2週間気温予報と早期天候情報に関するQ&A

季節予報に関するQ&Aもあわせてご覧ください。

なぜ日ごとではなく5日間平均を予報するのですか。

一般的に、予測する期間が先になるほど、予測の精度は下がります。しかし、数日間の平均をとることで、精度の低下が抑えられるため、週間天気予報より先の2週目では、5日間平均の気温を予報します。

日ごとの予報では、高気圧や低気圧のタイミングなどを予測する必要がありますが、先の予報になるにつれて、不確実性が大きくなります。一方、数日間で平均すると、先になるほど予測が難しくなる高気圧や低気圧の影響は相殺されるため、よりゆっくりとした変動(規模の大きな偏西風の蛇行など)の予測が重要になります。このような現象は、2週間先でも一定の精度で予測することができます。

5日間平均の気温とは何を意味しますか。

5日間平均の気温は、対象期間における平均的な気温として利用できます。例えば、5日間平均が「かなり高い」予測であれば、その平均期間では「その時期としては気温が高く、かなり高くなる日がある」ことが期待されます。

なお、注目する期間が週間天気予報の範囲に入ってきたら、日別の気温の予報をご確認ください。

2週目の予報は、1週目に比べて平年からの隔たりが小さいことが多いのはなぜですか。

1週目は日々の気温、2週目は5日間平均の気温を予報しています。一般的に、5日間平均の気温の変動は、日々の気温の変動に比べて小さいため、平年並となる範囲も5日間平均のほうが小さくなります。このため、2週目のほうが平年からの隔たりが小さくみえても、平年に近い予測であるとは必ずしもいえません。

例えば、東京の5月1日の日最高気温の平年並の範囲は21.0~23.7°Cですが、5日間平均では21.5~23.0°Cとなります。

5日間平均の気温の変動が小さいのは、日々の気温の変動をもたらす高気圧や低気圧の影響が小さくなるためです。5日間平均では、偏西風の蛇行などによるゆるやかな気温の変動が明瞭になります。

5日間平均と日平均の比較

5日間平均と日平均の比較(2018年7月の東京の気温)

5日間平均のほうがゆるやかに変動していることがわかります。

2週目の予測範囲の大きさが、1週目より小さいのはなぜですか。

1週目は日々の気温、2週目は5日間平均の気温を予報しています。予測範囲の棒グラフでは太さを変えて表示しています。

一般的に、予測する期間が先になるほど、不確実性が大きくなるため、予測範囲も大きくなります。ただし、5日間の平均をとることで、予測精度の低下が抑えられることや、5日間平均の気温の変動の大きさは日々の気温の変動の大きさに比べて小さいことから、2週目の予測範囲は1週目と比べて小さくなる傾向があります。

2週目の気温の「かなり高い」確率が30%とはどのような意味ですか。

実況や1週目の予報では、観測・予報された気温の値が「かなり高い」場合、対応するマス目は赤で示します。一方、2週目の予報では、予報された値が「かなり高い」までにはならなくても、予測の不確実性を考慮すれば、30%以上の確率で「かなり高い」となる場合、赤いマス目で示します。

これは、顕著な気温となる可能性が一定程度見込まれるときに、早い段階で注意を促すためです。予報の発表日が月曜日(休日の場合は火曜日)または木曜日の場合、早期天候情報もあわせて発表されます。

なお、「かなり高い」気温とは、この時期としては、10年に1回程度現れるような高温を意味しているため(出現率10%)、確率30%とは、「かなり高い」気温がいつもに比べ3倍現れやすくなっていることを表します。

気温の値が同じなのに、階級が異なる場合があるのはなぜですか。

気温の値が同じでも、次のいずれかの理由により、異なる階級となることがあります。

平年値や平年並の範囲は、季節の進行によって、日々変化していくため、同じ値でも日が異なれば、別の階級となることがあります。

日別より5日間平均の気温のほうが変動が小さいため、「(かなり)高い」「(かなり)低い」となる基準も5日間平均のほうが平年値に近い値となります。このため、1週目と2週目の気温が同じ場合、2週目のほうが「(かなり)高い」「(かなり)低い」気温となりやすい傾向があります。 例えば、ある日の気温が35°Cになるよりも、5日間平均が35°Cになる(つまり35°Cの日が数日ある)ことのほうが珍しいといえます。

このほか、2週目は、予報された値が「かなり高い」「かなり低い」までにはならなくても、「かなり」の気温となる可能性が30%以上の確率で見込まれる場合は、赤または青いマス目で示すこととしています。このため、気温が同じ場合、2週目のほうが赤または青いマス目で表示されやすい傾向があります。

予測範囲とは何ですか。

予報では、最も可能性が高いと考えられる気温の値を発表しています。ただし、予測には必ず不確実性が伴いますので、一定程度ずれる可能性もあります。このずれの幅を、予測範囲として示しています。つまり、予測範囲の大きさが大きいほど、予測の不確実性も大きいことを表します。

具体的には、実際の気温が、ぴったり予報された値にはならなくても、予測範囲の中にはおよそ80%の確率で入るということを表します。

予報の値が予測範囲の中心にない場合があるのはなぜですか。

予測範囲は、およそ80%の確率で予測される範囲、予報値は最も可能性が高いと考えられる気温の値です。予測される気温の範囲が予報値から高温あるいは低温側に偏った場合には、予報値が予測範囲の中心にならない場合があります。

予報されている地点とは別の場所の予報が必要ですが、どうすればよいですか。

5日間平均の気温に影響を及ぼすような現象(規模の大きな偏西風の蛇行など)は、空間的に大きな広がりを持って現れるため、同じ地方であれば、概ね同様の推移をすると考えられます。このため、予報を知りたい場所が属する地方の予報をみることで、今後の気温の傾向を把握することが可能です。各地方の予報は、全国一覧のページや、府県ごとのページの一番下に示しています。

そのほか、予報を知りたい地点と最寄りの予報地点の気温の平年値の差がわかっていれば、その予報地点の予報値に、平年値の差を足し合わせることで、どのくらいの気温となりそうかの目安とすることもできます。

なお、以下のページでは、発表した予報の基礎資料となる5日平均した日平均・最高・最低気温の数値予測データを提供しています。予報地点以外を含む全国およそ150地点の予測データも提供していますので、あわせてご利用ください。

日最高・最低気温だけでなく、日平均気温の予報はありますか。

各地点の日平均気温は予報していませんが、5日間平均した日平均気温の数値予測資料をホームページ上で提供しています。次のQ&Aをご覧ください。

予報の値をデータとして取得できますか。

予報の値の数値データとしての提供は行っていませんが、予報の基礎資料となる5日間平均した日平均・最高・最低気温の数値予測データをホームページ上で提供しています。このデータは、表計算ソフトで簡単に取り扱うことができます。

なお、これは、数値予報モデルの計算結果から自動作成した予測資料のため、実際に発表した2週間気温予報とは内容が異なる場合があります。