台風について

台風の番号はどういう順番で付けるのですか?

 毎年1月1日以後、北西太平洋で最も早く発生した台風を第1号とし、以後台風の発生順に番号を付けています。

台風の英語名は今でも使われていますか?

 北西太平洋域に発生する台風の呼名として、1999年までは米国が英語名を用いていましたが、これに代わり2000年1月1日からアジア名を用いることとなりました。台風の名前については、台風の番号とアジア名の付け方をご覧ください。

台風のアジア名は変更されることがありますか?

 台風のアジア名は繰り返して使用されますが、大きな災害をもたらした台風などは、そのアジア名を以後の台風に使用しないように変更することがあります。具体的には、北西太平洋及び南シナ海における台風防災に関する政府間組織である台風委員会の加盟国・地域からの変更要請を受けて台風委員会がアジア名を変更します。台風のアジア名については、台風の番号とアジア名の付け方をご覧ください。

台風の大きさ、強さの定義は?

 台風の大きさは、風速15m/s以上の強い風が吹くおそれがある範囲を台風の中心からの半径で表して定義しています。台風の強さは、最大風速の大きさで分類しています。台風の大きさと強さの階級は、台風の大きさと強さをご覧ください。

台風は中心に近いほど雨が強いのですか?

 台風による雨は中心ほど激しいとは限らず、かなり離れた場所でも雨に対する警戒が必要です。台風に伴う雨の特性をご覧ください。

台風にはどうして前線がないのですか?

 前線は暖かい空気と冷たい空気の境目です。熱帯や亜熱帯で発生・発達する台風の中心付近は大量の水蒸気を含んだ暖かい空気でおおわれていますので、前線はありません。一方、暖かい空気と冷たい空気の境目にできるのが温帯低気圧です。台風が温帯域まで進んできて、冷たい空気が台風の中心付近に入り込み出すと台風は温帯低気圧の性質を持ち始め、台風の中心までに前線が達すると、台風から温帯低気圧に変わったことになります。

台風予報はどの範囲を担当しているのですか?

 日本の気象庁は赤道以北、北緯60度まで、東経100度から180度までの範囲にある台風の位置決定及び予報について担当しています。

台風とハリケ-ンとサイクロンの違いは何ですか?

 台風は、東経180度より西の北西太平洋および南シナ海に存在する熱帯低気圧のうち、最大風速が約17m/s以上になったものを指します。ハリケーンは、北大西洋、カリブ海、メキシコ湾および西経180度より東の北東太平洋に存在する熱帯低気圧のうち、最大風速が約33m/s以上になったものを指します。サイクロンは、ベンガル湾やアラビア海などの北インド洋に存在する熱帯低気圧のうち、最大風速が約17m/s以上になったものを指します。

 このように、それぞれの名称を付している最大風速の基準には違いはありますが、台風もハリケーンもサイクロンもそれぞれの地域に存在する熱帯低気圧を強さによって分類している用語の1つということになります。なお、サイクロンは熱帯低気圧と温帯低気圧の区別をせず、広く低気圧一般を指す用語としても用いられることがあります。

海上の台風の中心気圧はどのように測っていますか?

 台風が海上にある場合は、島や船舶などの観測結果と気象衛星で観測した画像を用いた解析を行って中心気圧などを決めています。気象衛星で観測した画像による台風の解析では、眼の有無や形、中心付近の発達した雲の形や大きさ、雲の温度などから、台風の強度(中心気圧と風速)を統計的に導き出す方法を使っています。

海面水温が高いと台風が発生するのですか?

 よくある質問集(海洋について)をご覧ください。

台風の進路に関係する偏西風の状況が分かるページはありますか?

 台風の進路に影響を及ぼすような「偏西風」の実況や予想は、気象庁ホームページに最新の図を掲載しており、12時間ごとに更新しています。実況は、高層天気図をご覧ください。偏西風の位置は、高層天気図で帯状に風速の大きい領域に対応します。例えば200hPa(上空約12km)の天気図を表示するには、9時のものは「00UTC」を、21時のものは「12UTC」をクリックしてください。200hPaの等高度線が実線で、等風速線が破線で示されています。また、矢印でジェット軸が示されており、これが偏西風の位置ととらえれいただければと思います。詳細は、高層天気図についてをご覧ください。予想は、数値予報天気図をご覧ください。250hPa、300hPa、400hPa、500hPaの24時間後の風速分布予想図があり、参考になると思います。

冬や春に日本付近で急速に発達する低気圧を台風と呼ばないのはなぜですか?

 熱帯の海上で発生・発達した台風と、暖かい空気と冷たい空気の境目で発生・発達する温帯低気圧は全く異なる構造を持ち、強い風が吹く場所や強い雨が降る場所の特徴も異なります。冬や春に日本付近で急速に発達する低気圧は、温帯低気圧ですので台風ではありません。急速に発達する低気圧は、暴風や高波、大雨や大雪などの災害が予想されるため、気象情報や警報・注意報などで危機感を伝える様々な工夫をしています。(参考)雨と風(雨と風の階級表)[PDF形式]

今後北上する台風の進路はどうなりますか? 日本に上陸しますか?

 最新の予報をご利用頂きたいと思いますので、メールでの回答は行っておりません。台風情報をご覧ください。

台風が温帯低気圧になった途端に台風情報を終了するのはなぜですか?

 台風が温帯低気圧になっても強風や大雨による大きな影響が続く場合は、台風情報を終了した後も強風や大雨、高波などに関する警報や注意報、気象情報等を発表しています。台風の一般的な特徴は、中心付近で風が強いこと、台風の中心を取り巻いて発達した雨雲が存在することです。一方、温帯低気圧の特徴は、広い範囲で風が吹くこと、前線に沿うなどして発達した雨雲がひろがっていることなどです。台風が温帯低気圧に変わった場合は、低気圧の位置よりも強風や大雨、高波などが予想される場所が重要ですので、各地の気象台が発表する警報や注意報、気象情報などに留意してください。

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