南海トラフ地震について

 南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域として概ね100~150年間隔で繰り返し発生してきた大規模地震です。
 科学的に想定される最大クラスの南海トラフ地震(南海トラフ巨大地震)が発生した場合、静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性があるほか、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に10mを超える大津波の襲来が想定されています。

南海トラフ地震の歴史の概念図 南海トラフ地震の歴史と特徴
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 2024年は甚大な被害が発生した昭和東南海地震(1944年12月7日)の発生から80年となる節目の年でした。前回の南海トラフ地震(昭和東南海地震(1944年)及び昭和南海地震(1946年))が発生してから約80年が経過した現在では、次の南海トラフ地震発生の切迫性が高い状態です。
 いつ起きてもおかしくない次の南海トラフ地震に備えましょう。

過去の南海トラフ地震(地震は一度では終わらないかも)

 過去には、想定震源域のほぼ全域で同時に地震が発生したことがあるほか、東側半分の領域で大規模地震が発生し、時間差をもって残り西側半分の領域でも大規模地震が発生したこともあります。
 前回の南海トラフ地震は、昭和19年(1944年)に起きた昭和東南海地震と昭和21年(1946年)に起きた昭和南海地震で、この2つの地震は約2年の時間差をもって発生しました。なお、西側半分の領域で先に大規模地震が発生する可能性もあります。

過去の南海トラフ地震 過去の南海トラフ地震

日頃からの地震への備え

 南海トラフ地震はもしかしたら明日にも起こるかもしれません。南海トラフ沿いで異常な現象が観測されず、 南海トラフ地震発生の可能性の相対的な高まりについてお知らせする「南海トラフ地震臨時情報」の発表がないまま、突発的に南海トラフ地震が発生することもあります。そのため、「日頃からの地震への備え」を実施することが大切であり、大きな地震が起きた時はまずは自分の身を守る行動を取りましょう。
 なお、「南海トラフ地震臨時情報」が発表された際には、改めて「日頃からの地震への備え」を確認しておくことに加え、政府や自治体などから呼びかけられる、「南海トラフ地震臨時情報」のキーワード(巨大地震警戒、巨大地震注意または調査終了など)に応じた防災対応をとることが大切です。

日頃からの備え 日頃からの備えの概要
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「南海トラフ地震臨時情報」のキーワードに応じた防災対応の概要 「南海トラフ地震臨時情報」のキーワードに応じた防災対応の概要
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本webサイトに掲載されている一部の画像の作成にはGMT(Generic Mapping Tool; Wessel, P. and W. H. F. Smith, New, improved version of Generic Mapping Tools released, EOS Trans. Amer. Geophys. U., Vol. 79 (47), pp. 579, 1998)を使用しています。