キーワードを入力し検索ボタンを押下ください。

平成27年9月の地震活動及び火山活動について

報道発表日

平成27年10月8日

概要

平成27年9月の地震活動及び火山活動について解説します。

本文

  • 地震活動
    • 全国の地震活動
       9月12日05時49分に東京湾の深さ57㎞でM5.2の地震が発生し、東京都調布市で最大震度5弱を観測しました。
       9月17日07時54分(日本時間)にチリ中部沿岸でMw8.3(Mw は気象庁CMT 解によるモーメントマグニチュード)の地震が発生しました。この地震により、北海道から沖縄県にかけての太平洋沿岸等で津波を観測しました。
       全国で震度3以上を観測した地震の回数は13回、日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は104回でした。

    • 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」の余震活動
       「平成23 年(2011 年)東北地方太平洋沖地震」の余震は、次第に少なくなってきているものの、当分の間、本震発生前に比べ活発な地震活動が続くと考えられ、注意が必要です。震度1以上を観測した地震は51 回(最大震度4以上を観測した地震が0回)発生するなど、引き続き岩手県から千葉県北東部にかけての沿岸及びその沖合の広い範囲で発生しました。

  • 火山活動
     口永良部島の火山活動は活発な状態が継続しています。今後も、5月29日と同程度の噴火が発生する可能性があります。大きな噴石の飛散及び火砕流の流下が切迫している居住地域では、厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。
     桜島では、8月15日に火山性地震の多発や山体膨張を示す急激な地殻変動が観測されたため、噴火警戒レベルを3(入山規制)から、4(避難準備)に引き上げました。その後、南岳の地下に貫入したマグマの浅部への上昇は停止し、新たなマグマの貫入も生じていないと考えられることから、9月1日16時00分に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)に引き下げました。昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
     阿蘇山の中岳第一火口では、14日09時43分に小規模な噴火が発生し、噴火に伴い小規模な火砕流が発生しました。今後も同程度の噴火が発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から1kmを超えて飛散する可能性があると判断し、同日10時10分に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げました。中岳第一火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
     西之島では、海上保安庁等の観測によると、噴火による噴石等の堆積や溶岩の流出が継続しています。
     箱根山では、大涌谷で6月30日から7月1日の間に発生したと考えられるごく小規模な噴火の発生以降、噴火は観測されていません。火山性地震は少ない状態で経過しています。地殻変動についてはGNSS観測等により、山体膨張は停止したものと考えられます。これらのことから、11日14時00分に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げました。大涌谷周辺の想定火口域では小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
     雌阿寒岳では、現地調査及び上空からの観測(海上保安庁の協力による)により、地熱域のわずかな拡大や、96-1火口の噴煙の勢いの増加を確認しました。全磁力連続観測ではポンマチネシリ96-1火口近傍の地下における熱活動の活発化の可能性を示す全磁力の変化が継続しています。ポンマチネシリ火口から約500mの範囲では、ごく小さな噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
     吾妻山では、大穴火口からの噴気活動はやや活発な状態が続いています。大穴火口付近では小規模な噴火が発生する可能性がありますので、大穴火口周辺(火口から概ね500mの範囲)では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
     草津白根山では、湯釜火口内北東部や北壁及び水釜火口の北から北東側に当たる斜面で熱活動の活発な状態が継続し、北側噴気地帯のガス成分及び湯釜湖水の化学成分にも活動活発化を示す変化がみられています。湯釜火口から概ね1kmの範囲では、小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
     浅間山では、山頂直下のごく浅い所を震源とする体に感じない火山性地震は多い状態が続いています。二酸化硫黄の放出量も多い状態で経過しており、引き続き火山活動はやや高まった状態で経過しています。山頂火口から概ね2kmの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
     御嶽山では、火山活動は低下した状態が続き、昨年(2014年)10月以降噴火が発生していないことから、昨年9月27日と同程度の噴火の可能性は低下していると考えられます。一方、弱いながらも噴煙活動や地震活動が続いていることから、昨年9月27日よりも規模の小さな噴火が今後も突発的に発生する可能性は否定できません。火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
     霧島山(新燃岳)では、火口直下を震源とする火山性地震が時々発生しました。GNSS連続観測によると、新燃岳周辺の一部の基線で、わずかに伸びの傾向が認められます。火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
     諏訪之瀬島の御岳火口では、爆発的噴火が89回発生するなど、活発な状態で経過しました。火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

     その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。

問い合わせ先

地震:地震火山部管理課 電話 03-3212-8341(内線 4581)
火山:地震火山部火山課 電話 03-3212-8341(内線 4538)

資料全文

参考資料




国土地理院のGNSSによる地殻変動観測については、 国土地理院ホームページの記者発表資料 を参照ください。

Adobe Reader

このサイトには、Adobe社Adobe Readerが必要なページがあります。
お持ちでない方は左のアイコンよりダウンロードをお願いいたします。

このページのトップへ