長官会見要旨(令和8年7月15日)
会見日時等
令和8年7月15日 14時00分~14時40分
於:気象庁記者会見室
発言要旨
冒頭、私からいくつか述べさせていただきます。
最初に大雨や暑さへの備えについてです。梅雨前線の活動が活発になったことや、相次ぐ台風の接近により、既に西日本や東日本で記録的な大雨が発生しました。沖縄地方は先月末に梅雨明けし、今月は既に奄美地方、西日本で梅雨明けしましたが、今後は台風の影響もより受けやすい時期となります。南から湿った空気も日本付近に流れ込みやすくなり、大気全体も不安定化していきます。これまでも梅雨末期だけではなく、梅雨明けした8月も大雨の災害が多く発生しており、平成26年には広島で土砂災害がありましたし、昨年も8月10日前後に鹿児島と熊本で大雨の特別警報が出ております。また、今年は日本の南海上で台風が発生しやすくなっております。先月の会見でも申し上げたとおり、皆様には天気予報で大雨や暴風となる可能性について確認していただくとともに、実際に大雨となった際には、取るべき行動が分かりやすくなった「レベル4危険警報」、状況によっては「レベル3警報」、また、それらをもとに自治体から発令される避難情報によって、しっかりと命を守る行動をとっていただければと思います。
暑さに関しましては、ヨーロッパで記録的な熱波になったというニュースもありますが、我が国でもこれから真夏となり、本格的に気温が高くなる時期を迎えます。熱中症は、毎年亡くなる方が千人を超える恐ろしい症状です。気象庁が発表する気温に関する情報や環境省の暑さ指数、また環境省と気象庁が共同で発表している熱中症警戒アラートなどを毎日確認いただき、状況に応じて適切な熱中症対策をとっていただきたいと考えております。
2番目は7月、8月の夏場における行楽シーズンの注意喚起についてでございます。これから夏本番となってくると、山や川などの屋外のレジャーを楽しむ方も多くなると思いますが、レジャーの最中に亡くなる方も毎年おられます。楽しいはずの夏休みが悲しいものにならないよう、外出される際には、事前に気象情報を必ずご確認いただき、お出かけになった先では周りの空模様にもご注意ください。気象庁のホームページでは気象レーダーや雷ナウキャスト等により、現在の雨雲や雷の状況等が分かりますので、活用していただきたいと思います。
川に出かける場合は、今いる場所は晴れていても、上流の山で降った雨により、川の水位が急激に上昇することがあります。増水するときの動画などを見ていますと、増水は徐々に起こるのではなく、急にやってきて、ほぼ逃げることは不可能な状況です。自分がいる場所だけではなく、上流の空の状況にも気をかけていただき、黒い雲が発生しているなど、雨雲が発生している兆しがある場合には、「あらかじめ」川から離れるなどの対応をお願いいたします。
次に、山登りにあたっては、必ず、事前に天気予報などを確認し、現地では天気の急変など、登山中の天候の状況を把握して行動いただければと思います。天気図を自分で描かれるとなお気象の状況がご理解いただけるかと思います。また、火山地域を訪れる際には、事前に気象庁や地元自治体のホームページ等で、噴火警報の発表状況や噴火警戒レベルと規制の範囲などをご確認いただくとともに、気象庁や地元自治体が発表する最新の情報を活用し、安全に十分注意して行動していただくようお願いいたします。
さらに、最近は高波による海の事故もよく耳にします。風が強い荒れた日はもちろんですけれども、高気圧に覆われて穏やかな天気であっても、遠くにある台風などからの「うねり」によって波が高くなることがあります。また、台風などがなくても、気圧配置によっては数千キロ同じような風向が続く場合には、「うねり」がやってくることがございます。海のレジャーにお出かけの際には、波浪注意報などの情報をしっかり確認いただき、波が高い場合には海岸から離れていただくなど十分ご注意ください。波は、10分に1回ほどすごく高い波がやってくることもございますので、そういう意味でも波の高さにご注意いただければと思います。また、海の近くで強い揺れや長時間のゆっくりした揺れを感じた時、あるいは津波警報等を見聞きした時には、直ちに海岸から離れ、より高いところへ避難していただくようお願いいたします。海水浴場などでは津波フラッグが振られたり、掲げられたりした場合も同様に、海岸から離れて高いところへの避難をお願いします。
最後に、行楽地では土地勘がないことにも注意が必要です。お出かけになる先の地域名を確認し、対象となる地域の大雨などの警報や地震、津波の情報を確実に受け取ることができるようにお願いいたします。
3点目として、夏の広報行事等に関するお知らせです。せっかくの夏休みですので、お子様のいるご家庭はぜひ気象庁ビルの気象科学館に遊びに来ていただきたいと思います。同じビルには、港区のプラネタリウムやみなと科学館もございます。特に7月29日の水曜日、30日の木曜日の2日間には、みなと科学館と合同で夏休み期間のイベントとして「夏休み子ども見学デー」を開催いたします。
このイベントでは、南極の昭和基地との中継イベントなどのほか、熊本県から「くまモン」も来てくれて、「はれるん」とともにステージショーをしてくれることになっています。また、今年の新規イベントとして、気象科学館の入り口付近にある「うずまきシアター」を活用し、参加される子どもの質問に職員が答えるお話会も開催いたします。詳細は気象庁ホームページをご確認ください。このようなイベントは気象庁本庁だけではなく、全国の気象台でも同様に行ってまいりますので、ぜひ足を気象台に運んでいただければと思います。
また、気象科学館では、広島市で大規模な土砂災害による被害をもたらした「平成26年8月豪雨」の教訓等を継承するため、令和5年9月に開館した広島市の「広島市豪雨災害伝承館」との連携企画展を、本日、15日から開始いたしました。気象科学館の展示は、災害に備える事前防災が主となっていますが、全国の伝承館施設と連携した企画展示を通じて、災害によってどのようなことが起こるのかを知っていただき、その備えにつなげていただきたいと考えております。
気象科学館と同様に、広島市豪雨災害伝承館におかれても、気象科学館の「はれるんランド」と「天気図普及に関する展示」を用いた企画展を8月から開催されると聞いております。今回の連携企画展示に協力いただいている広島市並びに伝承館の皆様にこの場を借りて感謝いたします。
質疑応答
Q:夏の高温についてですが、長官からも、熱中症への注意の呼びかけがございましたが、長期予報では、今年の夏の高温について、どのような見通しになっているのでしょうか。改めて注意喚起と合わせて教えてください。
A:最新の1か月予報によりますと、向こう1か月間は、暖かい空気に覆われやすい北日本、東日本、西日本では気温は高いと予想しております。また、東日本、西日本の日本海側では期間の前半で前線や湿った空気の影響を受けにくく、降水量は平年並みか少ないと予想しています。1年で最も気温が高くなる時期に、気温が平年より高くなる見込みですので、そういう意味では熱中症にはご注意いただきたいと思います。
ただ、昨年の夏ほど暑くなるかと言いますと、そこまでは想定しておりません。ただし、冷夏となるような予想はしておりませんので、引き続き熱中症には警戒いただければと思います。
Q:先日までの大雨等と、それに対する防災気象情報のことについてお伺いいたします。台風第7号、第8号が日本に接近した際には、梅雨前線の影響もあって長雨になり、6月下旬に山口県で土砂崩れによって人がお亡くなりになるような事例も発生していたかと思います。先ほど防災気象情報に言及がありましたけれども、この時、現地の自治体に対しては、レベル2の土砂災害注意報が発表されていたにとどまっていたというふうに認識しております。土砂崩れが結果として起きたということに鑑みれば、このレベル2という発表で適切だったのかというような問題もあり得るように思いますけれども、長官のご見解と、また課題等ございましたらお願いいたします。
A:お尋ねの事象は、6月26日の19時40分頃に山口県の平生町で起きた土砂災害と認識しております。この時の26日19時までの雨量については、山口県のアメダス柳井(やない)において、1時間0.5mm、3時間6mm、6時間16mm、12時間で56mmでしたけれども、実はその2日ぐらい前から、24日から雨が降っていて、降ったり止んだりというような状況になっていました。そういう中で、レベル3もしくはレベル4の基準を満たすような状況にはなっていなかったということでございます。この発生原因については、今、県が現地の調査を行っているというふうに伺っております。雨の降り方等から見ると、基準には達していなかったので、防災気象情報の発表としては、問題なかったと今の段階では考えております。
一方、土砂災害のリスクというのは、必ずしも雨だけで決まるものではなく、様々な要因も関係しております。そういう意味で、この現地の調査というのを待ちたいというふうに考えているところでございます。引き続き、県と連携して、適切な情報発表に努めていきたいというふうに考えております。
Q:新しい防災情報についての関連で、もう一点お尋ねいたします。7月の上旬には線状降水帯等の発生等で、熊本と大分の方で、中小河川という河川氾濫の対象にはなっていない筑後川の上流部で、河川が氾濫するといった事象も発生いたしました。新しい防災気象情報の考え方ですと、河川氾濫の対象になっていない水位周知河川等については、大雨の警報等で発表されるというのが気象庁の考え方かと思います。この際に、氾濫自体は発生していたけれども、レベル5の大雨の特別警報等は出ていなかったというふうに認識しております。改めて、個別の事情というよりは、水位周知河川と河川氾濫対象となる指定の河川で、情報が異なるということの分かりにくさといったことについては、従前からの懸念の声もあったかと思います。こういった事例が積み重なっている中で、長官としての、河川の情報の出方についての課題、あるいはご見解についてお伺いできればと思います。
A:お尋ねの件は、筑後川の上流にあたるところでの事象かと思います。お尋ねのとおり、氾濫の特別警報の対象としているところは、指定区域に関するもので、よく指定河川の洪水予報と呼ばれているところでございます。これは氾濫が起こった時に、社会経済的影響の大きい区間ということで、かなり川幅も大きいような区間を国または都道府県が管理しているというところに対して、気象庁、気象台と共同して予報をしているというところでございます。今回の区域はそこには当たらなかったということで、上流の、どちらかというと、細い区域だったと聞いております。今回は指定河川の予報対象部分ではなく水位周知河川部分でしたから、例えば大雨特別警報、もしくは大雨警報での対応となります。ご指摘もありましたとおり、そのような仕組みになっているということをまだまだ周知されていないことは多分事実だと思いますので、河川管理機関とも共同しながら、普及啓発は行っていくべきだというふうに考えております。
一方、実際に氾濫が発生した区域の大雨特別警報を出すべきだったかどうかということについては、その基準には達しておりませんでした。今回はたまたま水位周知河川でございますけれども、中小、特に、小さい河川が溢れるたびに、その事実だけをもって、大雨特別警報の基準に達していなくても特別警報を出すということは、これは現実的ではないというふうに考えております。そういう意味では適切だったと考えておりますし、現地からも問題視するような声は聞こえてきておりません。ただ、仕組みとして、先に申し上げたとおり、分かりにくくなっているところは事実でございますので、そこはしっかりと普及啓発して参りたいというふうに考えております。
Q:先週、開催された御嶽山の噴火災害のご家族と長官との意見交換についてお伺いいたします。先日、長官自らが出席して、御嶽山の噴火災害のご家族との意見交換が初めて開催されました。当初の予定から1時間近く時間が超過されて、その中でもその当時、噴火警戒レベル2に引き上げなかったことに対する説明や検証を求める意見が、ご家族側が出たという話も伺っております。一方で、ご家族の中には、複雑な思いを抱えながらも、これから国と取り組む出発点になったと受け止めたご家族もいましたが、改めて、初めてご家族と長官と意見交換されての感想であったりとか、今後のご家族との向き合い方についてお考えをお伺いいたします。
A:先日も申し上げたことの繰り返しになるかもしれませんけれども、一言で申し上げて、このような機会を持つことができて非常に良かったというような感想を持っております。若い職員も同席させて、色々その声を聞いてもらいましたけれども、若い職員からもそういう声を聞いております。あれだけの火山噴火の被害を受けて、ご家族が亡くなったという事実自体を非常に大きく受け止め、そういうご家族から直接の声を聞いて、火山噴火の恐ろしさ、また現実というのを非常に実感できたという風に考えております。火山防災に努めている我々としても、非常に有意義な時間だったと考えております。意見交換会が終わって、私も週末に色々と思うことはありましたけれど、あの場はあの場として非常に良かったと思います。ただ、実際亡くなった方が58名で、5名の方が行方不明というところで、他にも、たくさん亡くなった方がいらして、ご家族の方もいらっしゃることになります。そういう方々から見ると、もしかしたら、なぜ長官はあの方たちだけに会うのかという思いもあるかもしれません。そういう意味で、他のご家族にも、お会いできる機会があれば、会って声をかけさせていただきたいというふうにも思っております。そういう意味で、まだご招待を受けておりませんけれども、9月に現地で行われる追悼式ですかね、そういうところにも、もし機会があれば、私かどうか分かりませんけれども、ぜひ気象庁の人間が参加したらどうかと思っております。
それから、我々が扱っているのは火山防災だけではなく、地震、津波、大雨、色々なことであって、それぞれの災害で亡くなられた方、もしくはお怪我をされて生き延びた方いらっしゃると思います。そういう方々、ご家族、もしくはその被害に遭われたご当人、被災された方々の声を聞くということが非常に大事だということも、意見交換会で感じたところです。各地の気象台もそうですし、私自身も被災地に行って現場を見る、色々な方の声を聞くということを、時間は限られますけれども、できるだけ行っていきたいと思ったところです。
Q:喫緊で、再来週に御嶽山の慰霊登山にも気象庁の職員が2人初めて同行されるということも確認されたかと思うのですが、参加することの気象庁としての意義であったりとか、その同行職員にはどんなことを感じてもらいたいと考えているのか、その期待感について教えてください。
A:本庁からは1人かもしれませんが、現地の気象台からも参加すると聞いております。担当する職員としても、ぜひ参加したいという声もありました。時間の都合なり、体力的なこともあるということもあり、今回私は行きませんけれども、ご家族の方とお会いできるということがあります。山の現地というのは、行方不明の方もいらっしゃいますから、そういう現地、それから実際たくさんの方が亡くなった現場、そういうところで感じるものも大きいと思います。そして、実際山に登って、他にも登山している方々にも色々と、ある意味普及啓発の形にもなると思います。かつそのご家族の会ですね、犠牲者の方の会と一緒に行動をすることで、色々と会話もあるでしょうし、感じることもあるかと思います。そういうものが我々の業務に生かされてくると思いますので、同行することは非常に良いと、賛成したというところでございます。
Q:先の質問に関連して、新しい防災気象情報について、個別の事象がいろいろと出てきたと思うんですけれども、改めて、梅雨が明けた地域もあるということで、新たに見えてきた課題ですとか、得られた手応えみたいなところがあれば教えてください。
A:まず、今回の情報改善で、1つは危険警報という新しい言葉ができたということはありますけれども、やはり、そのレベルに達しなくても、レベルを付して毎回情報が出るということで、社会の中でレベルに慣れてきていただく機会になっているという実感はあります。それと、もちろん避難指示などの対応というのは、また色々と覚えていただく部分もあるかと思いますけれども、危険度というレベルで、ご理解いただく状況になってきたという実感はあります。
ただ、情報をいくら変えても、予報精度の面、情報を出すタイミングなどが、適切かどうかというのはあるかと思います。それはまた振り返りを行って、しっかりと改善対応していきたいと思います。今、実際に、自治体の方々にも話を聞いている最中だと聞いています。それから、防災情報の専門家の方にもヒアリングをしていると聞いております。もうすぐそれらの結果も、第一段階として、まとまって私も見ることができると思いますので、その上でしっかり振り返っていきたいと思います。
それから、専門の会社さんのご協力をいただきながら、しっかりとしたアンケートを取るという計画もありますので、その準備もしっかりしていきたいと考えています。
Q:先日、防災庁設置法が成立しました。気象庁としても、多分今後連携をしていくことになると思うのですけれども、防災庁が設置されることの受け止めや、今後の期待があればお願いします。
A:まずは、同じ公務員として、立ち上げに関わった方々にご苦労様と言いたいです。ご質問の件に関しましては、気象庁としては、防災庁ができて、非常に喜ばしいと思っております。それは、防災対応をしっかり考えるという組織ができたと。今までももちろん内閣府防災はあったのですけれど、それが相当強化されるということです。
我々気象庁はその防災対応を助けるというか、それを行うために必要な情報、予報とか警報を流すということが仕事だと思っております。そういう意味で、防災対応がこの段階でこういうことをする、この段階でこういう地域の方はこういう対応をするという議論がより進み、それに対応する情報のあり方、もしくは情報を出してもそれを活かしていただけるというリンクが非常にうまくいくと思います。
ともするとですね、我々が報道発表をする機会が多かったので、我々自身がこういう防災対応をとってくださいと、色々言う機会もあったかと思います。それも非常に役に立つ声だとは思いますが、やはり防災を専門に考える組織がしっかりしてくることによって、彼らがしっかり普及啓発をして、それで防災対応を取る国民の皆様に対して、必要な時にしっかり対応できる情報を出すという連携が、うまくできるのではないかと期待しているところです。
また、情報を出す側と防災対応を考える防災庁が連携をしっかりしないと、逆に国民の皆様にしっかりとした対応を取っていただけないので、本当に防災庁とはしっかり連携をしていきたいというふうに思うところです。
Q:線状降水帯の直前予測ですが、ここまでのところ直前予測が出てから発生までが平均60分あまりというところで、2時間から3時間前を目標ということでご説明があったと思いますが、専門家からももう少し情報の性質を丁寧に説明すべきだという指摘もあります。このあたり、改めて見解や、今後の説明についてお伺いできればと思います。
A:これも、情報の内容をもっと普及啓発しなければいけないと思っているところです。我々が出す予測の作業としては、線状降水帯が発生する可能性が高まっていることを、発生の2、3時間前を目標にお知らせするという言い方で、ずっと周知してきたことが、もしかしたら誤解を招いていたかもしれません。
面的情報として、この情報は今後3時間以内に線状降水帯による大雨の恐れがあるところを、まずはマップで示して、そして、可能性が高まっている時には、情報として線状降水帯直前予測として発表するという仕組みで、情報が出た2、3時間後に現象が起こる、必ず間が2、3時間あるというふうに誤解されてしまっている可能性があると思います。この情報が出たら、今後3時間以内に線状降水帯が現れる可能性が高いというふうに、しっかりと言っていかないといけないなと思っております。
もう1つはですね、この線状降水帯の直前予測が出た後で、3時間降水量が100mmを超えている事例については86%ですかね、29事例中25事例でそういうふうになっています。線状降水帯の基準に達するかどうかというところでは、外れている、しかしながら、3時間100mm以上の予測が出ているという意味では、8割ほどもしくは9割近く精度がありますので、この情報が出たら、とにかく大雨に関する対策、避難も含めてしっかり行動をとっていただきたいと思っています。
Q:関連でもう1点、線状降水帯の予測に関する情報は、半日前予測もありますけれども、直前予測も始まった中で、半日前予測、対象時刻までのリードタイムを半日程度としていたところ、割とさらに短くなって、3時間ちょっとぐらい、例えば夜20時台に未明からを対象とするような事例も見受けられたりとかして、半日前よりはかなり短いという印象も受けます。もちろんその対象時間の中には、朝とかそういうのも含まれてはくるのだと思うのですけれど、このあたりの整理であるとか、改めて情報の性質の説明についてもちょっとお伺いできればと思います。
A:そうですね。それは今の直前予測に関する話とはちょっと違って、半日前予測は基本的に、寝る前に、まだ起きている間に情報を出してほしいと、できれば夕方には出してほしいということもあり、そういう意味でも、その期間中というより、半日前を最大限目標にして出している情報です。
ただ、線状降水帯の発生する状況が急に現れる時もありますので、どうしても半日より短めになることもあります。それは、情報を出してから半日以内に来ますよというような意味ではなく、できる限り半日前には出したいですけれども、それができずに、3時間ほどになってしまうこともあるということだと思います。
目指しているけれども、短くなることもあるということは、言ってもいいと思いますけれども、必ず半日後に起こると思っている方はいらっしゃらないとは思うので、そこは逆に情報を出した時に、いつ頃になるのかということを明示的に、はっきり情報の中に入れるということかなとは思います。ただ、全体像がわかりにくい部分というのはあろうかと思います。この作りを全部理解するのはなかなか大変だと思いますので、ことあるごとに普及啓発はしっかり行っていきたい、工夫していきたいというふうに思います。
Q:この新しい防災気象情報の移行の関係で、色々な新情報もそうですし、あとは電文、あるいは経過措置電文とかですね、なかなかバタバタで、事前のご説明と変わるとか、あるいは実際やってみたら事業者も含め混乱が起こるという事例もあると聞いていますし、やむを得ない部分もあるとは思いますけれど、ここについて、やはり今後、どういうふうにですね、対応していかれるかという、改めて意気込みというところにもなりますけれども、そこもお伺いできればと思います。
A:お尋ねの部分がどの部分かということはあるのですけれども、おそらく、新しい電文に対応できなくて、前の移行措置電文などに関わっている方のことをおっしゃっているのであれば、移行できた方は、電文の番号さえ取れば、自動的にこの中身が何だというのは分かるのですけれど、そうではない場合には、電文の中身を読まないと中身が分からないというような状況になっていると思います。
そういう中で、プログラム的にはテキスト文を読んで、何文字目に、とか、どういう単語が入っているか、とか、色々と普通はやらなくていいような工夫をされていると思うんです。不具合が受け手側にも生じるようであれば、担当間で話し合って、移行電文の捉え方というか、読み出しの難しさみたいなことがあるのであれば、実際こういうことで困っている、ということもおっしゃっていただきつつ、担当間で解決していただければと思っているところです。
Q:暑さについて伺います。今年は昨年よりは暑くはならないという見通しですけれども、もう既に猛暑日が観測されていたりですね、かなり暑いと感じております。ヨーロッパではその熱波によってたくさんの人が亡くなっています。地球温暖化が進行していることに対しての気象庁の危機感と、今後求められる対策について改めて教えてください。
A:ちょっと広い質問だったので、的を得ているか分かりませんけれども、今年の今の天気図のパターンを見ていただきますと、去年のようにすごく強い高気圧が日本を覆って、毎日快晴の状態で日が照り続けるという状況ではなく、少し入り組んだ形になっていて、はっきりと夏の高気圧のパターンになっているわけではなく、昨年ほど連日、猛暑日を超えて、時には酷暑日というような感じにはなっていないとは思っています。
ただ、例えば6月など曇りの時期が東日本は多かったと、そういう中で、今日たまたま、例えば暑くなって、かつ今すごく湿度も高くなっていますので、身体に堪える状況になっています。身体への負担という意味では、もしかしたら去年よりつらいのかもしれません。そういう意味で、気温が昨年ほど高くなくても、一定数、やはり平均場は地球温暖化で高くなっていますから、かつ曇ったり晴れていたりしたら身体もついていくのが大変だという、毎日すごく暑いという状況とは別の負担もあろうかと思いますので、引き続きこの熱中症の対策はしっかりやっていただきたいと思います。日が出てなくても湿気でやられることもありますのでお願いしたいと思います。
それから、はっきりと夏の気圧配置にならなくても、これだけ暑くなるという意味では、地球温暖化の影響は大きいなと思っております。ベースが上がっていますので、地球温暖化対策というのは重要だと思いますし、その施策自体は担当しておりませんけれども、地球温暖化に対応していく方々、例えば農業ですと品種改良もしていかなきゃいけないでしょう、伝染病対策をされている方は、これから亜熱帯の伝染病も入ってくるでしょう、そういうことに対応していく方々に、その温暖化予測情報を提供して、実際色々なシミュレーションを、彼らもその分野でのシミュレーションを行うでしょうから、そういうことにお役に立てるように、我々も自分たちのデータを使いやすいようにしていくし、使い方が分からないようであれば、解説申し上げます。そういうデータの利用促進というのも、一生懸命やっていきたいというふうに思っています。
(以上)




