11月の天候
報道発表日
平成28年12月1日
概要
2016年(平成28年)11月の天候の特徴は以下のとおりです。
- 北日本では気温がかなり低く、上旬は記録的な低温
北日本では、大陸からの寒気が流れ込みやすく、月平均気温はかなり低く、特に、11月上旬は平年差-4.1℃となり、1961年以降で最も低い記録を更新した。 - 北日本日本海側の日照時間はかなり少なかった
北日本日本海側では、低気圧や寒気の影響を受けやすかったため、曇りや雨または雪の日が多く、日照時間はかなり少なかった。 - 24日は関東甲信地方で積雪
24日は強い寒気が流れ込んだことと南岸低気圧の影響で、関東甲信地方の広い範囲で季節はずれの雪となり、11月としては記録的な積雪となった所があった。
本文
1 概況
北日本では、千島近海で低気圧が発達することが多く、大陸からの寒気が流れ込みやすかったため、曇りや雨または雪の日が多く、日本海側の日照時間がかなり少なく、北海道では月降雪量が多かった。また、月平均気温はかなり低く、北日本の11月としては2002年以来14年ぶりの低温となった。特に、上旬の気温は平年差-4.1℃となり、旬の統計を開始した1961年以降で最も低い記録を更新した。
本州付近は、低気圧と高気圧が交互に通過し、東・西日本の天気は数日の周期で変わり、寒暖の変動が大きかった。上旬は大陸からの冷涼な高気圧に覆われたため気温が低く、東・西日本太平洋側を中心に晴れの日が多かった。中旬は寒気の影響が弱く西日本を中心に暖かく湿った空気が流れ込んだため気温が高く、西日本日本海側と東日本太平洋側の降水量は多くなった一方、東日本日本海側では晴れの日が多かった。下旬は日本付近を低気圧や前線が短い周期で通過したため曇りや雨の日が多く、24日は強い寒気が流れ込み、関東の南岸を低気圧が東進したため、関東甲信地方の広い範囲で季節はずれの雪となり、11月としての日最深積雪の記録を更新した所があった。また、25日にかけて気温が低く、24日から25日にかけては、北・東日本を中心に気温を観測しているアメダスを含む全国931地点中69地点で日最低気温が統計開始以来11月として最も低くなった(タイ記録7地点を含む)。
沖縄・奄美では、上旬は、大陸から張り出す高気圧の周辺を回る湿った気流の影響を受ける日もあり、天気は数日の周期で変わったが、中旬は暖かい高気圧に覆われ晴れの日が多かった。一方、下旬は低気圧や前線の影響で曇りや雨の日が多かった。中旬を中心に暖かい空気に覆われたため月平均気温は高かった。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
沖縄・奄美で高かった。北日本ではかなり低かった。紋別(北海道)では、月平均気温の低い方から1位の値を更新し、広尾(北海道)では1位タイの値を記録した。東・西日本では平年並だった。
(2)降水量
東日本太平洋側、西日本日本海側で多かった。東日本日本海側でかなり少なく、北日本で少なかった。西日本太平洋側、沖縄・奄美で平年並だった。
(3)日照時間
東日本日本海側、沖縄・奄美で多かった。北日本日本海側でかなり少なく、北・東日本太平洋側で少なかった。むつ(青森県)では月間日照時間の少ない方から1位の値を更新した。西日本で平年並だった。
問い合わせ先
(観測値や記録について)
気象庁観測部計画課情報管理室
電話 03-3212-8341(内線)4154
(天候の解説について)
気象庁地球環境・海洋部気候情報課
電話 03-3212-8341(内線)3154
資料全文
関連資料
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毎月はじめに報道発表資料として公表されている「月の天候」や「季節の天候」を元に、最新のデータを追加した上で、そのような状況をもたらした大気の流れの特徴との関連を加えてまとめたもので、毎月14日頃に更新されます。
- 過去の報道発表資料
毎月はじめに報道発表資料として公表した資料です。最新および詳細な状況については、上記の「日本の天候」を参照してください。