋外を移動できなくなる前に早めの立退き避難をご検討ください。なお、暴風警報(及び暴風特別警報)は、暴風となる数時間前に、暴風の吹き始める時間帯などを明示して発表しています。

 氾濫に関する警報等の詳細については、指定河川洪水予報の解説ページもご参照ください。

大雨に関する警報等・洪水キキクル(洪水予報河川以外の河川)

 洪水予報河川以外の河川については、流域面積が狭いために雨水が短時間で河川に集まりやすく、勾配が急であるなどのために流れが速くなりやすく、 大雨が降ると水位が急激に上昇することを考慮した対応が必要であり、大雨に関する情報の中で一緒に発表します。 洪水浸水想定区域内の立退き避難を必要とする場所にお住まいの方は、実際に水位が上昇するより数時間前の早い段階から、河川の水位情報に加えて、 大雨に関する警報等洪水キキクルも参照して命を守るための早めの避難を心がけてください。

 特に、当該河川(上流地点も含む)において、洪水キキクルで「危険」(紫)の危険度が出現した場合には、引き続き水位が上昇し、重大な災害が発生する可能性が高いと予測されています。 この場合、水位情報・カメラ画像・水防団報告等の現地情報も踏まえて、自治体から警戒レベル4避難指示が発令されうる危険な状況となっています。 その後、「災害切迫」(黒)が出現した場合は、重大な災害が切迫しているか、すでに発生している可能性が高い危険な状況となるため、それより前の段階、遅くとも「危険」(紫)の危険度が出現した段階で、速やかに避難を開始することが重要です。 特に、山間部の幅の狭い谷底平野等の川の流れの速いところで、氾濫流や河岸侵食により家屋が流されるおそれがある場所にお住まいの場合には、この段階で避難行動をとることが大変重要です。

 また、自治体から警戒レベル4避難指示等が発令された場合やレベル4氾濫危険警報等が発表された場合には、洪水キキクルにかかわらず、速やかに避難行動をとってください。

中小河川における避難勧告の判断の考え方

洪水からの避難行動が必要となるタイミングとエリアについて(内閣府のガイドライン)

 洪水によって命に危険が及び避難行動が必要となるタイミング(判断基準)とエリア(対象区域)の考え方については、「避難情報に関するガイドライン」(内閣府)において次のように例示されています。

 【洪水予報河川の場合】

洪水(洪水予報河川)からの避難のタイミングとエリア(内閣府ガイドライン)

 【水位周知河川の場合】

洪水(水位周知河川)からの避難のタイミングとエリア(内閣府ガイドライン)

 【その他河川の場合】

洪水(その他河川)からの避難のタイミングとエリア(内閣府ガイドライン)

 洪水によって命に危険が及ぶ範囲(立退き避難が必要となる区域)については、表の中で「対象区域の考え方」として示されています。 表の中で「警戒レベル4避難指示」の判断基準として示されている状況を自主避難の参考にしていただき、避難行動に支援を必要とする方は「警戒レベル3高齢者等避難」の判断基準として示されている状況を参考に早期避難をお願いします。 なお、「警戒レベル5緊急安全確保」の判断材料として示されている状況は、すでに安全な避難ができず命が危険な状況と考えていただき、 この状況を待ってから避難を開始しようとするのではなく、警戒レベル4までには危険な場所からの避難を完了しておく意識で行動いただくことが大変重要です。

 なお、表の中で「○○」とされている箇所については、河川や自治体によって値が異なります。