スーパーコンピュータ「富岳」を活用した線状降水帯の予測精度向上に向けた新たな学官連携の取組について
報道発表日
令和5年9月26日
概要
気象庁は、大学や研究機関と連携して、スーパーコンピュータ「富岳」を活用し、 数値予報における観測データの利用手法高度化を通じた線状降水帯の予測精度向上に向けた共同研究を実施します。
本文
気象庁では、豪雨や台風等によってもたらされる自然災害に対応するため、防災気象情報の高度化に向けた対策に取り組んでいます。
近年は、線状降水帯の予測精度向上に向けた数値予報技術の開発について、文部科学省・理化学研究所の協力を得て、
スーパーコンピュータ「富岳」を活用して加速化を図っています。
気象庁では静止気象衛星ひまわりや二重偏波気象ドップラーレーダーを整備し、
これらの観測データを数値予報で利用しており、特に線状降水帯の予測精度向上に向けては、観測データの更なる高度利用が重要であり、
大学や研究機関が有する先端的な知見を活用することで、観測データの高度利用に係る開発の更なる加速化が期待できます。
このことから、学官連携の研究成果を速やかに社会実装するため、大学や研究機関及び気象庁が利用可能な共用計算機である「富岳」に、
気象庁で運用している数値予報の予測計算のプログラムだけでなく、観測データの利用に必要なプログラムを移植し、
これを活用した新たな取組として共同研究提案を募集し、外部有識者を含む選定委員会による選定を経て別紙のとおり3件の共同研究を実施することといたしました。
豪雨や台風に関する防災気象情報の基盤となる数値予報技術の高度化を通して、
線状降水帯の予測精度向上に向けて大学や研究機関と本共同研究を進めてまいります。
問合せ先
情報基盤部 数値予報課 笹川・北村
電話:03-6758-3900(内線3348・3335)