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高解像度降水ナウキャスト

高解像度降水ナウキャストとは

 高解像度降水ナウキャストは、気象レーダーの観測データを利用して、250m解像度で降水の短時間予報を提供します。

 気象庁は全国20箇所に気象ドップラーレーダーを設置して、日本全国のレーダー雨量観測を行っています。 このドップラーレーダー観測網は、局地的な大雨の観測精度の向上を図るため、平成24~25年度にレーダー観測データの距離方向の解像度を従来の500mから250mに向上させるための機器更新を行いました。

 高解像度降水ナウキャストは、これら気象ドップラーレーダーの観測データに加え、気象庁・国土交通省・地方自治体が保有する全国の雨量計のデータ、ウィンドプロファイララジオゾンデの高層観測データ、国土交通省Xバンドレーダ(XRAIN)のデータも活用し、降水域の内部を立体的に解析して、250m解像度の降水分布を30分先まで予測します。

高解像度降水ナウキャストの実況解析

 従来からある降水ナウキャスト(以後、降水ナウキャスト)が気象庁のレーダーの観測結果を雨量計で補正した値を予測の初期値としているのに対し、高解像度降水ナウキャストでは、気象庁のレーダーのほかXRAINを利用し、さらに雨量計や地上高層観測の結果等を用いて地上降水に近くなるように解析を行って予測の初期値を作成しています。 なお、降水ナウキャストでは予測初期値を実況値と呼ぶのに対し、高解像度降水ナウキャストでは解析値あるいは実況解析値と呼んでいます。

高解像度降水ナウキャストの予測手法

 降水ナウキャストが2次元で予測するのに対し、高解像度降水ナウキャストでは、降水を3次元で予測する手法を導入しています。 予測前半では3次元的に降水分布を追跡する手法で、予測後半にかけて気温や湿度等の分布に基づいて雨粒の発生や落下等を計算する対流予測モデルを用いた予測に徐々に移行していきます。

3次元予測

 また、高解像度降水ナウキャストでは、積乱雲の発生予測にも取り組んでいます。 地表付近の風、気温、及び水蒸気量から積乱雲の発生を推定する手法と、微弱なレーダーエコーの位置と動きを検出して、微弱なエコーが交差するときに積乱雲の発生を予測する手法を用いて、発生位置を推定し、対流予測モデルを使って降水量を予測します。

高解像度降水ナウキャストの解像度

 観測及び予測データの高解像度化は、データ容量の増加をもたらします。 高解像度降水ナウキャストでは、高解像度化とナウキャストの速報性を両立するために、陸上と海岸近くの海上では250m解像度の降水予測を、その他の海上では1km解像度により降水予測を提供します。

解像度

図の薄い灰色が250m解像度で予測を提供する領域で、やや濃い灰色が1km格子で予測を提供する領域。
さらに濃い灰色は予測対象領域外。

 また、高解像度降水ナウキャストは250mの予測期間は30分ですが、予測時間35分から60分までは、30分までと同じアルゴリズムで予測した1kmの解像度で予測を提供しています。

高解像度降水ナウキャストの事例

 下の図は、平成26年6月29日の大雨を予測した例です。 特に○印の地域では降水ナウキャストと比べ、高解像度降水ナウキャストでは実況に近い強雨域を表現できているのがわかります。

事例

図は平成26年6月29日16時00分を初期値として16時20分を予測した予測値とその時間の実況及び解析値。

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