2025年(令和7年)の台風のまとめ(速報)

報道発表日

令和7年12月24日

概要

  • 2025年(令和7年)の台風の特徴
    • 台風の発生数は平年並の27個(平年値25.1個)でした。
    • 日本への接近数は平年並の13個(平年値11.7個)でした。
    • 日本への上陸数は3個(平年値3.0個)でした。
      • 台風第15号により、各地で竜巻等の激しい突風が発生しました。
      • 台風第22号は、非常に強い勢力で伊豆諸島に接近し、大雨、暴風、波浪の特別警報を発表しました。翌週には、台風第23号が強い勢力で伊豆諸島に接近し、再び大雨等をもたらしました。
  • 台風予報の精度
    • 進路予報精度は、2日先までは改善傾向がみられました。
    • 強度予報精度は、4日先までは過去最も良い結果となりました。

本文

  1. 2025年(令和7年)の台風の特徴
    1. 発生状況
       台風の発生数は平年並の27個(平年値25.1個)でした。 今年の春は、春に台風が主に発生する北西太平洋の低緯度で、高気圧性の循環となっていたため台風の発生が抑制され、台風第1号の発生は6月11日で1951年(昭和26年)の統計開始以降5番目に遅くなりました。
       その後は、夏から秋にかけて台風が主に発生する、より高い緯度で対流活動が活発だったため、7月は統計開始以降2位タイの7個が発生するなど、7月以降は平年よりも多くの台風が発生し、年間の発生数は平年並となりました。

    2. 日本に接近・上陸した台風とその影響
       日本への台風の接近数は平年並の13個(平年値11.7個)でした。 日本への台風の上陸は台風第5号、第12号、第15号の3個(平年値3.0個)でした。
       台風第5号は、関東の東から三陸沖を北上し、北海道に上陸しました。北日本では強い風が吹き、海上では大しけとなったところがありました。
       台風第12号は、鹿児島県に上陸し、九州南部をゆっくりと横断しました。九州南部・奄美地方では鹿児島県を中心に記録的な大雨となり、非常に強い風が吹いたところがありました。
       台風第15号は、愛媛県に上陸した後、和歌山県に再び上陸し、東日本の太平洋沿岸を東に進みました。西日本から東日本の太平洋側や東北地方では、宮崎県、静岡県、神奈川県で線状降水帯が発生するなど大雨となったほか、静岡県、茨城県、高知県で竜巻等の激しい突風が発生しました。
       台風第22号は、非常に強い勢力で伊豆諸島に接近し、大雨、暴風、波浪の特別警報を発表しました。伊豆諸島で線状降水帯が発生するなど記録的な大雨となったほか、猛烈な風が吹き、海上は猛烈なしけとなりました。また、翌週には、台風第23号が強い勢力で伊豆諸島に接近し、伊豆諸島では再び大雨となったほか、非常に強い風が吹き、海上は猛烈なしけとなりました。

  2. 台風予報の精度
     台風進路予報の年平均誤差(平均誤差)は、1日先で66 km、3日先で173 km、5日先で449 kmとなりました。特に、2日先は平均誤差が102 ㎞(昨年は106 ㎞)で、予報精度が1989年(平成元年)の発表開始以降で最も良い結果となるなど、2日先までは改善傾向がみられました。一方で、台風進路予報の精度はその年の台風の特徴に起因する年々の変動があり、4日先及び5日先の予報精度は、予報が難しかった台風第9号と第22号の事例の影響で、近年では悪い結果となりました。
     台風強度予報(最大風速)の年平均誤差(二乗平均平方根誤差)は、1日先で4.8 m/s、3日先で6.4 m/s、5日先で7.2 m/sとなりました。1日先及び2日先の予報精度は2001年(平成13年)の2日先予報の発表開始以降、3日先の予報精度は2003年(平成15年)の発表開始以降、4日先の予報精度は2019年(令和元年)の発表開始以降で最も良い結果となりました。
     気象庁では、今後も引き続き、進路・強度予報精度の向上に取り組んでまいります。

※ 本資料は、2025年(令和7年)12月24日までの状況を速報としてまとめたものです(台風第1号~19号は確定値、20号~27号は速報値に基づく)。全ての台風の確定値に基づく情報は、2026年(令和8年)3月頃に気象庁ホームページにおいて公開します。

問合せ先

気象庁大気海洋部気象リスク対策課アジア太平洋気象防災センター 福田
電話:03-6758-3900(内線4232)

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