緊急地震速報等に活用する海底地震観測点の追加について ~「南海トラフ海底地震津波観測網(N-net)沿岸システム」の活用開始~
報道発表日
令和8年3月6日
概要
気象庁では、緊急地震速報の発表の迅速化や精度向上を図るために、国立研究開発法人防災科学技術研究所が整備した「南海トラフ海底地震津波観測網(N-net)沿岸システム」の地震観測データを令和8年3月12日から新たに緊急地震速報に活用するとともに、震源推定に用いる地下構造モデルを高度化します。
また、N-netの地震観測データについて、津波警報等に用いる震源の精度向上を図るための活用も新たに開始します。
本文
国立研究開発法人防災科学技術研究所は、南海トラフ地震発生時の被害軽減や防災科学技術の発展に貢献することを目指し、南海トラフ地震の想定震源域のうち、それまで観測網が設置されていなかった西側(高知県沖から日向灘)の海底に、地震計と水圧計を備えた地震観測及び津波観測が可能な「南海トラフ海底地震津波観測網(N-net※)」を整備しました。N-netは令和6年7月に整備が完了した「沖合システム」と令和7年6月に整備が完了した「沿岸システム」から構成されます。
※N-net:Nankai Trough Seafloor Observation Network for Earthquakes and Tsunamis
気象庁では、海域で発生する地震に対する緊急地震速報の発表の迅速化を図るため、関係機関の協力を得て、海底地震計の観測データの緊急地震速報への活用を進め、令和7年10月15日に「N-net沖合システム」の活用を開始しました。今般、「N-net沿岸システム(18地点)」の地震計についてデータの品質確認等の準備が整ったため、緊急地震速報への活用を開始します。これにより、四国沖から日向灘にかけて発生する地震に対して発表する緊急地震速報(警報)が、最大で6秒程度早まることが期待されます(別紙参照)。なお、N-net沖合システムを含むN-net全体を活用することで、緊急地震速報(警報)は最大20秒程度早まることが期待されます。
あわせて、海域は地下の構造が陸域と大きく異なるため、海底地震観測点を活用している海域の震源推定に用いる地下構造モデルについて、海域に特化したモデルへと高度化し、緊急地震速報の精度の向上を図ります。
また、「N-net沖合システム・沿岸システム」の地震観測データについて、津波警報(第1報)等で用いる震源の精度向上を図るための活用も新たに開始します。
これらの改善を令和8年3月12日(木)12時に実施する予定です。
なお、「N-net沿岸システム」の津波観測データについては、令和7年11月20日より津波情報等へ活用しています。
気象庁では今後も、緊急地震速報等の改善に取り組んで参ります。
問合せ先
気象庁 地震火山部地震火山技術・調査課 大河原・森脇
電話:03-6758-3900(内線5242・5252)
N-netに関しては
国立研究開発法人 防災科学技術研究所 企画部 広報課 若月・菊地
電話:029-863-7798
https://www17.webcas.net/form/pub/bosai/press




