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平成24年3月の地震活動及び火山活動について

報道発表日

平成24年4月9日

概要

平成24年3月の地震活動及び火山活動について解説します。

本文

  • 地震活動
     3月1日07時32分に茨城県沖でM5.3の地震が発生し、茨城県東海村(とうかいむら)で最大震度5弱を観測しました。
     3月10日02時25分に茨城県北部でM5.4の地震が発生し、茨城県高萩市(たかはぎし)で最大震度5弱を観測しました。
     3月14日18時08分に三陸沖でM6.9の地震が発生し、北海道、青森県および岩手県で最大震度4を観測しました。 この地震により、北海道から東北地方北部にかけての太平洋沿岸で津波を観測しました。
     3月14日21時05分に千葉県東方沖でM6.1の地震が発生し、茨城県神栖市(かみすし)と千葉県銚子市(ちょうしし)で最大震度5強を観測しました。
     3月27日20時00分に岩手県沖でM6.6の地震が発生し、岩手県および宮城県で最大震度5弱を観測しました。
     全国で震度3以上を観測した地震の回数は31回、日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は189回でした。
     震度3以上を観測するなどの主な地震活動の概況は別紙1のとおりです。また、世界の主な地震は別紙2のとおりです。

  • 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」の余震活動
     「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」の余震は、次第に少なくなってきているものの、 最大震度4以上を観測した地震が6回、震度1以上を観測した地震が240回発生するなど、 引き続き岩手県沖から茨城県沖の広い範囲で発生しました。 3月1日に茨城県沖でM5.3の地震(最大震度5弱)、3月10日に茨城県北部でM5.4の地震(最大震度5弱)、 3月14日に千葉県東方沖でM6.1の地震(最大震度5強)、3月27日に岩手県沖でM6.6の地震(最大震度5弱)が発生しました。
     国土地理院のGPS観測結果では、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」後の余効変動が継続していますが、その変動速度は小さくなってきています。

    (余震の見通しについて)
     余震は次第に少なくなってきており、全体的には、M7.0以上の大きな余震が発生する可能性は低くなってきましたが、 今後もまれに大きな余震が発生することがあります。 また、これより規模の小さな地震でも、沿岸域や陸域で発生すると、 場合により最大震度5弱以上の揺れとなることがありますので、注意してください。 特に、福島県から茨城県の陸域では活動が続いており、この地域の活動に引き続き注意してください。余震は、 広い範囲で発生しているため、同じ規模の余震であっても、発生する場所により各地での震度は異なります。

    (防災上の留意事項)
     引き続き余震による強い揺れに警戒してください。また、これまでの強い揺れのために地盤がゆるんでいる地域では、降雨や余震による土砂災害の発生する危険性が高まっていますので、併せて警戒してください。なお、余震活動地域の外側の長野県北部~新潟県中越地方、静岡県東部、秋田県内陸北部、茨城県南部、長野県中部でも最大震度5強以上の地震が発生しています。このように、余震活動地域の外側でも地震活動が高まっていると考えられますので、常日頃から地震への備えをお願いします。
     復旧活動など屋外で行動する場合は、余震の揺れによって二次災害のおそれがありますので、十分に安全を確認して行動するよう心がけてください。
     また、大きな余震が発生すると津波が発生する可能性があります。海岸で強い揺れを感じた場合、また、揺れを感じなくても津波警報や津波注意報が発表された場合には、直ちに海岸から離れ高台等の安全な場所に避難してください。

  • 火山活動
     霧島山(新燃岳)では、今期間、噴火は発生しませんでした。 国土地理院のGPS観測結果では、霧島山周辺で、「えびの」-「牧園」、「牧園」-「都城2」、「都城2」-「えびの」の基線において、 新燃岳で2011年1月26日に噴火が発生して以降、同年2月1日まで顕著な縮みの傾向が見られましたが、その後伸びの傾向が見られます。 2011年12月頃から、それまで見られていた伸びの傾向が鈍化し、その後停滞しています。
     新燃岳の北西数kmの地下深くのマグマだまりへの深部からのマグマの供給は停止しています。 しかし、現在でも火口やその直下には高温の溶岩が溜まっており、新燃岳直下の火山性地震も続いていることから、 突発的な噴火が発生する可能性があります。 また、今後、深部からのマグマ供給が再開する可能性もあり、新燃岳へ多量のマグマが上昇すれば新たな噴火の可能性もあります。 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。 火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
     桜島では、昭和火口で爆発的噴火を含む活発な噴火活動が継続しました。 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。 火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
     三宅島では、多量の火山ガスの放出が続いています。火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
     諏訪之瀬島では、6日に爆発的噴火が発生するなど、噴火活動は活発に経過しました。火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
     硫黄島では、7日に島西部の旧噴火口でごく小規模な水蒸気爆発が発生しました。火口周辺警報(火口周辺危険)が継続しています。
     その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。  日本の主な火山活動の概況は別紙3のとおりです。また、世界の主な火山活動は別紙4のとおりです。

問い合わせ先

地震:地震火山部管理課 電話 03-3212-8341(内線 4581)
火山:地震火山部火山課 電話 03-3212-8341(内線 4530)

資料全文

参考資料


国土地理院のGPSによる地殻変動観測については、 国土地理院ホームページの記者発表資料 を参照ください。

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