オゾン・紫外線について

オゾン層と紫外線の状況や見通しなどを知りたいのですが?

オゾン層と紫外線のページをご覧ください。

オゾン層と紫外線の観測データはどこで取得できますか?

 国内の観測データは、気象庁ホームページの「オゾン層のデータ集」「紫外線のデータ集」、または「大気・海洋環境観測年報」で公開しています。 また、カナダ気象局にある「世界オゾン・紫外線資料センター(WOUDC)」のホームページでは、世界中の観測データが公開されています。 なお、「大気・海洋環境観測年報」では、オゾン層や紫外線の観測データのほか、気象庁が実施した温室効果ガスやエーロゾルなどの観測データも閲覧可能です。

なぜオゾンホールは南極にしか現れないのですか?

 冬季の南極の成層圏では、極域成層圏雲というオゾン破壊を促進させる特殊な雲が発生するためです。 この特殊な雲は、成層圏の気温が著しく低温になることで発生します。 太陽光が当たらず、また成層圏に極渦という周囲との空気交換を制限する渦が形成される、冬季の北極と南極特有の環境が極域成層圏雲を発生させるような低温をもたらします。 なお、北極では南極ほど極渦が安定せず、成層圏気温が南極に比べ高いため、オゾンホール(オゾン全量が220 m atm-cm以下の領域)の形成には至りません。

オゾン層が回復するのはいつごろですか?

 WMO(世界気象機関)とUNEP(国連環境計画)がとりまとめた科学的評価(「オゾン層破壊の科学アセスメント:2022」)によると、オゾン層が1980年(オゾン破壊が顕著になる前の指標となる年)の量に回復するのは、南極では2066年頃、北極では2045年頃、高緯度を除く全球の平均(北緯60度~南緯60度)では2040年頃と予測されています。 なお、1989年に発効したモントリオール議定書による、フロン等のオゾン層破壊物質の生産と消費の規制が今後も守られ、大気中のオゾン層破壊物質の濃度が減少していくことが前提となっています。

日本で紫外線が一番多いのは何月ですか?

 その年の天候に大きく影響されますが、一般的に夏に紫外線が多くなります。日本国内では、7~8月に年間で最も多く紫外線が観測されます。

日本では紫外線は昔と比べて増えているのですか?

 紫外線は天候にも大きく影響されるため年によって多かったり少なかったりしますが、長期的に見ると、国内では観測を始めた1990年代初めから緩やかに増える傾向がみられます。

くもりや雨の時の紫外線はどれくらいの量になりますか?

 快晴の時に比べると、くもりの場合は約60%、雨の場合は約30%の量になります。しかし、雲の間から太陽が出ている場合には、雲からの散乱光が加わるため快晴の時よりも多い紫外線が観測されることがあります。

紫外線対策について教えてください

 強い紫外線を長年浴び続けることにより皮膚がんなどの病気のリスクが高まりますが、一方で紫外線には体内でビタミンDを生成する良い面もあります。 世界保健機関(WHO)では、UVインデックス(UV指数)を活用した紫外線対策を推奨しておりますので、気象庁の発信している紫外線情報などを活用して、適切な対策を実施ください。

・紫外線対策:https://www.data.jma.go.jp/env/uvhp/3-60uvindex_prevention.html

・紫外線情報:https://www.data.jma.go.jp/env/uvindex/

・紫外線の性質:https://www.data.jma.go.jp/env/uvhp/3-70uvindex_mini.html