『日本の気候変動2025』を公表しました
報道発表日
令和7年3月26日
概要
文部科学省と気象庁は、日本の気候変動について、最新の観測結果や科学的知見をとり入れた『日本の気候変動2025 —大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書—』を公表しました。
本報告書は、気候変動適応法に基づき環境省が概ね5年ごとに作成する『気候変動影響評価報告書』へ科学的知見を提供するなど、気候変動対策の根拠となることを目的に作成するものです。
本文
文部科学省と気象庁は、共同で運営する「気候変動に関する懇談会」の助言に基づき、『日本の気候変動2025 —大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書—』を公表しました。 本報告書は、『日本の気候変動2020』から次のような新たな情報や最新のデータを掲載しています。
- 日本における極端な大雨の発生頻度や強度の変化(図1)
- 工業化以前に100年に一回現れていた大雨は、世界平均気温が2℃上昇した場合100年に約2.8回、4℃上昇した場合100年に約5.3回に増えると予測(全国平均)
- 日本における極端な高温の発生頻度や強度の変化(図2)
- 工業化以前に100年に一回現れていた高温は、世界平均気温が2℃上昇した場合100年に約67回、4℃上昇した場合100年に約99回に増えると予測(全国平均)
- 日本近海海域における地球温暖化の進行具合を示す溶存酸素量の長期変化
- 溶存酸素量の長期的な減少が日本南方海域にて世界と同程度かそれ以上の速さで進行
- 日本における年平均気温が1898~2024年の間に100年当たり1.40℃の割合で上昇
主なトピックについて、内容を解説する動画を作成しましたのでご活用ください。 https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/ccj/movie/index.html
本報告書には本編、詳細編、概要版及び解説動画があります。国、地方公共団体、事業者等における気候変動対策の立案・決定や、普及啓発活動にご利用いただくとともに、幅広い世代の皆様が気候変動について考えるきっかけになれば幸いです。

図1:100年に一回の極端な大雨の発生頻度と強度の変化
図2:100年に一回の極端な高温の発生頻度と強度の変化
(いずれも全国平均値)
報告書及び新たに掲載した情報の詳細は、以下のURLからご覧ください。
掲載URL:https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/ccj/index.html
極端現象発生頻度マップ:https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/riskmap/index.html
海洋中の溶存酸素量の長期変化に関する情報提供を開始します(報道発表資料):https://www.jma.go.jp/jma/press/2503/05a/20250305_deoxy.html
問合せ先
気象庁大気海洋部気象リスク対策課気候変動対策推進室 大久保・大原
電話:03-6758-3900(内線4112・4109)