緊急地震速報について




緊急地震速報とは何ですか?

 緊急地震速報は地震の発生直後に、震源に近い地震計でとらえた観測データを素早く解析して、震源や地震の規模(マグニチュード)を推定し、これに基づいて各地での主要動の到達時刻や震度、長周期地震動階級を予想し、可能な限り素早く知らせるものです。

 詳しくは「緊急地震速報のしくみ」、「緊急地震速報(警報)及び(予報)について」をご覧下さい。

緊急地震速報が放送される基準や放送内容を教えて

 気象庁は、最大震度が5弱以上または最大長周期地震動階級が3以上と予想された場合に、震度4以上または長周期地震動階級3以上が予想される地域を対象に緊急地震速報(警報)を発表します。(詳しくは、「緊急地震速報(警報)の内容・発表条件」をご覧ください。)

 そして、一般に、気象庁がこの緊急地震速報(警報)を発表すると、対象となった地域に対してテレビやラジオ、携帯端末、防災行政無線などで緊急地震速報が流れます。

 緊急地震速報(警報)で伝える内容は、強い揺れが予想されていることと、予想されている地域のみが基本です。

 なお、警報に至らない場合でも気象庁は緊急地震速報(予報)を発表しており、それらを用いて放送局や携帯端末のアプリケーションがどの様に処理しているかについては、各事業者の判断で行われていますので、事業者にお問い合わせ願います。

緊急地震速報が発表されたとき、テレビ・ラジオは自動でスイッチがオンになるの?

 テレビ・ラジオが自動でスイッチオンにはなりません。これまでの地震情報と同様に、テレビなどを視聴していた際に、スーパーとして文字や音声を番組に重ねて放送されます。

 なお、これとは別に、緊急警報放送というものがあります。これは緊急警報放送に対応したテレビ・ラジオであれば、待機状態から自動的にスイッチオンになるものです。緊急警報放送は、津波警報などの際に放送されるもので、緊急地震速報では放送されません。

テレビやラジオ以外の入手方法は?

 テレビやラジオ以外の入手方法としては、まず、携帯端末があります。携帯端末への一斉同報機能を使用して緊急地震速報(警報)を配信しているのは、NTT ドコモauソフトバンクワイモバイル楽天モバイルがあります。他の手段としては、防災行政無線で放送している自治体もありますし、デパートなどの集客施設でも館内放送しているところもあります。

 なお、スマートフォンが普及した今、民間の情報配信会社等が開発しているアプリを導入することで、緊急地震速報(予報、警報)を受信することもできます。

 この他、(一財)気象業務支援センター又は民間の情報配信会社からも、専用の受信端末を用意することで、各会社、家庭等でも緊急地震速報を受信することができます。

 これらの主な入手方法については「緊急地震速報の入手方法について」にて解説しています。

緊急地震速報の報知音とは?

 テレビやラジオなどのニュース速報では、特定の音を発した後、文字や音声で内容を伝えることで、視聴者が放送内容を理解できるようにしています。このことから、緊急地震速報についても、ニュース速報と同様に、緊急地震速報を放送等する前に、特定の音を放送しています。この特定の音のことを報知音と呼んでいます。この報知音は、誰もが、どこでも、即座に理解できるように統一されていることが重要です。このことから、気象庁では、テレビやラジオ、防災行政無線等で使われているNHKのチャイム音を緊急地震速報の報知音として強く推奨しています。

 なお、本件は、工場等においてこのチャイム音が聞こえにくい等、その施設での対応状況(施設利用者への周知や従業員等の訓練の状況等)をもとに独自の判断で、報知音を決定することを妨げるものではありません。

緊急地震速報を見聞きしたら、いつまで身を守ればいいの?

 震源から遠い場所では、緊急地震速報を見聞きしてから強い揺れが届くまでに時間がかかりますので、揺れがこなくても見聞きしてから1分程度は、身を守るなど警戒しましょう。

 また、地震による強い揺れは、東北地方太平洋沖地震のように数分続く事例もありますが、一般的には長くても1分程度ですので、その間は身を守る行動をとり続け、揺れが収まってから落ち着いて行動しましょう。

緊急地震速報の「予報」「警報」「特別警報」とはなんですか?

 緊急地震速報には、大きく分けて「警報」と「予報」の2種類があります。また、「警報」の中でも予想震度や長周期地震動階級が大きいものを「特別警報」に位置付けています。

 詳しくは、「緊急地震速報(警報)及び(予報)について」をご覧ください。

緊急地震速報を館内放送するときの注意点を教えて

 気象庁から警報として緊急地震速報が発表されると、テレビやラジオなどで放送されるほか、携帯端末等で個人でも入手することができます。人が多数いる集客施設等では、入手した人とそうでない人が混在するため、情報差による混乱を防止する観点から、気象庁から警報が発表された場合には、館内放送した方が良いと考えます。

 館内放送する際には、緊急地震速報での予測には誤差があるため、放送内容は「緊急地震速報が発表されました。」や「強い揺れに注意。」など、テレビやラジオなどと同じように具体的な予測震度や猶予時間を伝えない方が良いと考えます。また、館内放送で用いる報知音については、一般の方がもっともよく知っているテレビやラジオ、防災行政無線等で使われているNHKのチャイム音を緊急地震速報の報知音として強く推奨しています。

 なお、上記については、集客施設等の管理者がその施設での対応状況(施設利用者への周知や従業員等の訓練の状況等)をもとに独自の判断による発表基準や表現等の導入を妨げるものではありません。

なぜ、館内放送等では具体的な予測震度や猶予時間を伝えない方が良いの?

 個々の施設に対して、緊急地震速報に含まれる震源やマグニチュードなどから、その場所における「震度」や「猶予時間」を予測し、報じることは技術的には可能です。しかし、この予測には誤差が含まれます。特に、地震発生直後の早いタイミングの緊急地震速報での予測では誤差は大きくなる傾向があります。このことから、地震動予報許可事業者には、個々の予測を利用していただく方々との間で緊急地震速報の受信や販売契約等を交わす際に、利用者へ緊急地震速報の技術的な限界や誤差のことを十分説明するよう指導しています。このような限界や誤差があることを一般の方々が多数いる集客施設等で事前に説明することは難しいと思われますので、具体的な予測震度や猶予時間を伝えない方が良いと考えています。

 なお、上記については、集客施設等の管理者がその施設での対応状況(施設利用者への周知や従業員等の訓練の状況等)をもとに独自の判断による発表基準や表現等の導入を妨げるものではありません。

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