長官会見要旨(令和8年3月18日)
会見日時等
令和8年3月18日 14時00分~14時40分
於:気象庁記者会見室
発言要旨
今月11日で東日本大震災から15年となりました。改めて、この震災で犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。この震災の後、15年経って私自身が感じていることとしては、東北地方太平洋沖の地震のあと、平成28年には熊本地震、その2年後の平成30年には北海道胆振東部地震、そして実質約5年後ですけれども、令和6年能登半島地震など、数年おきに、人命や暮らしに大きな被害を与える地震が発生しているということです。これは過去の話ではなくて、この状況はこれからも何ら変わらないということでして、ご自身のいる場所でも大きな地震はいつ起こってもおかしくないという認識を持っていただきまして、日頃の備えを確認していただきたいと思います。地震がしばらく起こらないと、崩れやすい物を置いてしまったり、部屋の中も危ない状態になってしまったりします。改めて、ご自身の場所にも、もしかしたら何年後かに大きな地震が来るかもしれません。どう備えればいいかという点は、過去の地震を振り返っていただければ答えは出ていると思いますので、そういうところをフィードバックして関心を持っていただいて、対策をとっていただきたいと思うところです。気象庁といたしましても、これまでの大震災の教訓を生かしまして、今後起こりうる地震や津波の災害にしっかりと備えてまいりたいと思っております。
それでは冒頭、私からいくつか述べさせていただきたいと思います。
まず、3月の気象に関することですが、2月の後半以降、冬型の気圧配置は長続きせず、高気圧や低気圧が周期的に日本付近を通過いたしました。気温が平年より高い日が多くありましたが、一時的に寒気が入り、寒の戻りとなる地域もありました。昨年の秋以降、少雨が続いていた太平洋側の各地では、低気圧が通過するタイミングでまとまった降水となったところもありましたが、各地のダムの貯水量が低下しているということも聞いております。貯水量の十分な回復まで、まだしばらく時間を要するところもあると考えられますので、水資源の管理に携われている方々におかれましては、気象情報に十分注意していただきたいと思います。
次に2点目ですが、異常気象分析検討会についてです。今申し上げた気象状況に関連しますが、今年1月下旬から2月上旬の大雪と昨年の夏以降の少雨の特徴とその要因について、3月3日の異常気象分析検討会において専門家の先生方からのご助言のもとで、分析・検討を行っていただき、少雨については異常気象とされました。今後も、異常気象があった場合には、検討会を行いまして、分析結果については皆様に適宜お知らせしてまいりたいと思っております。
3点目は、気候変動情報の充実についてです。このことにつきましては、私の就任以降、重要施策として掲げてまいりました。この一環として、昨年3月に公表しまして、関係の皆様にご活用いただいております、「日本の気候変動2025」について、内容の解説に、より一層ご利用いただくため、わかりやすい説明を付け加えました、「気候変動解説の手引き」を作成し、公表することにいたしました。詳しくは、近く報道発表いたしますのでご確認いただきたいと思います。また、この手引きの作成にあたりましては、地方公共団体等および国立環境研究所気候変動適応センターにもご協力をいただきました。この場を借りまして、皆様に感謝申し上げたいと思います。今後とも、気候変動に関する情報の発信・充実に努めてまいります。
続いて4点目は、最高気温が40℃以上の名称の検討についてです。すでに、ご案内の通り、名称を定めるにあたって、広く国民の皆様からのご意見を募るために、今月29日まで気象庁のホームページにてアンケートを実施しておりますので、もしまだ投票していない方がいらっしゃいましたら、ぜひご参加をお願いしたいと思います。なお、名称の決定は、このアンケートの結果に加えまして、有識者や日本語の専門家の方々のご意見も勘案して定めまして、今年の夏から運用を予定しているところです。
それから、5点目ですが、突風に関する情報についてのお知らせでございます。昨年9月に静岡県で突風が発生いたしました。私も牧之原市をはじめ、被災現場を訪問しまして、その際、牧之原市長にもご同行いただきました。そして、関係の皆様から直接お話を伺いましたけれども、その際、竜巻やダウンバースト、ガストフロントなどの突風の発生可能性を地図上で示す情報について、十分に知られていないということがわかりました。牧之原市長も竜巻注意情報までは把握されておりましたけれども、そういう発生確度を示したマップがあるということはご存知ありませんでした。ですので、自分のいるところで危険度が高まっているということを知ることができるこのマップ情報でぜひ知ってほしいと思ったところです。こうしたことから、認識されていない一つの理由に、名前がわかりにくいとう点もあろうかと思ましたので、本日からマップ情報の名前を「竜巻ナウキャスト」と言い換えて、皆様に使っていただこうと思っています。あと、その情報の所在もなかなかわかりづらくて、(気象庁ホームページ「雨雲の動き」を示しながら)このページまでは皆さんご覧になると思いますが、実は上部に並んでいる丸いボタンの左から3番目のボタンを押していただくと、竜巻ナウキャストのマップが表示されます。本日は危険度が高まっていないのでマップ上に何も表示されていませんが、竜巻の発生確度が高い時には、マップ右下の凡例にあります通り、発生の確度をレベル1、2に分けまして、それぞれ黄色、赤で示す形にしております。
竜巻に関する情報は、段階的に発表しています。まず、突風が発生しやすい気象状況が予想される場合には、半日から1日程度前に気象情報でお知らせいたします。そして、積乱雲が近づいてくるような場合には次に雷注意報を出します。そして、そのような日には、次に竜巻注意情報が発表されているかどうかということをご留意いただくとともに、このマップでご自身の場所の危険度を知っていただきたいと思います。(気象庁ホームページ「雨雲の動き」を示しながら)今の画面表示では日本全体が表示されていますが、拡大すれば、ご自身の地域へ拡大してご自分の町に危険があるかどうかということがわかりますので、ぜひ確認していただければと思います。
次に、線状降水帯の直前予測についてです。1月の会見でもお知らせしましたが、線状降水帯が発生する可能性が高まっていることを発生の2~3時間前を目標にお知らせする「線状降水帯直前予測」の運用と、それと併せて、線状降水帯による大雨のおそれがある領域を地図上に示した、「線状降水帯予測マップ」の提供を5月下旬から開始いたします。これまで、例えば、広島の豪雨での土砂災害の際などにおいては、線状降水帯で雨が降るような場合は、例えば寝る前の時間に、知らせて欲しいというお話もいただいておりまして、今日では半日前予測を実施しているところです。(線状降水帯に関する予測情報等の種類を画面に示しながら)これについては、今の段階では都道府県単位で出しています。また、線状降水帯が発生した時と、30分以内に発生する場合も含めて、線状降水帯の発生情報を出しているところです。今回、時間的にはその真ん中のところで、線状降水帯の発生の危険度が高まった場合にはその2~3時間前に、この直前予測の情報を出すようにいたします。こちらは文字情報になりますが、これとは別にマップ情報も、いつも見られるようになっていますので、例えば、半日前予測がある場合などは、このマップもご覧いただいて、ご自身のいる場所で線状降水帯が発生しやすいのかどうかを、知ることができるということになりますので、それなりの時間の余裕を持って対策がとれると考えているところでございます。これについては新しい防災気象情報と併せて、5月下旬からの運用でございますので、併せて使っていただければと思います。
それから、7点目は、交通政策審議会気象分科会についてです。気象分科会では、昨年12月に「気象業務法および水防法の一部を改正する法律」が成立したことや、本年5月から新たな防災気象情報の運用を開始する予定であること、それからその背景も踏まえて、この分科会から提言等をいただいて推進している施策の進捗状況をご報告しましてご意見を伺いました。審議の結果、引き続き、先生方のご指摘を踏まえて、まず、線状降水帯と地域防災支援は最重要課題であるということで、まず真ん中にその2つがあり、そして重要な柱として5本の柱、台風、気候変動、それから大規模地震と噴火、AI、面的気象情報について取り組んでまいります。これに取り組むにあたっては、例えば、地域防災支援などについては、ただ情報を発表するだけではなく、相手が必要としている情報について、適切な説明を交えて効果的に伝えることが必要であり、単にみんなが知っているような情報をホットラインで伝えるだけではなく、やはりどう行動すればいいかというようなことを交えて説明する、それによって情報に魂が入るのだというご指摘も受けました。また、AIに関しては、特に力を入れて、予報精度の向上を図るべきだと、もっと積極的に取り組むようにというようなご指摘もいただきました。こうしたご意見を踏まえまして、各種施策を前に進めていきたいと考えているところでございます。
次に、WMO(世界気象機関)に関することでございますけれども、来週の3月23日は世界気象デーでございます。これは、1950年の3月23日に、このWMO条約が発効したことを記念して定められたものでございまして、これに併せて毎年、気象業務への国際的な理解促進を目的として広報活動を行っております。今年の世界気象デーのテーマは、「今日を観測し、未来を守る」です。要するに、観測することがいかに大事かということを改めて、普及啓発・理解促進を図るということです。英語では”Observing Today, Protecting Tomorrow”でございます。これは、私達が普段目にする天気予報や防災気象情報などについては、我々気象庁も含めて、世界各国の気象局が24時間365日絶え間なく観測を行っていて初めて可能となるということをもっと知ってもらい、観測の重要性への理解を進めることを意図しております。観測網が発展している我々のような先進国だけではなく、やはり途上国においても、いわゆる早期警戒のための情報“Early Warning”が受け取れるようにしましょうということで、そのために必要な観測網を整備することについて国際機関としてできることを一生懸命議論しているところです。我々気象庁は、国際的な観測ネットワークを支えるために、得られた観測データの品質管理をしたり、気象測器の精度を維持したり、データの国際的な交換のセンターを運営したり、それから気象衛星ひまわりを運営してデータを各国に提供したりしています。それからこうした技術を得るための研修を行うなどの国際協力も行っています。そういうことも皆さんに知っていただければと思っています。
次に、気象科学館の新しい大型展示の公開についてです。2つございまして、1つは、「活火山クエスト」、もう一つは「気象科学館アメダス観測所」です。まず、「活火山クエスト」については噴火警戒レベルについてご理解いただくことを目的としまして、気象庁火山防災マスコットキャラクターの「ぼるけん」と一緒にクイズやゲームで学びを深めるものとなっています。もう一つの「気象科学館アメダス観測所」は、実際のアメダス観測所と同じように観測測器を動作している状態で、館内に設置するものです。来館した方が、観測の仕組みを理解したり、観測データの変化を体験できる仕掛けも用意しております。展示物も動いている状態、いつもの状態でお見せするということが大事と思いますので、そういう状態でお見せできる展示となっております。これらの展示により、「自然を測る」ということに興味を持っていただければと思います。いずれにしましても、ご家族連れや学生の皆様など、この春休みの機会も使っていただいて、ぜひ体験いただければと思います。春休みなどの時期になりますと、ご家族連れなどたくさんお越しいただいて、本当に嬉しいと思っています。気象に興味を持っていただいて、あわよくば、将来気象庁に来ていただきたいと思っているところでございます。
最後に、新しい防災気象情報について、私からも改めて紹介させていただきます。報道の皆様はすでに何度も聞いておられるかもしれませんけれども、今回の変更で、(5段階のレベル(縦)と四つの要素(横)の表を示しながら)この縦方向の5段階のレベルについて、横方向の各要素の種類で全て統一したというところでございます。そして、どのレベルの情報も、まず頭にレベルがつきます。そして、現段階ではレベルだけでは伝わらないことも踏まえてそれぞれの情報の名前もしっかり付しております。特に、これまで気象の情報は警報の次は特別警報になっておりましたけれども、ご案内の通り、避難ということに一番結びついているレベル4のところに統一した名称がありませんでした。名称が増えることについては、それはいかがなものかというご意見もありましたけれども、今回は「危険警報」という名前をつけさせていただきました。また、これまで何で洪水だけ特別警報がないのかということもございました。これについては、河川というのは施設でございまして、人為的な部分で、例えばダムの放流などでも水位にかかわりますので、そういう河川の水位の変化についても、すぐ河川管理者から気象庁が情報をいただくというところも法律に定めまして、そうしたことをきちんと備えたうえで、氾濫の特別警報も加えることができたというところでございます。改めて、ポイントは3つ、レベルのこと、氾濫について特別警報が入ったこと、そして避難に一番関わるレベル4の情報に危険警報が入ったということです。他にもいろいろ細かいところはありますが、この3つだけは住民の方々にご理解いただきたいと思っているところです。このことについては、報道機関の皆様のご協力が不可欠でございますので、引き続き、よろしくお願いしたいと思っているところでございます。
私からは以上です。
質疑応答
Q:先ほど冒頭の発言の中でもありました40℃以上の日の名称についてアンケートも行われていますが、SNSでは大変な反響を呼びました。最終的に決定する際にですね、そのアンケートの結果やわかりやすさ、あとは既に民間で使われている名称との整合性ですとか、あと専門家の先生もいらっしゃるということでいろんな判断軸があると考えられますけれどもどのようなことを重視して、名称を決めるお考えでしょうか。
A:名称決定については大きく3つございます。1つは、やっぱり多くの方の賛同を得られるということで、これはまさにアンケートによってそこを見たいと考えています。それから、既に猛暑日というのがありますけれども、この暑さの程度の上下関係がわかりやすいこともあります。どっちが上だかわからないということにならない点には気をつけたいと思います。あと3点目は、これは私自身も非常に気にして、担当には指示したところでありますが、やはり用語として長く使われることを考えますと、漢字の意味なども含めた日本語としてしっかり考えられている必要があると思いますので、今回は、文部科学省さんの協力も得まして、アンケート開始前から日本語の専門家のご意見もお伺いして進めております。アンケート結果とともに、日本語として適切であるかどうかということも確認して進めてまいりたいと思います。また、ご存知だと思いますけれど、アンケートの選択肢の中の1つは、既に民間気象業者が使っている言葉でもありますので、そういう言葉を使うことになる場合には、関係者としっかり調整して確認を取ることも重要となります。大きく3点と最後の留意点を踏まえつつ、最終決定したいと思っています。
Q:もう1点、まもなく新年度となりますが、こちらも先ほどの分科会のところでお話がありました通り、AIの活用についてご意見があったということで、定員要求でも、先端AIの活用のための人員増を盛り込まれておりました。ヨーロッパなど実際にAI気象モデルの活用、現業化、こういったものが進むというところもある中で、気象庁としてどのようにAI気象モデルの開発に取り組んでいくのか。改めてその姿勢をお伺いできればと思います。
A:近年、皆さんご覧の通り、最新の技術の利用がすごい勢いで進んでおります。気象庁においても、昨年6月にまとめられた、2030年を見据えたこの提言の補強、そこでも防災気象情報の更なる高度化に向けては、AI気象モデルを含む先端AI技術の活用が不可欠と言われました。この中で、今年度は、AI気象モデルの導入に必要となる学習データの整備、それから先行的な技術開発等を進めてまいりました。令和8年度政府予算案においては、AI気象モデルを含む観測・解析、予測など、気象庁の様々な業務に先端的なAI技術を活用し、防災気象情報を高度化するために必要な人員を要求させていただいているところでございまして、来年度以降本格的に開発を始めていきたいと思っています。また、1月27日に開催した数値予報モデル開発懇談会においては、2030年に向けた数値予報技術開発重点計画の補強をご議論いただいておりますけれども、そこではAI気象モデルと、それから既存の今まで使っている物理モデルの開発を両輪で推進することが示されています。どっちかがいいからどっちかだけということではなく、AI気象モデルも既存のモデルの結果が必要でございますので、その両輪を推進するということで報告が出る予定でございます。
いずれにしましても、来年度から5年間は、2026年から2030年の5年間は、特にこのAIに関する強化期間として、AIの業務への活用の幅を広げ、AI活用の体制を確立すべく取り組みを進めていく考えでございますので、懇談会でご議論いただいた内容を踏まえまして、AI気象モデルの開発などを本格的に進めてまいりたいと思っているところでございます。数値予報、要するにシミュレーションの部分だけがAIの活用対象ではなくて、いろんな業務、例えば、人間によるモニターでの監視など、そういう人間がやっているような部分の業務も活用できると思います。それから数値シミュレーションの部分については、既存の物理モデルとAIモデル、どちらもよくしていくということが必要です。皆さんご案内の通り、AIで予測するためにも、対象とする世界の観測値などいろんなデータをたくさん準備して、その現象の関係を学習しなければなりませんが、このデータ作りは非常に重要ですので、そのためには例えば過去の大量の気象状況のデータですとか、そういうものをモデルの格子状に作っていくこと、これを再解析と言いますけれども、そういう再解析データもしっかり揃えていくとことも大切です。モデルそのものも作りますし、モデルを走らせるために必要なデータ作成も一生懸命やる必要がありますので、気象庁だけではできない部分もあると思いますので、いろんな大学の研究者など、色々なところとも協力しながら、効果的にやっていきたいと思っています。
Q:2点あるのですけれども、まず40℃以上の名称の関係で、高い関心が社会から寄せられているという一方で、SNS上では、自由記述欄のところが大喜利状態になって、いろいろ面白い案を出すみたいな形にちょっとなったりしている部分がありまして、気象庁の狙いとしては、その一般に呼びかけた狙いとしては、気候変動の関係とかですね、40℃以上というのは本当に命の危険があるとか、そういったことも踏まえてだと思うのですけれども、改めてその一般参加にした狙いとか意義とかそのあたり長官から改めて教えてください。
A:昨年の夏、ここ3年ぐらい夏が非常に暑いですね。熱中症で亡くなる方も非常に多くなっています。その暑さの危険についてご関心を持っていただくということも今回の一つの狙いではあります。これはもちろんヒートアイランドだとか、いろいろ理由があると思いますけれども、地球温暖化の影響もあろうかと思います。夏の暑さが、夏だけではなくて、もしかしたら春から秋まで広がっているかもしれませんけれども、そういう体にとって非常に危険な暑い日が、増えてきているという事にもご関心を持っていただいと思います。そういう意味でも、この暑い日の名前について考えていただくということは、非常に意味があるのではないかと思っているところです。それから先ほどこの名称を決めるにあたって3つポイント挙げましたけれど、伝える側と聞く側が同じ認識を持たなければいけませんから、皆さんに関心を持っていただければ、それだけでも名前を知っていただく効果も大きいと思います。暑さについて関心を持っていただく、名前を知っていただく、大きくこの二つが我々の狙いと考えています。
Q:もう1点、防災気象情報の関係ですけれども、始まるのが5月下旬となると、南の方ではもう既に梅雨入りしていたりとかする可能性もあると思うのですけれども、突然今日から情報名が変わりますということも起こり得るかと思うのですが、そうならないように周知の活動とかどのように取り組まれていくご予定でしょうか。
A:これの話に限らず情報を切り替えるときは、切り替え日として仮の日程を決めますけれども、その日に何か特異な現象が起こっていたり、重要な防災の呼びかけをしなければならないような時は避けて、日をずらすなどの可能性もあろうかと思います。今のところこの目標としている日はございますけれども、詳しい日については時期が近づいてから決定したいと思っていまして、当日の対応の詳細については、今回非常に大きな変更となりますから、自治体や民間の事業者などの、情報の受け手の方々においても、切り替え時に一定の作業が生じることになりますので、切り替え当日の対応をどのように行うのがよいかについて、この情報の受け手側の事情も十分考慮しながら慎重に検討しまして、切り替えで大きな混乱が生じないように準備をしてまいりたいと思っております。
それから、もう梅雨に入っているところもあるのではないかということですけれども、今回受け側の準備をする方々には申し訳ないところですが、我々の情報の構造を決めるためには法律改正が必要なこともありまして、少しお時間をいただいたこともあり、運用開始まで期間が短くなったという点と必要な受け手の準備期間も踏まえまして、5月下旬とさせていただいております。そういう意味でベストではないかもしれませんが、最もベターな切り替え時期とさせていただいたと考えております。
Q:冒頭のご発言の中で気候変動情報の充実に関するところで手引書を公表されるというお話だったと思うのですけれど、具体的になぜこれが必要なのかというか、去年2025が出て、1年経って手引き書が必要になった理由ですとか、あとどういった方を対象に作るものなのか、どう使って欲しいかっていうのを、可能な範囲で具体的に教えてもらえますか。
A:イメージしているのは、この「日本の気候変動2025」を使って、誰かに説明をする人、例えば、最初に思い浮かべるのが、自治体の環境部門の人が、住民の皆様とか、自治体の中で温暖化の影響を受けるような方々に講演をしたりとか、そういう解説をする方々による利用を想定しています。そういう方々は多くの方は読めばわかってくださる方もいらっしゃるかもしれませんけれども、説明が必要な方もいらっしゃるかもしれません。また、利用する、解説するにしましても、もう少しいろいろ知っておくことにより、説明などの際に説明の幅を広げることもできるかもしれませんので、作った側の思いとか情報も伝えられたらと思いまして、形としては、「日本の気候変動2025」そのものに、コメント欄に書き込むような形でお渡ししようかなと考えています。逆に言えば、それさえ使っていただければ、元のものを読むことと同じように使っていただけると考えています。まとめますと、それを使って解説をしていただく方々に便利に使っていただくことを考えているものでございます。
Q:最高気温40℃の件なのですけれども、今回は40℃を節目として、新たに用語を設けるということでしたけれども、将来的にはその45℃以上ですとか、それぐらい高温になる可能性というのはどれぐらいあるんでしょうか。
A:温暖化については、これから止まることはないと思いますので、45℃に達することもあろうかと思います。例えば、熱中症特別警戒アラートについては、あれはどうしてできたかということについては、カナダなどで50℃近い気温が出た、いわゆる熱波みたいなのがあって、かなり被害が出たということなどの経験を踏まえて作ったということも聞いております。地球上では、カナダのような寒い地域でもそうした熱波が発生するという状況がありますので、そういうときのために45℃以上の名称も作る時期もあるのではないかと私は思います。そういう意味でも、今回決めるにあたって、その次もあるということを意識しながらやらないと、これ今ある猛暑日を超えたものという言い方で作ってしまうと、またその上に何かを重ねるみたいな名前になってしまいます。これから選定がありますので、今私が言うのはあんまりよくないのですけれども、そうしたことを意識しながら考えなければいけないと思っています。
(以上)




