清涼飲料及び家電流通分野で気温予測データの有効活用事例を創出
~2週間先までの気温予測データを活用した実験を行いました~
報道発表日
平成30年6月26日
概要
気象庁では、全国清涼飲料連合会及び大手家電流通協会の協力を得て、2週間先までの気温予測データを清涼飲料及び家電流通分野における販売計画に活用する実験を行い、それぞれ商品販売機会ロスの削減への活用や消費者の需要にタイムリーに応えることが可能になることなどがわかりました。
本文
気象庁では、国土交通省「生産性革命プロジェクト」として、「気象ビジネス市場の創出」に取り組んでいます。 この取り組みのひとつとして、異常天候早期警戒情報や2週先までの気温予測データ等をはじめとする気候情報を様々な産業分野で有効に活用する「気候リスク管理」(※)の優良事例の創出とその公表により、気候情報の利活用を促進しています。
平成28年度は、一般社団法人全国清涼飲料連合会及び大手家電流通協会のご協力を得て、清涼飲料及び家電流通分野での気温予測情報の活用可能性を検討しました。 平成29年度は、平成28 年度に明らかにした販売数と気温の関係性を踏まえ、2週間先までの気温予測データを販売数の予測に利用した実験を実施しました。
その結果、清涼飲料分野では、自動販売機の商品入れ替えなど、作業に1週間以上を要する対策を事前にとることで、商品販売機会ロスの削減に活用できること、家電流通分野では、暖房器具の販売指示・準備を事前に行うことで、消費者の需要にタイムリー に応えることが可能になることがわかりました。
このほか、2週間先までの気温予測データの活用可能性を検討することにより、清涼飲料分野では、物流拠点における在庫の事前調整による配送の最適化・コスト削減、家電流通分野では、販売ピークの分散、過剰在庫の削減も期待できることがわかりました。
本調査の内容の一部を次のページで紹介しています。
- 清涼飲料分野:https://www.data.jma.go.jp/gmd/risk/taio_drink.html
- 家電流通分野:https://www.data.jma.go.jp/gmd/risk/taio_kaden.html
また、本調査の報告書は、次のページからダウンロードできます。
- 清涼飲料分野:https://www.data.jma.go.jp/gmd/risk/H29_drink_chousa.html
- 家電流通分野:https://www.data.jma.go.jp/gmd/risk/H29_kaden_chousa.html
(※)気候の影響を分析・評価し、悪い影響の軽減や良い影響の利用に向けた対策を実施すること。
詳しくは、気候リスク管理のページを参照。
問い合わせ先
(気象ビジネス市場の創出に関すること)
気象庁 総務部 情報利用推進課 気象ビジネス支援企画室
電話 03-3217-1035(直通) FAX 03-3211-8083
(調査に関すること)
気象庁 地球環境・海洋部 気候情報課
電話 03-3212-8341(内線4145) FAX 03-3211-8406