土砂災害

 土砂災害は、すさまじい破壊力をもつ土砂が、一瞬にして多くの人命や住宅などの財産を奪ってしまう恐ろしい災害です。山腹や川底の石や土砂が集中豪雨などによって一気に下流へと押し流される現象を土石流といいます。また、山の斜面や自然の急傾斜の崖、人工的な造成による斜面が突然崩れ落ちることを崖崩れといいます。

土砂災害の例(平成24年7月 熊本県阿蘇市)

 7月11日から14日にかけて、本州付近に停滞した梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだため、九州北部を中心に大雨となりました(平成24年7月九州北部豪雨)。この大雨により、熊本県の阿蘇地域(阿蘇市、高森町、南阿蘇村)では土石流や崖崩れが多発し、死者・行方不明者25人が生じる*など大きな被害となりました。

 低気圧や台風、前線などによって積乱雲が同じ場所で次々と発生・発達を繰り返し、数時間で100mmから数百mmという大量の雨を狭い範囲に降らせることがあります。このような雨を「集中豪雨」といいます。

 右のグラフと図は、梅雨前線によって発生した集中豪雨における雨量の推移と分布を示したものです。平成24年7月12日の未明から朝にかけて、熊本県阿蘇市阿蘇乙姫では1時間に80㎜を超える猛烈な雨が4時間にわたって降り続き、総雨量は500mmに達しました。雨量分布図からは、熊本県の北部で特に雨量が多くなっていることが分かります。
*内閣府 平成24年7月11日からの大雨による被害状況等について(平成24年8月16日19時00分現在)

土砂災害の例

阿蘇市一の宮町手野付近

雨量分布図

雨量分布図(7月11日18時~7月12日12時)

雨の状況

阿蘇市阿蘇乙姫の雨の状況(7月11日18時~7月12日12時)

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