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土砂災害警戒情報・土砂災害警戒判定メッシュ情報

土砂災害警戒情報とは

 土砂災害警戒情報は、大雨警報(土砂災害)の発表後、命に危険を及ぼす土砂災害がいつ発生してもおかしくない状況となったときに、市町村長の避難勧告や住民の自主避難の判断を支援するよう、対象となる市町村を特定して警戒を呼びかける情報で、都道府県と気象庁が共同で発表しています。土砂災害警戒情報が発表された市町村内で危険度が高まっている詳細な領域は土砂災害警戒判定メッシュ情報で確認できます。

土砂災害警戒情報・土砂災害警戒判定メッシュ情報(平成26年8月20日、広島県・広島地方気象台共同発表、広島県の府県ページ)

 国全体の防災の基本方針を示す防災基本計画では「土砂災害警戒情報が発表された場合に直ちに避難勧告等を発令すること」が基本とされています。市町村から避難勧告が発令された場合には速やかに避難を開始してください。
 土砂災害警戒情報の基準は、過去に発生した土砂災害をくまなく調査した上で「この基準を超えると、過去の重大な土砂災害の発生時に匹敵する極めて危険な状況となり、この段階では命に危険が及ぶような土砂災害がすでに発生していてもおかしくない」という基準を設定しています。従って、土砂災害から命を守るためには、この基準を超えるのを待ってからではなく、この基準に到達することが予測された時点で避難を開始する必要があります。このため、土砂災害警戒情報は、避難にかかる時間を考慮して、2時間先までに基準に到達すると予測されたとき(土砂災害警戒判定メッシュ情報で「非常に危険」(薄い紫色)が出現したとき)に速やかに発表しています。
 土砂災害によって命が脅かされる危険性が認められる土砂災害危険箇所や土砂災害警戒区域(以下「土砂災害警戒区域等」)にお住まいの方は、土砂災害警戒情報が発表されたときには、土砂災害警戒判定メッシュ情報を確認し、遅くとも該当領域に「非常に危険」(薄い紫色)が出現した時点で速やかに避難を開始することが大変重要です。周囲の状況や雨の降り方にも留意し、危険を感じたら躊躇することなく自主避難をお願いします。


土砂災害警戒判定メッシュ情報とは

 土砂災害警戒判定メッシュ情報は、大雨による土砂災害発生の危険度の高まりを、地図上で5km四方の領域(メッシュ)ごとに5段階に色分けして示す情報です。常時10分毎に更新しており、大雨警報(土砂災害)や土砂災害警戒情報等が発表されたときには、土砂災害警戒判定メッシュ情報により、どこで危険度が高まっているかを把握することができます。
 特に「極めて危険」(濃い紫色)が出現した場合、土砂災害警戒区域等では、過去の重大な土砂災害発生時に匹敵する極めて危険な状況となっており、命に危険が及ぶような土砂災害がすでに発生していてもおかしくありません。このため、避難にかかる時間を考慮して、土壌雨量指数等の2時間先までの予測値を用いて「非常に危険」(薄い紫色)、「警戒」(赤色)、「注意」(黄色)、「今後の情報等に留意」(無色)の危険度を表示しています。
 土砂災害警戒区域等にお住まいの方々は、可能な限り早めの避難を心がけていただき、高齢者等の方は遅くとも「警戒」(赤色)が出現した時点で、一般の方は遅くとも「非常に危険」(薄い紫色)が出現した時点で速やかに避難を開始し、「極めて危険」(濃い紫色)に変わるまでに避難を完了しておく必要があります。
 内閣府の「避難勧告等に関するガイドライン」では「土砂災害に関するメッシュ情報において危険度が高まっているメッシュと重なった土砂災害警戒区域等に避難勧告等を発令することを基本とする」とされています。市町村から発令される避難勧告等にも留意し、土砂災害警戒区域等の外の少しでも安全な場所への早めの避難を心がけてください。


土砂災害から命を守るために知っておきたいポイント

 土砂災害の被害を防ぐためには、一人ひとりが土砂災害から命を守れるように備えておくことが重要です。そのために知っておくべき、3つのポイントを紹介します。

(1) 普段から土砂災害の危険性が認められる場所を把握。
 土砂災害は、建物に壊滅的な被害をもたらし一瞬のうちに尊い人命を奪ってしまう恐ろしい災害です。急傾斜地や渓流の付近など、土砂災害によって命が脅かされる危険性が認められる場所は、都道府県が土砂災害警戒区域等に指定しています。ハザードマップ等を参照して、お住まいの場所が土砂災害警戒区域等に当たるかどうか、あらかじめ確認してください。これらの区域等にお住まいの方は、次の(2)・(3)のとおり、土砂災害から命を守るために建物からの立退き避難が必要となります。

(2) 雨が降り出したら警報等に留意。
 雨が降り出したら、自治体から発令される避難情報とともに、大雨注意報、大雨警報、土砂災害警戒情報等の発表状況にも留意してください。大雨注意報が発表されたら、土砂災害警戒判定メッシュ情報を使って、お住まいの場所の土砂災害発生の危険度の高まりをこまめに確認するようにしてください。

(3) 早めの避難が重要。
 (1)の土砂災害警戒区域等にお住まいの方は早めの避難が重要です。(2)の土砂災害警戒判定メッシュ情報において、高齢者等の方は遅くとも「警戒」(赤色)が出現した時点で、一般の方は遅くとも「非常に危険」(薄い紫色)が出現した時点で、(1)の土砂災害警戒区域等の外の少しでも安全な場所へ速やかに避難することが大変重要です。

土砂災害警戒判定メッシュ情報で危険度の高まっている領域内の土砂災害警戒区域等では、命に危険が及ぶ状況となっており、避難行動が必要です

 避難をしようとしたときに、道路冠水や暴風等のために、指定緊急避難場所への移動はかえって命に危険を及ぼす状況となっていると判断した場合には、少しでも命が助かる可能性が高い行動として、近隣の頑丈な建物の2階以上の、崖や渓流からなるべく離れた部屋に退避するなどしてください。
 また、周囲の状況や雨の降り方にも注意し、自治体から避難勧告等が発令されていなくても、危険を感じたら躊躇することなく自主避難をお願いします。斜面の状況には常に注意を払い、普段とは異なる状況(一般に「土砂災害の前兆現象」と言います)に気がついた場合には、直ちに周りの人と安全な場所に避難するとともに、市町村役場等に連絡してください。


土砂災害警戒判定メッシュ情報の利活用

 急傾斜地や渓流の付近など、土砂災害によって命が脅かされる危険性が認められる場所は、都道府県が土砂災害警戒区域等に指定しています。土砂災害警戒区域等にある家屋などでは、次のように、自治体の避難情報とともに「土砂災害警戒判定メッシュ情報」も参考に、早めの安全確保行動を心がけることが大切です。

  •  自治体から避難勧告等が発令された場合には、土砂災害警戒判定メッシュ情報に関わらず、速やかに避難行動をとってください。
  • 「土砂災害警戒判定メッシュ情報」において黄色(注意報級)の危険度が出現した場合には、今後の大雨警報(土砂災害)の発表に注意し、土砂災害警戒判定メッシュ情報で発表される危険度をこまめに入手するように努めてください。
  • 赤色(警報級)の危険度が出現した場合、高齢者等の避難にかかる時間を考慮して設定された基準以上となっているため、土砂災害警戒区域等にお住まいの高齢者等の方は遅くともこの段階で避難を開始することが大変重要です。また、土砂災害の予測の困難さから、一般の方もこの段階から自発的に避難を開始することが強く望まれます。
  •  さらに、薄い紫色の危険度が出現した場合は、命に危険が及ぶような土砂災害がいつ発生してもおかしくない非常に危険な状況です。速やかに土砂災害警戒区域等の外の少しでも安全な場所への避難を開始してください。
  •  その後、濃い紫色の危険度が出現した場合、土壌雨量指数等の実況値が過去の重大な土砂災害発生時に匹敵する値にすでに到達したことを示します。すでに命に危険が及ぶような土砂災害が発生していてもおかしくない極めて危険な状況で、この状況になる前に土砂災害警戒区域等の外の少しでも安全な場所への避難を完了しておく必要があります。
  • 土砂災害警戒判定メッシュ情報の利用


    土砂災害警戒判定メッシュ情報の判定の仕組み

     土砂災害警戒判定メッシュ情報は、土壌雨量指数等の2時間先までの予測値が「注意報基準未満の場合」、「注意報基準以上となる場合」、「警報基準以上となる場合」、「土砂災害警戒情報の基準以上となる場合」及び、土壌雨量指数等の実況値が「すでに土砂災害警戒情報の基準以上となった場合」の5段階で色分けして、土砂災害発生の危険度を分布として表示しています。

    • 無色(今後の情報等に留意)・・・2時間先までの予測値が大雨注意報の判断基準未満の場合。
    • 黄色(注意)・・・2時間先までの予測値が大雨注意報の判断基準以上となる場合。
    • 赤色(警戒)・・・2時間先までの予測値が大雨警報(土砂災害)の判断基準以上となる場合。
    • 薄い紫色(非常に危険)・・・2時間先までの予測値が土砂災害警戒情報の判断基準以上となる場合。
    • 濃い紫色(極めて危険)・・・実況値がすでに土砂災害警戒情報の判断基準以上となった場合。

     次の3枚のグラフのうち、右側のグラフのように実況値がすでに土砂災害警戒情報の判断基準以上となった場合(濃い紫色)には、過去の重大な土砂災害の発生時に匹敵する状況となり、命に危険が及ぶような土砂災害がすでに発生していてもおかしくなく、この段階までには安全な場所への避難を完了しておく必要があります。このため、避難にかかる時間を考慮して、真ん中のグラフのように2時間先までの予測値が土砂災害警戒情報の判断基準以上となると予想された時点(薄い紫色)で速やかに土砂災害警戒情報を発表するよう努めています。土砂災害警戒区域等にお住まいの方は、遅くともこの段階(薄い紫色)で避難を開始することが大変重要です。さらに、高齢者等の方の避難に要する時間を考慮して、大雨警報(土砂災害)を土砂災害警戒情報よりも1時間程度早く発表できるよう判断基準を定めており、左側のグラフのように2時間先までの予測値が大雨警報(土砂災害)の判断基準以上となると予想された時点(赤色)で高齢者等の方は避難を開始することが大変重要です。

    発表判断に用いる指標イメージ


    土砂災害警戒情報の利用上の留意点

    • 土砂災害警戒情報が発表されたときに実際に危険度が高まっている詳細な領域は、土砂災害警戒判定メッシュ情報で確認できます。
    • 土砂災害警戒情報の発表の判断に用いる指標とその基準は「連携案方式」を用いています。
    • 土壌雨量指数とは、降った雨による土砂災害危険度の高まりを把握するための指標です。降った雨が土壌中にどれだけ溜まっているかを「タンクモデル」という手法を用いて数値化したものです。地表面を5km四方の領域(メッシュ)に分けて、メッシュごとに土壌雨量指数を計算しています。
    • 土砂災害警戒情報は、降雨から予測可能な土砂災害のうち、避難勧告等の災害応急対応が必要な土石流や集中的に発生する急傾斜地崩壊を対象としています。しかし、土砂災害は、それぞれの斜面における植生・地質・風化の程度、地下水の状況等に大きく影響されるため、個別の災害発生箇所・時間・規模等を詳細に特定することまではできません。また、技術的に予測が困難である斜面の深層崩壊、山体の崩壊、地すべり等は、土砂災害警戒情報の発表対象とはしていません。

    ※土砂災害警戒情報の基準は、土壌雨量指数と60分間積算雨量の2指標の組み合わせを用いて設定されています。この設定手法を連携案方式と呼びます。(「国土交通省砂防部と気象庁予報部の連携による土砂災害警戒避難基準雨量の設定手法(案)」[PDF形式:約290KB](平成17年6月 国土交通省砂防部 気象庁予報部 国土交通省国土技術政策総合研究所)参照)。都道府県と気象台はこの連携案方式により設定された共通の基準で、土砂災害発生の危険度の高まりを監視しています。


    土砂災害警戒判定メッシュ情報の利用上の留意点

    • 土砂災害警戒判定メッシュ情報(大雨警報(土砂災害)の危険度分布)は、土砂災害警戒情報や大雨警報(土砂災害)等を補足する情報です。大雨注意報・大雨警報(土砂災害)・土砂災害警戒情報・大雨特別警報(土砂災害)と合わせてご利用ください。なお、大雨警報(土砂災害)等は、気象状況等を総合的に判断して発表するため、これらの発表状況と土砂災害警戒判定メッシュ情報は完全には整合しない場合もあります。
    • 避難等の判断は、土砂災害警戒判定メッシュ情報のみで行うのではなく、危険度が高まっている領域内の土砂災害警戒区域等に絞り込んで行う必要があります。なお、該当する領域(メッシュ)の周辺の危険度も参考にするなど、危険度の面的な広がりにも着目してください。
    • 平坦で土砂災害が発生しえない領域や土砂災害が発生しても人命や建物等に被害が及ばない領域では、土砂災害警戒情報及び大雨警報(土砂災害)の判断基準は設定しておりませんので、これらを意味する赤色や紫色の表示となることはありません。
    • 土砂災害警戒判定メッシュ情報では、降った雪が積雪として地表に蓄えられる過程やこれが融けて地中に浸み込む過程は考慮していないため、降雪時・融雪時は土砂災害発生の危険度を正確に表現できていない場合があります。
    • 土砂災害発生の危険度を判定する際、国土交通省「解析雨量」を用いていますが、レーダーの電波が雨雲以外のものから反射されることなどが原因で、実際の降水よりも遥かに強い降水が狭い範囲に解析される場合があり、土砂災害警戒判定メッシュ情報でより高い危険度の判定となることがあります。


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