世界の主要温室効果ガス濃度は観測史上最高を更新

報道発表日

令和6年10月28日

概要

 大気中の主要な温室効果ガスである二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素の2023年の世界平均濃度は、いずれも観測史上最高を更新しました。

本文

 気象庁が運営する世界気象機関(WMO)温室効果ガス世界資料センター(World Data Centre for Greenhouse Gases: WDCGG)による観測データの解析によると、大気中の主要な温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素)の増加が続いており、2023年の世界平均濃度はいずれも観測史上最高を更新しました(詳細は別紙)。いずれも、最近10年間の平均年増加量は解析開始からの39年間の平均年増加量と比べて大きく、毎年観測史上最高の濃度を更新し続けています。

表 主要温室効果ガスの2023年の世界平均濃度と増加量

二酸化炭素
CO2
メタン
CH4
一酸化二窒素
N2O
2023年の世界平均濃度 420.0±0.1 ppm 1 1934±2 ppb 1 336.9±0.1 ppb
前年からの増加量 2.3 ppm 11 ppb 1.1 ppb
最近10年間の平均年増加量 2.41 ppm/年 10.7 ppb/年 1.07 ppb/年
解析開始(1984年)からの39年間の平均年増加量 1.94 ppm/年 7.13 ppb/年 0.85 ppb/年
  1. ppmは大気中の分子100万個中、ppbは10億個中にある対象物質の個数を表す単位。

 これらの結果は、WMOが10月28日に公表した「温室効果ガス年報(Greenhouse Gas Bulletin) 第20号」で使用されています。

 本年報は、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第29回締約国会議(COP29)(11月11日~11月22日、アゼルバイジャン共和国・バクー)において、気候変動対策の基礎資料として使用されます。

 なお、本年報の気象庁による和訳概要版を以下からご利用いただけます。

WMO温室効果ガス年報の和訳

問合せ先

大気海洋部 環境・海洋気象課 担当 坪井

電話:03-6758-3900(内線4692)

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