地上気象観測

地上気象観測の概要

全国約60か所の気象台・測候所では、気圧、気温、湿度、風向、風速、降水量、積雪の深さ、降雪の深さ、日照時間、日射量、雲、視程、大気現象等の気象観測を行っています。雲、視程、大気現象等は観測者が目視によって観測していますが(一部の気象台除く)、その他は地上気象観測装置によって自動的に観測を行っています。また、全国約90か所の特別地域気象観測所では、地上気象観測装置による自動観測のみを行っています。

これらの観測データは、注意報・警報や天気予報の発表等に利用されるほか、気候変動の把握や産業活動の調査・研究等で活用されています。

地上気象観測網

地上気象観測網

地上気象観測網(平成29年12月12日現在)

地上気象観測装置について

地上気象観測装置は、地方気象台などの気象官署及び特別地域気象観測所において、気圧、気温、湿度、風向、風速、降水量、積雪の深さ、日照時間などの地上気象観測を行う装置で、各種の測器及び信号変換部で構成されています。このうち、気圧計を除く測器は観測露場(注1)や庁舎屋上等に設置し、気圧計及び信号変換部は観測室内に設置しています。
地上気象観測装置では、電気式温度計、電気式湿度計、転倒ます型雨量計、感雨器、電気式気圧計、風車型風向風速計、全天電気式日射計、回転式日照計、積雪計(光電式)、視程計といった測器を使用しています。

注1)露場:観測装置を周囲の人工物の影響を受けないよう配慮した場所に設置することにより、安定した環境で観測することができます。この場所を露場(ろじょう)と呼びます。露場には、地面からの熱を避けるための芝生が植えられています。


地上気象観測装置の概要

地上気象観測装置の概要


注2)通風筒:気温や湿度の観測に対する日射の影響を防ぐため、断熱材を入れた二重の円筒に温度計と湿度計を入れて常に風を通しています。この筒のことを通風筒と呼びます。通風筒の下部には、地面で反射した日射が直接当たるのを防ぐための遮へい板も付いています。


地上気象観測装置の写真

地上気象観測装置の例


地上気象観測種目
観測種目 観測方法 観測場所
気圧、気圧変化の型と量、日最低海面気圧・同起時 電気式気圧計 観測室
気温、水蒸気圧、露点温度、相対湿度、日最高気温・同起時、日最低気温・同起時、日最小相対湿度・同起時 電気式温度計
電気式湿度計
携帯用通風乾湿計
露場
風向、風速、日最大瞬間風速・同風向・同起時、日最大風速・同風向・同起時 風車型風向風速計 測風塔又は屋上
降水量、降水強度、日最大1時間又は10分間降水量・同起時、大気現象(降水現象の有無) 転倒ます型雨量計
感雨器
露場
積雪の深さ 積雪計
雪尺
降雪の深さ 積雪計
雪板
全天日射量 全天電気式日射計 測風塔又は屋上
日照時間 回転式日照計
太陽電池式日照計
視程、現在天気、大気現象 視程計
感雨器
電気式温度計
電気式湿度計
露場
(無人の場合)
視程、現在天気、大気現象 視程計
感雨器
電気式温度計
電気式湿度計
気象レーダー
雷監視システム
露場
(有人(自動観測)の場合)
視程、現在天気、大気現象
雲量・雲形・雲の向き(雲片又は雲塊の進行してくる方向)
観測者による目視
又は聴音
露場
(有人(観測者による観測)の場合)

自動観測による天気などの判別について

特別地域気象観測所や一部の地方気象台では(該当箇所は下表参照)、視程計や電気式温度計といった、観測露場などに設置した地上気象観測装置による観測結果に加えて、気象衛星から得られる情報などを利用して、天気や大気現象を自動で判別しています。

晴/曇の判別
自動観測を実施している特別地域気象観測所や一部の地方気象台では、気象衛星観測による雲量の情報(雲量格子点情報の雲量)および日照時間の観測による前1時間日照率に基づき、晴/曇を判別します。 なお、気象衛星観測による雲量の情報を取得できない場合は、前1時間日照率から判別します。また、夜間など日照時間を観測していない時間帯は、気象衛星観測による雲量の情報のみから判別します。
(注)気象衛星の保守作業や太陽自動回避などにより、日照時間を観測していない時間帯に気象衛星からの情報が得られない場合、天気が欠測となることがあります。

雨/みぞれ/雪の判別
自動観測を実施している特別地域気象観測所や一部の地方気象台では、感雨器により降水現象を観測した際に、気温および湿度の観測値から雨/みぞれ/雪を判別します。

晴/曇の判別及び雨/みぞれ/雪の判別を自動で行っている観測所
地方気象台(9) 関東甲信地方(8) 水戸、宇都宮、前橋、熊谷、銚子、横浜、甲府、長野
沖縄地方(1) 南大東島(夜間(00時~08時30分、17時~24時)のみ自動観測)
特別地域気象観測所等(93) 北海道地方(14) 北見枝幸、羽幌、留萌、岩見沢、小樽、倶知安、寿都、雄武、紋別、根室、
広尾、苫小牧、浦河、江差
東北地方(11) むつ、深浦、八戸、宮古、大船渡、石巻、酒田、新庄、若松、白河、小名浜
関東甲信地方(13) 日光、秩父、大島、三宅島、八丈島、千葉、勝浦、館山、軽井沢、松本、
諏訪、飯田、河口湖
東海地方(10) 三島、網代、浜松、御前崎、石廊崎、伊良湖、高山、四日市、上野、尾鷲
北陸地方(5) 相川、高田、伏木、輪島、敦賀
近畿地方(5) 舞鶴、豊岡、姫路、洲本、潮岬
中国地方(山口県を除く)(7) 津山、福山、呉、西郷、浜田、境、米子
四国地方(5) 多度津、宇和島、室戸岬、宿毛、清水
九州北部地方(山口県を含む)(11) 萩、山口、飯塚、日田、厳原、平戸、佐世保、雲仙岳、福江、人吉、牛深
九州南部地方(8) 延岡、都城、油津、阿久根、枕崎、種子島、屋久島、沖永良部
沖縄地方(4) 名護、久米島、与那国島、西表島
施設等機関(2) 館野、父島


雷の判別
一部の地方気象台では、気象台を中心とした半径20kmの範囲を対象として、雷監視システム(LIDEN)による対地雷の観測結果と、気象レーダー観測による対流セルの情報を組み合わせて、気象台で観測した雷としています。

雷の判別を自動で行っている観測所
地方気象台 関東甲信地方(8) 水戸、宇都宮、前橋、熊谷、銚子、横浜、甲府、長野

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