地震から身を守るために

 日本は、世界有数の地震大国で、これまで多くの地震や津波による災害を経験してきました。例えば、平成28年の熊本地震において、最大震度7の地震が2度発生したほか、一連の活発な地震活動によって、甚大な被害を受けました。大きな被害をもたらす地震は特定の地域に限って発生しているわけではなく、全国各地で発生しています。大きな地震によって強い揺れとなった地域では、引き続く地震活動で家屋などが倒壊したり、落石やがけ崩れなどの土砂災害が発生しやすくなったりします。

 気象庁は、このような地震災害を防止・軽減するために緊急地震速報、地震情報、長周期地震動に関する観測情報、南海トラフ地震関連情報等を発表し、注意や警戒を呼びかけています。突然襲ってくる地震から身を守るためには、これらの情報を理解し、迅速な避難(安全確保)及び日頃からの備えを行うことが重要です。

宇土市役所の損壊益城町建物損壊熊本城石垣の損壊益城町上空から(九州地方整備局の協力による)

2016年熊本地震の被害(災害時地震報告 平成28年(2016年) 熊本地震 より)

地震から身を守る行動の具体例

 地震の揺れは突然襲ってきます。いつ揺れに見舞われても身を守ることができるように、屋内・屋外問わず周囲の状況や避難経路を確認し、揺れに備えましょう。

日頃からの備えの例

室内の備えのイメージ

  • 備蓄・非常持ち出し品の準備
  • 安全スペースの確保
  • 周囲の状況の確認
  • 連絡手段の確認
  • 家具の固定
  • 訓練に参加しよう

緊急地震速報を活用した訓練について「日頃からの備え」
地震による家具の転倒を防ぐには(総務省消防庁)
日頃の備えで大事なこと(政府広報オンライン)

 緊急地震速報を見聞きしたり、地震の揺れを感じたりしたら、あわてず、まず身の安全を確保しましょう。

安全を確保するための行動例

  • 家庭では、安全スペースに避難。頭部を保護し、丈夫な机の下など安全な場所に避難。あわてて外へとびださない。無理に火を消そうとしない。
  • 屋外(街)では、ブロック塀などの倒壊に注意。看板や割れたガラスの落下に注意。
  • エレベーターでは、最寄の階に停止させ、すぐに降りる。
  • 鉄道・バスでは、つり革・手すりにしっかりつかまる。

地震防災一覧

緊急地震速報を見聞きしたときは「行動の具体例」
緊急地震速報を見聞きしたときにとるべき行動(政府広報オンライン)

防災情報

  • 地震情報
    地震発生後、新しいデータが入るにしたがって、順次以下の情報を発表します。震度速報、震源に関する情報、震源・震度情報、その他の情報。

  • 推計震度分布図
    震度5弱以上を観測した地震について、推計震度4以上の範囲を示した図を掲載しています。

  • 長周期地震動に関する観測情報
    長周期地震動による高層ビル内での被害の発生可能性等についてお知らせする観測情報を掲載しています。

  • 南海トラフ地震関連情報
    南海トラフ全域を対象として、異常な現象を観測した場合や地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価した場合等に、関連する情報を発表します。

  • 北海道・三陸沖後発地震注意情報
    北海道の根室沖から東北地方の三陸沖の巨大地震の想定震源域やその周辺でMw7.0以上の地震が発生し、大規模地震の発生可能性が平常時より相対的に高まっている際に発表される情報です。

  • 震央分布
    1週間前から本日(約1時間前)までの、地震活動状況を掲載しています。

知識・解説

各種データ・資料