日本近海で記録的に高い海面水温が続いています
~9月は特に記録的~

報道発表日

令和5年10月2日

概要

日本近海では2023年(令和5年)春以降記録的に高い海面水温が続いています。9月の平均海面水温は、統計を開始した1982年以降で9月として最も高く、平年差が+1.6℃と特に大きくなりました。

本文

気象庁では、アルゴフロートによる自動観測、衛星観測やモデル解析等により、日本近海の海洋の状況を常時監視・把握しています。
日本近海の平均海面水温は、本年春以降記録的に高い状態が続いています。9月の平均海面水温は特に平年差が大きく+1.6℃(速報値)となり、解析値のある1982年以降でこれまでの最高だった2010年と1999年の平年差+0.8℃を大きく上回り、9月として過去最高となりました。また、海面水温の監視を行っている日本近海10海域のうち7海域で、平均海面水温が9月として最も高くなりました。
このように、9月の平均海面水温が記録的に高くなった主な要因として、日本付近が暖かい空気に覆われやすく、平年より風の弱い日が多かったこと、日本周辺海域を通過した台風が例年より少なく、海面水温の低下が抑えられたこと、さらには黒潮続流が三陸沖に北上した状態が9月も続いており、海洋内部の水温が高い状態が続いていることが考えられます。
向こう1か月も、日本近海の海面水温は引き続き広い範囲で平年よりかなり高いと見込まれ、海洋環境や天候への影響が懸念されます。
また、9月の日本の平均気温偏差は+2.66℃となり、1898年以降の統計開始以降最高となりました。
気象庁は、引き続き、大気・海洋の観測・解析により、適時・適切な情報提供をしてまいります。

図を含む資料全文につきましては、下記の「資料全文」をご参照ください。

問合せ先

大気海洋部環境・海洋気象課 海洋気象情報室 金子、吉田
 電話:03-6758-3900(内線4745、4785)

資料全文

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