5月の天候

平成２８年６月１日

2016年（平成28年）5月の天候の特徴は以下のとおりです。

• 全国的に高温で、北日本では記録的な高温
  南からの暖かい空気が日本付近に流れ込んだため、全国的に気温はかなり高かった。北日本では日照時間がかなり多かった影響もあり、月平均気温は平年差+2.3℃で1946年の統計開始以来5月としては最も高温となった。また、札幌（北海道）、長野（長野県）など25地点で5月の月平均気温の高い方から1位の値を更新した。
• 西日本太平洋側では降水量が多く、北日本太平洋側と東日本では少なかった
  南から湿った空気が流れ込み低気圧や前線の活動が活発となったため、西日本太平洋側では月降水量が多くなった一方、北日本太平洋側と東日本では移動性高気圧に覆われて晴れた日が多かったため、少なくなった。
• 北日本から西日本日本海側にかけて日照時間が多かった
  本州付近では北日本を中心に移動性高気圧に覆われることが多かったため、月間日照時間は、北日本ではかなり多く、東日本と西日本日本海側で多くなった。

1　概況
　日本の南と日本の東で高気圧が強く、日本付近には南から暖かく湿った空気が流れ込みやすかった。このため、全国的に気温がかなり高く、北日本では日照時間がかなり多かった影響もあり、月平均気温は平年差+2.3℃で1946年の統計開始以来5月としては最も高温となった。上旬は本州付近を高気圧と低気圧が交互に通過し、天気は数日の周期で変わったが、中旬以降は北日本を中心に移動性高気圧に覆われやすく、晴れた日が多かったため、北日本から西日本日本海側にかけては多照となり、北日本では日照時間がかなり多くなった。また、北日本太平洋側と東日本では少雨となった。南から湿った空気が流れ込み低気圧や前線の活動が活発となったため、西日本太平洋側では月降水量が多くなった。沖縄・奄美では、月の初めと終わりは前線や低気圧の影響を受けにくく晴れた日もあったが、16日ごろに梅雨入りして以降は曇りや雨の日が多く、月の降水量と日照時間は平年並となった。

2　気温、降水量、日照時間等の気候統計値
（1）平均気温
　全国的にかなり高かった。札幌（北海道）、長野（長野県）など25地点で5月の月平均気温の高い方から1位の値を更新し、釧路、根室（以上、北海道）、石垣島（沖縄県）など5地点で1位タイの値を記録した。
（2）降水量
　北日本太平洋側と東日本で少なかった。西日本太平洋側では多かった。北日本日本海側と沖縄・奄美は平年並だった。
（3）日照時間
　北日本ではかなり多く、東日本と西日本日本海側で多かった。西日本太平洋側と沖縄・奄美では平年並だった。

（観測値や記録について）
　気象庁観測部計画課情報管理室
　電話　03-3212-8341（内線）4154
（天候の解説について）
　気象庁地球環境・海洋部気候情報課
　電話　03-3212-8341（内線）3154