2016年(平成28年)の台風について
報道発表日
平成28年12月21日
概要
今年の台風の発生数は平年並の25個(※1)でした。日本への接近数は平年並の11個でしたが、日本への上陸数は統計開始以降2番目に多い6個となりました。
本文
1.今年の台風の特徴
(1)発生状況
台風の発生数は平年並の25個(※1)(平年値25.6個)でした。
今年は台風第1号の発生が7月3日と、台風の統計を開始した1951年以降、1998年の7月9日に次いで2番目に遅くなりました。これは、エルニーニョ現象が最盛期を迎えた翌年に見られる特徴として、北西太平洋熱帯域の大気の循環が台風の発生しにくい状況であったためと考えられます。しかし、7月以降は平年よりも多くの台風が発生し、年間の発生数としては平年並となりました。
(2)日本への接近・上陸状況
日本への台風の接近数は平年並の11個(平年値11.4個)でした。しかし、北日本、東日本(伊豆諸島・小笠原諸島除く)への接近数は平年よりも多く、特に北海道地方への接近数は5個と統計開始以降、最多となりました。
日本への台風の上陸数は統計開始以降、2004年の10個に次いで、1990年、1993年と並んで2番目に多い6個(第7号、第9号、第10号、第11号、第12号、第16号)でした。このうち、台風第7号、第9号、第10号、第11号が8月中旬から下旬にかけて、北海道地方、東北地方、関東地方に相次いで上陸し、大きな被害をもたらしました。ひと月の上陸数4個は1954年9月、1962年8月と並んで最多タイであり、さらに北海道地方に年間に2個、再上陸も含めて3個の台風が上陸したのはともに初めてです。また、第10号は、東北地方太平洋側に初めて上陸しました。
2.台風進路予報の精度
台風進路予報の精度は、その年の台風の特徴に起因する年々の変動があり、昨年よりも精度は下がり、一昨年並となりました。これは、海上を一定方向に長く移動する比較的予報しやすい台風が、今年は昨年と比べて少なかったことが要因として考えられますが、進路予報の精度は長期的に見れば向上しています。
問い合わせ先
気象庁予報部予報課アジア太平洋気象防災センター
03-3212-8341(内線3137)
資料全文
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報道発表資料は平成28年12月21日時点での速報値です。
値が確定しましたので、下記のとおり平成29年1月27日に確定値に修正した資料を掲載しました。
2016年(平成28年)の台風について(確定)
※1 報道発表後の12月22日に台風第26号が発生しましたので、2016年の台風の発生数は26個でした。