天気

天気とその変化に関する用語

分類 用語 区分 説明
天気 気温、湿度、風、雲量、視程、雨、雪、雷などの気象に関係する要素を総合した大気の状態。
備考 気象庁では国内用として、次の15種類に分けているが、国際的には96種類が決められている。快晴、晴れ、薄曇り、曇り、煙霧、砂じん嵐、地ふぶき、霧、霧雨、雨、みぞれ、雪、あられ、ひょう、雷。
× よい天気(好天) 備考 意味がいろいろに解釈され誤解をまねきやすいので用いない。少雨のときには、晴れよりも雨のほうがよい天気ともいえる。具体的な天気を明示する。
さわやかな天気 備考 原則として夏期や冬期には用いない。秋に、移動性高気圧におおわれるなどして、空気が乾燥し、気温も快適な晴天の場合に用いることが多い。
× 雲の多い天気 曇りの日が多い。曇りのところが多い。
備考 意味がいろいろに解釈され誤解をまねきやすく、また晴れか曇りか不明であるので用いない。
× 悪い天気(悪天) 備考 意味がいろいろに解釈され誤解をまねきやすいので用いない。干天のときには、雨よりも晴れのほうが悪い天気ともいえる。具体的な天気を明示する。
ぐずついた天気 曇りや雨(雪)が2~3日以上続く天気。
変わりやすい天気 対象とする予報期間の中で、晴れが続かず、すぐに曇ったり雨(雪)が降ったりする天気。
備考 週間天気予報等では天気が比較的短周期(2日程度)に変わると予想されるときに用いる。
× 不安定な天気 大気の成層状態が不安定で、にわか雨や雷雨の起こりやすい天気。
備考 a) 晴れの日と曇りや雨の日が小刻みに変わるような天気経過と混同されるので用いない。
b) 必要ならば、「大気の状態が不安定」などとする。
荒れた天気 注意報基準を超える風が吹き、雨または雪などを伴った状態。
大荒れ 暴風警報級の強い風が吹き、一般には雨または雪などを伴った状態。
用例 海、山は大荒れ。
× 荒天 荒れた天気。
不順な天候 備考 意味が曖眛なので予報文には用いない。
× ~模様の天気 備考 意味がいろいろに解釈され誤解をまねきやすいので用いない。具体的な天気を明示する。
天気が下り坂 晴れから曇り、または曇りから雨(雪)に変わる天気の傾向。
天気が崩れる 雨または雪などの降水を伴う天気になること。
備考 季節予報の予報文には用いない。
× 天気が周期的に変わる 天気は数日の周期で変わる。
天気は数日の周期で変わる 天気は3~4日程度の周期で変わると予想されること。
快晴 全雲量が1以下の状態。
備考 予報文には用いない。
晴れ 全雲量が2以上8以下の状態。
備考 (晴)とも書く。
「全雲量が2以上8以下の状態」は主に観測用である。天気予報では、予報期間内が快晴または晴れの状態、および「薄曇り」で地物の影ができる状態に用いる。
晴天 備考 音声伝達では「晴れ」、「晴れの天気」などを用いる。
× 晴れ(曇り)がち 備考 いいまわしが適当でないので用いない。
晴れの日 備考 季節予報の予報文には「晴れの日」、「晴れる日」を用いる。
晴れる日
晴天の日
晴れ間 備考 利用者にとって価値があると判断される場合(ぐずついた天気の期間中など)に限って用いる。また夜間には用いない。
晴れ間が広がる 雲の多い状態の中で、雲のすき間が多くなってくること。
備考 予報用語としては「次第に晴れてくる」を用いる。
晴れ間が多い 備考 予報用語としては「一部で晴れている」、「曇りで所々晴れ」などを用いる。
日が射す 全雲量が9以上で青空が見える状態。
備考 a) 雨、曇り時々雨、曇り一時雨などの天気が続いたのち、全雲量が9以上で青空が見えると予想されたときに用いる。
b) この用語が利用者にとって価値があると判断される場合に限って用いる。
曇り 全雲量が9以上であって、見かけ上、中・下層の雲が上層の雲より多く、降水現象がない状態。
備考 (くもり)、(曇)とも書く。
用例 雲が厚くなる。雲が次第に多くなる。
× 雲が(を)増す 雲が多くなる。雲が広がる。
× 曇天 曇り。
× 曇天域 曇りの地域(範囲)。
× 高(本)曇り 曇りの天気のうち「本曇り」は、下層雲量が中・上層の雲量よりも多い場合。「高曇り」は、中層雲が他の雲量より多い場合。
曇り。
薄曇り 全雲量が9以上であって、見かけ上、上層の雲が中・下層の雲より多く、降水現象がない状態。
備考 地物の影ができることが多く、予報では「晴れ」として扱う。
薄雲が広がる 上層雲が広がってくる状態。密度の薄い中層雲を含んでいてもよい。
備考 a) 天気が下り坂になるときに起こることが多い。
b) 晴れから薄雲が広がり、曇りになる変化過程が遅い場合に用いることもある。
× 朝曇り 明け方から朝にかけての曇り。
備考 通俗的な用語のため予報、解説には用いない。
× 曇雨天 曇りや雨の天気。
乾燥した 湿度がおよそ50%未満の状態をいう。
備考 季節予報の予報文では乾燥注意報が発表されると予想されるときに用いることがある。
天気日数 ある期間内の「晴れ」「雨」などの日数。
備考 季節予報では、日照時間が可照時間の40%以上の日数、日降水量1mm以上の日数、日降水量10mm以上の日数をそれぞれ「晴れ日数」「降水日数」「雨日数」としている。
天候 天気より時間的に長い概念として用いられ、5日から1か月程度の平均的な天気状態をさす。
備考 5日以上の平均的な天気状態を述べる季節予報、天候情報等に用いる。週間天気予報は7日間を予報対象期間としているが、基本的に1日ごとの天気状態を予報しているので”天気”を用いる。