世界の主要温室効果ガス濃度は観測史上最高を更新 ~「WMO温室効果ガス年報第18号」の公表~

報道発表日

令和4年10月27日

概要

 大気中の主要な温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素)の2021年の世界平均濃度はいずれも観測史上最高を更新し、特にメタンの年増加量は観測史上最高となりました。

本文

 気象庁は、世界気象機関(WMO)の温室効果ガス世界資料センター(World Data Centre for Greenhouse Gases: WDCGG)を運営しており、世界中の温室効果ガス観測データの収集、解析を行っています。同センターによる2021年までの温室効果ガスの世界平均濃度に関する解析結果等に基づいて、WMOは10月26日に「温室効果ガス年報(Greenhouse Gas Bulletin)第18号」を公表しました。

 本年報によると、大気中の主要な温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素)の増加が続いており、2021年の世界平均濃度はいずれも観測史上最高を更新しました。また、2020年から2021年までのメタンの濃度の増加量は、観測史上最高の18 ppbとなりました(別紙)。

 メタンは二酸化炭素と比べて大気中での寿命が短く、1分子当たりの温室効果が大きいことから、メタン排出量の削減は地球温暖化対策への速やかな効果が期待されます。メタン放出の約6割は人間活動(畜産、稲作、化石燃料採掘、埋め立て及びバイオマス燃焼など)によるものと見積もられており、メタンの排出削減を二酸化炭素の長期的な排出削減と併せて実施することが、地球温暖化を緩和するために重要であると考えられています。

 年報(気象庁訳抜粋版)は、気象庁ホームページでご覧いただけます。
 (https://www.data.jma.go.jp/env/info/wdcgg/wdcgg_bulletin.html)

 本年報は、国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)(11月6日~18日、エジプト シャルム・エル・シェイク)で配布され、国際的な気候変動対策の基礎資料として用いられる予定です。

問合せ先

大気海洋部 環境・海洋気象課 全球大気監視調整官 澤
電話:03-6758-3900(内線4692)
   03-3434-9127(直通)

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