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台風に伴う雨の特性

 台風は、強い風とともに大雨を伴います。台風は積乱雲が集まったもので、雨を広い範囲に長時間にわたって降らせます。

 台風は、垂直に発達した積乱雲が眼の周りを壁のように取り巻いており、そこでは猛烈な暴風雨となっています。この眼の壁のすぐ外は濃密な積乱雲が占めており、激しい雨が連続的に降っています。さらに外側の200~600kmのところには帯状の降雨帯があり、断続的に激しい雨が降ったり、ときには竜巻が発生することもあります。これらの降雨帯は下の図のように台風の周りに渦を巻くように存在しています(参考資料:「雨の強さと降り方」)。

台風の降雨帯

 また、日本付近に前線が停滞していると、台風から流れ込む暖かく湿った空気が前線の活動を活発化させ、大雨となることがあります。

 雨による大きな被害をもたらした台風の多くは、この前線の影響が加わっています。和歌山県に上陸した平成2年台風第19号は西日本の太平洋側で総降水量600~1,100mmの大雨を降らせました。

畳2枚の広さに雨が降った場合のおおよその見当

 九州に上陸した昭和51年台風第17号は、台風が南の海上にあった時から西日本に停滞していた前線の活動を活発化させ、台風がゆっくりと北上したこともあって九州に上陸するまでの6日間にわたって各地に雨を降らせました。徳島県木頭村では1日だけで1,114mmの雨を降らせ、これは1日の降水量としては当時の日本記録となりました。また、木頭村での総降水量は2,781mmと、東京の2年分の雨に相当する大量の雨となりました。

 このように大量の雨を数日のうちに降らせたため、1都1道2府41県とほぼ日本全域で被害が発生し、死者・行方不明者171人、住家の全半壊・流失5,343棟、住家の浸水534,495棟(消防白書による)という甚大な被害が発生しました。

 台風がもたらす雨は、台風自身の雨のほかに、このように前線の活動を活発化して降る雨もあることを忘れてはいけません。

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