平成22年4月の地震活動及び火山活動について
報道発表日
平成22年5月11日
概要
平成22年4月の地震活動及び火山活動について解説します。
本文
- 地震活動
震度5弱以上を観測した地震及び津波を観測した地震はありませんでした。
全国で震度1以上を観測した地震の回数は101回、日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は85回でした。
国土地理院のGPS観測結果では、豊後水道周辺において検出された、平成21年後半からの非定常地殻変動は、現在も継続しています。それ以外は特に目立った変動は見られません。
震度3以上を観測するなどの主な地震活動の概況は別紙1のとおりです。また、世界の主な地震は別紙2のとおりです。
- 火山活動
霧島山(新燃岳)では、16 日に噴火予報を発表して噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(平常)に引き下げました。その後、5月6日に火山性地震が増加したことから、火口周辺警報を発表して噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)に引き上げました。霧島山(新燃岳)では、火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性がありますので、火口から概ね1km の範囲では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。
2009 年6月下旬以降活発化した桜島の噴火活動は、同年10 月頃から更に活発となっており、昭和火口では、噴火の多い状態が続いています。地殻変動観測では、2010 年初め頃から桜島島内で伸びが観測されています。今後、更に火山活動が活発化する可能性が高いと考えられますので、火山活動の推移に注意する必要があります。昭和火口及び南岳山頂火口から2km程度の範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。桜島では、火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
三宅島では、多量の火山ガスの放出が続き、10日と11日にごく小規模な噴火が発生しました。火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
諏訪之瀬島では、噴火が断続的に発生しました。火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
浅間山では、地殻変動、噴煙量および火山ガスの放出量が、ともに2008年8月の噴火以前の状態に戻りつつあり、15日に噴火予報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(平常)に引き下げました。
その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。
日本の主な火山活動の概況は別紙3のとおりです。また、世界の主な火山活動は別紙4のとおりです。
問い合わせ先
地震:地震火山部管理課 電話 03-3212-8341(内線 4581)
火山:地震火山部火山課 電話 03-3212-8341(内線 4530)
資料全文
- 平成22年4月の地震活動及び火山活動について[PDF形式:108KB]
- 別紙1(日本の主な地震活動)[PDF形式:367KB]
- 別紙1参考(日本の主な地震活動の参考資料)[PDF形式:408KB]
- 別紙2(世界の主な地震活動)[PDF形式:1,058KB]
- 別紙3(日本の主な火山活動)[PDF形式:241KB]
- 別紙4(世界の主な火山活動)[PDF形式:182KB]
参考資料
- 平成22年4月に震度1以上を観測した地震[PDF形式:91KB]
- 緊急地震速報の提供状況[PDF形式:502KB]
- 平成22年5月1日以降に発生した主な地震[PDF形式:686KB]
(5月9日インドネシア、スマトラ北部の地震の資料は別紙3の4月7日インドネシア、スマトラ北部の地震と同内容です。)
国土地理院のGPSによる地殻変動観測については、 国土地理院ホームページの記者発表資料 を参照ください。