気象業務はいま 2015

はじめに

平成26年は、気象現象では、2月の関東甲信地方などの大雪、7月の台風第8号、「平成26年8月豪雨」、9月の北海道の大雨、12月の普段雪の少ない地域での大雪等により、甚大な災害が数多く発生しました。
地震・火山現象では、9月27日に御嶽山が噴火し、死者・行方不明者として戦後最悪の火山災害となり、そのほか桜島や口永良部島、阿蘇山等、活発な火山活動がありました。また、11月22日に長野県北部で震度6弱を観測する地震被害もありました。「東北地方太平洋沖地震」の余震活動も引き続き活発な状況です。
これらの災害により犠牲になられた方々とその御遺族の皆様に謹んで哀悼の意を表しますとともに、災害に遭われました皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

このような状況を踏まえ、特集1「集中豪雨の実態と最新監視技術の動向」では、平成26年8月豪雨の気象状況等を解説し、集中豪雨をもたらす積乱雲の監視に関する研究、情報の活用方法を紹介しています。今後とも防災気象情報の活用への工夫とともに、防災気象情報を支える観測・予測技術の向上を図っていきます。
特集2「火山観測と火山防災の強化」では、昨年9月27日に発生した御嶽山の噴火の概要と気象庁の対応、火山噴火予知連絡会での評価・報告等についてとりまとめています。今後とも関係機関と連携・協力しながら、火山対策の一層の強化に努めてまいります。

多くの方々が本書に目を通され、気象業務への皆様のご理解が深まりますとともに、各分野で活用されることを期待します。

平成27年6月1日

気象庁長官 西出 則武

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