2026年6月下旬のヨーロッパの記録的な高温とその特徴について

報道発表日

令和8年7月8日

概要

  • 2026年6月下旬、ヨーロッパでは顕著な高温となり、デンマーク、ポーランド、ドイツ、チェコ、ベラルーシ、ハンガリーにおいて、各国の最高気温記録を更新しました。
  • この記録的な高温は、偏西風の大きな蛇行に伴ってヨーロッパ付近で発達、停滞した背の高い高気圧によってもたらされました。

本文

 ヨーロッパでは、2026年6月21日から28日頃にかけて、長期間にわたり広い範囲で顕著な高温の日が続き、平均気温は平年を10℃前後上回り(図1)、最高気温が40℃を超えた地点が多数ありました。この現象について、世界気象機関は顕著な熱波と報じています。
 デンマーク、ポーランド、ドイツ、チェコ、ベラルーシ、ハンガリーでは、各国の最高気温記録を更新し、イギリス、オランダ、ルクセンブルク、スイス、オーストリアにおいても、それぞれ6月としての最高気温の記録を更新しました(表1)。
 世界気象機関によると、この熱波によって、人々の健康、生態系、農業、インフラ、労働生産性に深刻な影響を及ぼしたとされています。

主な最高気温の記録

表1 主な最高気温の記録

平均気温平年差の分布

図1 平均気温平年差の分布(6/21~6/28)

 この記録的な高温は、ヨーロッパ付近で偏西風が大きく北側に蛇行したことに伴って発達、停滞した背の高い高気圧によってもたらされました。
 この高気圧の西側ではアフリカからの高温の気流が流れ込み、中心付近では、上層の暖かい空気が地表付近に下降したことによって大気の下層ほど高温になりました。これに強い日射の影響も加わり、地表付近の気温が顕著に高くなりました(図2、図3)。
 また、過去と比較した上空1500m付近の気温は、これまでに熱波による被害が最も大きかった2003年を上回って最も高くなりました(図4)。

※ この現象は断熱昇温と呼ばれており、気圧の低い上層から下降する空気は、気圧の高い地表に近づくにつれて圧縮されることにより、温度が上昇します。

500hPa高度(等値線)と同平年差(色)(6/21~6/28)

図2 500hPa高度(等値線)と同平年差(色)(6/21~6/28)

40˚N~55˚Nで平均した高度平年差(等値線)、気温平年差(色)の高度・経度断面図(6/21~6/28)

図3 40˚N~55˚Nで平均した高度平年差(等値線)、気温平年差(色)の高度・経度断面図(6/21~6/28)

ヨーロッパ(40˚N~55˚N, 10˚W~15˚Eの領域平均)上空1500m付近の気温時系列(1951年以降の各年の値を細線で、特定年を色線で示す)

図4 ヨーロッパ(40˚N~55˚N, 10˚W~15˚Eの領域平均)上空1500m付近の気温時系列(1951年以降の各年の値を細線で、特定年を色線で示す)

問合せ先

気象庁大気海洋部気候情報課異常気象情報センター 藤川、山田(賢)
              電話:03-6758-3900(内線4547、4595)

資料本紙

2026年6月下旬のヨーロッパの記録的な高温とその特徴について[PDF形式:907KB]

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