震度観測点の地震情報への活用停止等について
報道発表日
平成23年4月21日
本文
気象庁では、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震発生以降、震度5強以上が観測された震度観測点を対象に点検・調査を実施しているところです。本日までの結果は以下の通りです。
1.現地における震度計の点検結果
ひび割れや傾きなどの異常が認められ、震度観測が適切に行われない状態となっていると判断した観測点は以下のとおりです。
観測点名 | 所属機関 | 状態(別紙に写真) |
地方公共団体 | 震度計台と地盤との間に隙間、震度計台の傾き | |
地方公共団体 | 震度計台周辺に亀裂 | |
地方公共団体 | 周辺地盤のひび割れ、震度計台の傾き | |
地方公共団体 | 周辺地盤の陥没、震度計台の傾き | |
地方公共団体 | 震度計台周辺に亀裂 |
これらの観測点では、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の強い揺れの影響により異常が発生したと考えられます。このため、地震情報への活用を停止するとともに同地震以降(本震含む)に観測された震度は欠測扱いとします。
2.設置環境調査結果
3月11日から31日までに発生した地震について、観測された計測震度と周辺の観測点の計測震度との比較調査を行いました。その結果、計測震度の差が0.5を超えており、震度階級で2階級の差となる場合があるなど、震度が周辺に比べ過大に観測されていると判断された観測点は以下のとおりです。
観測点名 | 所属機関 | 計測震度の差 |
防災科学技術研究所 | 0.73 |
上記観測点は、震度計の設置状況には異常が認められないため、震度観測自体は正常に行われていると考えられますが、地域代表性という観点から、防災対応のトリガーとして使用するのは不適切と判断し、地震情報への活用を停止します。
今後も点検・調査を継続し、適切に震度観測ができない等、問題のある観測点が認められた場合は、同様の措置とします。
図表等を含めた資料全文につきましては、下記の「資料全文」をご参照下さい。
問い合わせ先
気象庁地震津波監視課
電話:03-3284-1743(内 4542)