台風情報の種類と表現方法

 平成19年4月18日以降に発表する台風予報は、「台風情報の表示方法等に関する懇談会」で社会情報学や放送機関等の有識者の意見等を拝聴し、新たに定めた「台風予報の図表示方法の指針」に沿った内容になりました。

 令和2年9月9日からは、台風及び24時間以内に台風に発達すると予想される熱帯低気圧(以下、「発達する熱帯低気圧」)について、台風接近時の防災行動計画(タイムライン)に沿った対応を効果的に支援するため、5日先までの予想進路や強度を台風情報として発表しています。

 台風及び発達する熱帯低気圧に関する情報は、気象庁ホームページでは「台風情報」のページでご覧いただけます。

台風情報の見方

台風情報(実況と5日先までの予報)

 台風情報は、台風及び発達する熱帯低気圧の実況と予報からなります。下の図は台風情報の表示例です。

台風情報の図

台風(発達する熱帯低気圧を含む)の実況

 気象庁では、台風の実況を3時間ごとに発表しています。台風の実況の内容は、台風の中心位置、進行方向と速度、中心気圧、最大風速(10分間平均)、最大瞬間風速、暴風域、強風域です。

 現在の台風の中心位置を示す×印を中心とした赤色の太実線の円は暴風域で、風速(10分間平均)が25m/s以上の暴風が吹いているか、地形の影響などがない場合に吹く可能性のある範囲を示しています。この円内では、いつ暴風が吹いてもおかしくありません。黄色の実線の円は強風域で、風速(10分間平均)が15m/s以上の強風が吹いているか、地形の影響などがない場合に吹く可能性のある範囲を示しています。また、現在までの台風経路は青い線で、発達する熱帯低気圧の期間の経路は青い破線で示します。

台風(発達する熱帯低気圧を含む)の予報

 気象庁は、台風の1日(24時間)先までの12時間刻みの予報を3時間ごとに発表し、さらに5日(120時間)先までの24時間刻みの予報を6時間ごとに発表します。予報の内容は、各予報時刻の台風の中心位置(予報円の中心と半径)、進行方向と速度、中心気圧、最大風速、最大瞬間風速、暴風警戒域です。

 破線の円は予報円で、台風の中心が到達すると予想される範囲を示しています。台風の大きさの変化を表すものではありません。予報した時刻に、この円内に台風の中心が入る確率は70%です。また、予報円の中心を結んだ白色の破線を表示することもできますが、台風の中心が必ずしもこの線に沿って進むわけでないことに注意してください。予報円の外側を囲む赤色の実線は暴風警戒域で、台風の中心が予報円内に進んだ場合に5日(120時間)先までに暴風域に入るおそれのある範囲全体を示しています。

 台風の強さ(中心気圧や最大風速)は台風が進むコースによって大きく変わる場合があります。したがって、中心位置の予報が変われば、強さの予報も大きく変わる場合があるため、常に最新の予報をご利用ください。また、台風情報で発表する台風の最大風速、最大瞬間風速は台風により吹く可能性のある風速の最大値を示します。このため、地形や竜巻のような局所的な気象現象などの台風以外の影響により、一部の観測所で観測値がこれらの値を超える場合があります。

 なお、台風の動きが遅い場合には、12時間先の予報を省略することがあります。暴風域、強風域、暴風警戒域は、実況や予想される最大風速が小さい場合は表示されません。

 さらに、台風が日本に接近し、影響するおそれがある場合には、台風の位置や強さなどの実況と1時間後の推定値を1時間ごとに発表するとともに、24時間先までの3時間刻みの予報を3時間ごとに発表します。

 下の図は24時間先までの情報の例です。それぞれの地域で警戒が必要となる時間帯がより詳しくわかります。
 「経路図選択」で「24時間」か「24時間拡大」を選択した場合は下の図のように6時間刻みの予報を、「24時間拡大詳細」を選択した場合は3時間刻みの予報をご覧いただけます。

24時間先までの3時間刻みの予報

台風情報の内容

内容 発表時間 予報時間 発表要素
実況 0時、3時、6時、9時、12時、15時、18時、21時の約50分後※3 中心位置、進行方向・速度、中心気圧、最大風速、最大瞬間風速、暴風域、強風域
毎正時の約50分後※1,3
1時間後推定※1 毎正時の約50分後※1
1日(24時間)予報 0時、3時、6時、9時、12時、15時、18時、21時の約50分後※3 12時間先※2、24時間先 予報円の中心・半径、進行方向・速度、中心気圧、最大風速、最大瞬間風速、暴風警戒域
24時間先まで3時間毎※1
5日(120時間)予報 3時、9時、15時、21時の約50分後※3 5日先まで24時間毎

※1  台風が日本に接近し、影響のおそれがある場合に発表
※2  台風の動きが遅い場合は省略
※3  発達する熱帯低気圧や台風が複数存在するときは約70~90分後になることがある


暴風域に入る確率

地域ごとの時間変化

 気象庁は、市町村等をまとめた地域ごとに「暴風域に入る確率」を発表します。5日(120時間)以内に台風の暴風域に入る確率が0.5%以上である地域に対し、下の図のように5日(120時間)先までの3時間ごとの値を示します。

 気象庁ホームページでは、「台風情報」のページの「情報選択」で「台風の暴風域に入る確率(地域ごと時間変化)」を選ぶとご覧いただけます。下のグラフは表示例です。

暴風域に入る確率の時間変化のグラフ

 青のグラフは5日(120時間)先までの3時間ごとの暴風域に入る確率を示します。緑のグラフはそれぞれ24、48、72、96、120時間先までの暴風域に入る確率を積算値で示します。
 早ければ値が出はじめる時間帯から(上図では13日12時から)、暴風域に入る可能性があります。値がピークの時間帯(上図では13日21時~14日0時)は、最も暴風域に入っている可能性が高い時間帯です。また、値が小さくなった時間帯(上図では16日6時まで)でも、まだ暴風域に入っている可能性があることに注意が必要です。

 暴風域に入る確率は、台風の予報円の大きさを考慮して計算されています。一般的に情報の発表時刻から先の時間になるほど予報円が大きくなり、広い地域に低く確率が予報されます。このため台風が離れているときに確率が低い地域でも、台風が接近することで確率が高くなることがあります。

 暴風域に入った場合の危険は大きいため、発表されている確率が低くても、確率の変化傾向やピークの時間帯に注目し、常に最新の予報をご利用ください。

分布表示

 また、地域ごとの確率に加えて、下の図のような確率の分布図を発表します。分布図では、北緯20~50度、東経120~150度で囲まれる領域を対象として、緯度方向0.4度、経度方向0.5度毎に5日(120時間)先までに暴風域に入る確率を示します。

 気象庁ホームページでは、「台風情報」のページの「情報選択」で「台風の暴風域に入る確率(分布表示)」を選ぶとご覧いただけます。下の図は表示例です。

暴風域に入る確率の分布図

 台風の進行方向では、台風が近づくにつれて確率が高くなってきますので注意が必要です。確率が低くても、その後発表される予報でどう変わるかに気をつけてご覧ください。例えば下の図のように、台風の進行方向にあたる北陸地方(円内)では、一番左の図の予報では確率が低かったのですが、1日後の予報(中央の図)、2日後の予報(右の図)では、確率が高くなりました。その後、この台風は北陸地方に向かって進みました。

暴風域に入る確率の分布図

暴風域に入る確率※1の内容

内容 発表時間 発表要素
地域ごとの時間変化 3時、9時、15時、21時の約60分後※2 5日(120時間)先までの3時間ごと及び24・48・72・96・120時間先までの確率
分布表示 3時、9時、15時、21時の約70分後※3
※1 5日(120時間)以内に台風の暴風域に入る確率が0.5%以上である地域がある場合に発表
※2 原則として2個まで(ただし、台風の中心が日本列島から概ね300km以内にある場合はそれらを含めて3個まで)の台風について各時刻の実況・予報に基づいて計算した確率を発表(発達する熱帯低気圧や台風が複数存在するときは約70~110分後になることがある)
※3 ※2と同様(ただし、発達する熱帯低気圧や台風が複数存在するときは約80~120分後になることがある)


気象庁本庁が発表する「台風に関する気象情報」

 台風が発生したときや、台風が日本に影響を及ぼすおそれがあるか、すでに影響を及ぼしているときに、気象庁は「台風に関する気象情報(全般台風情報)」を発表します。なお、今後台風に発達すると予想される熱帯低気圧が日本に影響するおそれがある場合には、「発達する熱帯低気圧に関する情報」という標題で情報を発表します。

 これらの情報には、台風の実況と予想などを示した「位置情報」と防災上の注意事項などを示した「総合情報」があります。

 「位置情報」は、ラジオやテレビを通して言葉で伝えたり、新聞記事として掲載したりすることなどに利用されています。気象庁ホームページでは、「台風情報」ページの「情報選択」で「台風に関する気象情報(全般台風情報)」を選ぶとご覧いただけます。以下に情報の例を示します。

 <情報の例>

 ・全般台風情報の位置情報

 ・発達する熱帯低気圧に関する情報の位置情報

 また、24時間先までの3時間刻みの予報など、台風が日本に接近し、影響するおそれがある場合に発表する情報を含む、詳細な情報も発表します。情報の形式は上記の情報と同様です。気象庁ホームページでは、「台風に関する気象情報(全般台風情報)」のページで、「位置詳細」をクリックするとご覧いただけます。

 「総合情報」は、台風や発達する熱帯低気圧の見通し、予想雨量など防災にかかわる情報や災害への留意点、台風の発生や上陸などの情報を掲載するために発表します。気象庁ホームページでは、「台風に関する気象情報(全般台風情報)」か、「全般気象情報」のページでご覧いただけます。以下に情報の例を示します。

 <情報の例>

 ・全般台風情報の総合情報

 ・発達する熱帯低気圧に関する情報の総合情報

 「総合情報」は必要に応じて図形式の情報で示すことがあります。防災上重要なポイントである、危険度の高まる地域や時間帯等を、バーチャート※1等の図で分かりやすく示します。気象庁ホームページでは、「全般気象情報」のページでご覧いただけます。以下に情報の例を示します。

※1  今後の気象の見通しを時系列の表形式で示したもの。

図形式全般台風情報

 台風が熱帯低気圧や温帯低気圧に変わっても、引き続き大雨や強風、高波などの激しい現象が発生するおそれがあります。各地の気象台では、大雨や強風、高波などに関する警報や注意報気象情報等を発表して警戒や注意を呼びかけていますので、最新の情報に留意してください。


各地の気象台や測候所が発表する「台風に関する気象情報」

 各地の気象台や測候所は、気象庁本庁が発表した情報をもとに担当する地域の特性や影響などを加味して「台風に関する気象情報」や「発達する熱帯低気圧に関する気象情報」を発表します。

 気象庁ホームページでは、「気象情報」のページで「地方」または「府県」を選ぶとご覧いただけます。以下に、沖縄気象台が発表した例を示します。

 <情報の例>

 ・沖縄気象台による「台風に関する気象情報」


 このように、台風や発達する熱帯低気圧に関する情報は気象庁本庁や各地の気象台から随時発表しますので、最新の情報を使うようにしてください。

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