2021年の天候と台風のまとめ(速報)
報道発表日
令和3年12月22日
概要
- 日本の年平均気温は1898年の統計開始以降で最も高い値となる見込みです。また、前年12月~1月にかけて日本海側の各地で大雪となったほか、8月中旬は東・西日本で記録的な大雨となりました。
- 台風の発生数は平年より少ない22個でした。日本への台風の接近数は平年並みの12個で、そのうち3個が上陸しました。
- 世界では、主に北半球の各地で異常高温、異常多雨が発生しました。中国中部の大雨(7月)、南アジア及びその周辺の大雨(5~11月)、ヨーロッパ中部の大雨(7月)、北米中部から西部の熱波(6~7月)など、多数の死者を伴う災害が発生しました。
本文
- ほぼ年を通して全国的に気温の高い状態が続きました。日本の年平均気温は1898年の統計開始以降、2020年と並び、最も高い値となる見込みです(図)。
- 前年12月から1月中旬にかけて、強い寒気が南下したため、日本海側の各地で大雪となりました。
- 8月中旬は、前線が本州付近に停滞したため、東・西日本の各地で長期間にわたって大雨となりました。
- 台風の発生数は平年より少ない22個でした。特に、台風の発生数が最も多くなる8~9月における台風の発生数が8個と平年より少なくなったため、年間の発生数も平年より少なくなりました。
- 日本への台風の接近数は平年並みの12個で、3個が上陸しました。
- 台風進路予報の精度は年々の変動がありますが、長期的にみれば向上しており、5日先の予報の平均誤差は、予報を開始した2009年以降で2番目に小さくなりました。
- 世界各地で異常高温が観測され、各国から月平均や季節平均気温の記録更新が頻繁に伝えられました。世界の年平均気温は、1891年の統計開始以降で、6番目に高い値となる見込みです。
- 中国中部の大雨(7月)、南アジア及びその周辺の大雨(5~11月)、ヨーロッパ中部の大雨(7月)、北米中部から西部の熱波(6~7月)など、多数の死者を伴う災害が発生しました。
日本の天候について(別紙1-1、1-2参照)
図 日本の年平均気温偏差の経年変化(1898~2021年※)
※2021年は1~11月の期間から算出した値(速報値)を用いている。 基準値は1991~2020年の30年平均値。
台風について(別紙2参照)
世界の天候について(別紙3-1、3-2参照)
本資料は、日本の天候については2021年12月20日まで、台風については12月22日まで、日本と世界の平均気温、世界の天候については11月までの状況を速報としてまとめたものです。確定値に基づく情報は、2022年1月以降、気象庁HPにおいて順次公開します。
問合せ先
電話:03-6758-3900
- 日本の年平均気温、世界の年平均気温について 気象庁 大気海洋部 気候情報課 池田(内線4542)
- 日本の天候について (各地の観測データや統計)気象庁 大気海洋部 観測整備計画課 村井(内線4268)
- 台風について 気象庁 大気海洋部 気象リスク対策課アジア太平洋気象防災センター 笠原(内線4232)
- 世界の天候について 気象庁 大気海洋部 気候情報課異常気象情報センター 後藤(内線4548)
(天候の要因)気象庁 大気海洋部 気候情報課異常気象情報センター 竹川(内線4547)
資料全文
- 本紙[PDF形式:301KB]
- 別紙1-1 2021年の日本の年平均気温[PDF形式:205KB]
- 別紙1-2 2021年の日本の天候[PDF形式:1348KB]
- 別紙2 2021年の台風について[PDF形式:682KB]
- 別紙3-1 2021年の世界の年平均気温[PDF形式:268KB]
- 別紙3-2 2021年の世界の主な異常気象・気象災害[PDF形式:383KB]