冬(12~2月)の天候
報道発表日
平成29年3月1日
概要
2017年(平成29年)冬(12~2月)の天候の特徴は以下のとおりです。
- 全国的に暖冬だった
日本付近は、寒気の南下が弱く、気温の高い日が多かったため、全国的に暖冬となった。一時的に強い寒気が南下することがあり、北日本では冬の前半に、東日本以西では冬の後半に低温となる時期があり、気温の変動が大きかった。冬の降雪量は、北日本日本海側ではかなり少なく、東日本日本海側では少なかった。西日本日本海側では、大雪となる時期があり、平年並だった。 - 西日本日本海側は、1月中旬~下旬前半と2月上旬後半~中旬前半に大雪
西日本を中心に、1月中旬~下旬前半と2月上旬後半~中旬前半に冬型の気圧配置が強まり、強い寒気が南下したため、西日本日本海側では大雪となり、交通障害や農業施設被害が発生した。 - 日照時間は、東・西日本太平洋側でかなり多かった
東・西日本太平洋側では、冬の後半に、低気圧の影響を受けることが少なく、高気圧に覆われることが多かったため、日照時間がかなり多かった。
本文
1 概況
日本付近は、寒気の南下が弱く、気温の高い日が多かったため、全国的に暖冬となった。一時的に強い寒気が南下することがあり、12月前半は北日本中心に、1月中旬~下旬前半は全国で、2月上旬後半~中旬前半は西日本中心に低温となり、気温の変動が大きかった。
冬の降雪量は、北日本日本海側でかなり少なく、東日本日本海側で少なかった。西日本日本海側での冬の降雪量は平年並だったが、強い寒気が南下した1月中旬~下旬前半と2月上旬後半~中旬前半には大雪となり、交通障害や農業施設被害など発生した。最深積雪は智頭(鳥取県)で111cm(1月24日)と、1月の最深積雪の記録を更新したほか、鳥取(鳥取県)で91cm(2月11日)と、1983/84年冬以来33年ぶりに90cmを超えた。
北日本では寒気の影響が弱かったが、低気圧が日本海や沿海州付近から北日本に進むことが多かったため、北日本日本海側の冬の日照時間は少なかった。一方、東・西日本では、冬の後半に、低気圧の影響を受けることが少なく、高気圧に覆われることが多かったため、冬の日照時間は東・西日本太平洋側でかなり多く、西日本日本海側で多かった。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
全国的に高く、沖縄・奄美はかなり高かった。西表島、宮古島(以上、沖縄県)では冬の平均気温の高い方から1位の値を更新し、石垣島、久米島(以上、沖縄県)では1位タイの値を記録した。
(2)降水量
西日本日本海側で多かった。沖縄・奄美で少なかった。北・東日本、西日本太平洋側では平年並だった。稚内、留萌(以上、北海道)では冬の降水量の少ない方から1位の値を更新した。
(3)日照時間
東・西日本太平洋側でかなり多く、西日本日本海側で多かった。水戸(茨城県)、横浜(神奈川県)など9地点で冬の日照時間の多い方から1位の値を更新した。北日本日本海側で少なかった。北日本太平洋側、東日本日本海側と沖縄・奄美では平年並だった。
(4)降雪・積雪
冬の降雪の深さ合計は北日本でかなり少なく、東日本で少なかった。西日本では平年並だった。
冬の最深積雪は、西日本で多いところが多く、北日本日本海側で少ないところが多かった。
問い合わせ先
(観測値や記録について)
気象庁観測部計画課情報管理室
電話 03-3212-8341(内線)4154
(天候の解説について)
気象庁地球環境・海洋部気候情報課
電話 03-3212-8341(内線)3154
資料全文
関連資料
- 日本の天候
毎月はじめに報道発表資料として公表されている「月の天候」や「季節の天候」を元に、最新のデータを追加した上で、そのような状況をもたらした大気の流れの特徴との関連を加えてまとめたもので、毎月14日頃に更新されます。
- 過去の報道発表資料
毎月はじめに報道発表資料として公表した資料です。最新および詳細な状況については、上記の「日本の天候」を参照してください。
※「本文」のうち「2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値」の「(3)日照時間」の文を訂正しました。(平成29年3月16日)
誤: 水戸(茨城県)、横浜(神奈川県)など9地点では月間日照時間の多い方から1位の値を更新した。
→ 正: 水戸(茨城県)、横浜(神奈川県)など9地点では冬の日照時間の多い方から1位の値を更新した。