秋(9~11月)の天候
報道発表日
平成27年12月1日
概要
2015年(平成27年)秋(9~11月)の天候の特徴は以下のとおりです。
- 9月は東・西日本で、10月は北日本で低温、11月は全国的に高温だった
9月から10月にかけては日本付近に寒気が南下しやすく北・東・西日本では低温傾向だったが、11月は寒気は南下しにくく全国的に高温となった。秋の平均気温は北・東・西日本では平年並となった。 - 9月上旬と11月は太平洋側を中心に多雨寡照、9月中下旬と10月は全国的に少雨多照
9月上旬と11月は低気圧や前線が本州付近を通過することが多く、北日本から西日本にかけては曇りや雨の日が多かった。特に「平成27年9月関東・東北豪雨」では記録的な大雨となった。一方、9月中旬から10月にかけては大陸から移動してきた高気圧に覆われることが多く、晴れた日が多くなった。 - 沖縄・奄美では気温がかなり高く、降水量がかなり少なかった
沖縄・奄美では、高気圧の勢力が平年より強かったため、気温がかなり高く、降水量がかなり少なかった。
本文
1 概況
9月から10月にかけては、日本付近の偏西風は平年に比べ南寄りを流れ、日本付近は寒気が南下しやすく、北・東・西日本では低温傾向だった。9月上旬は、台風第17・18号の影響により、関東地方から東北地方の太平洋側では記録的な大雨になり、大きな被害が生じた(平成27年9月関東・東北豪雨)。しかしその後の9月中旬から10月にかけては、大陸から移動してきた高気圧に覆われることが多く、全国的に少雨・多照傾向となった。
11月は偏西風は日本付近で北に蛇行し、日本付近は寒気が南下しにくく、全国的に高温となった。また、低気圧や前線の影響で太平洋側を中心に多雨・寡照傾向となった。
気温の低い時期と高い時期があった北・東・西日本では、秋の平均気温は平年並となったが、沖縄・奄美では、9月、10月は平年並だったものの、11月の気温が記録的に高く、秋の平均気温もかなり高くなった。
秋の降水量は、西日本などでは多雨の時期と少雨の時期があったため平年並となったが、北・東日本太平洋側では、特に9月上旬の「平成27年9月関東・東北豪雨」の影響により、多くなった。沖縄・奄美では、期間を通じて少雨傾向が続き、秋の降水量がかなり少なくなった。
秋の日照時間は、北・東・西日本では日照時間の少ない時期もあったが、10月の記録的な多照の影響で、平年並か多くなった。沖縄・奄美では、11月の多照の影響により、秋の日照時間は多くなった。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
沖縄・奄美でかなり高く、北・東・西日本は平年並だった。
(2)降水量
沖縄・奄美でかなり少なく、東日本日本海側で少なかった。北・東日本太平洋側では多かった。紋別(北海道)で秋の降水量の多い方から1位の値を更新した。北日本日本海側と西日本は平年並だった。
(3)日照時間
北・東日本太平洋側、沖縄・奄美で多く、北・東日本日本海側と西日本では平年並だった。
問い合わせ先
(観測値や記録について)
気象庁観測部計画課情報管理室
電話 03-3212-8341(内線)4154
(天候の解説について)
気象庁地球環境・海洋部気候情報課
電話 03-3212-8341(内線)3154
資料全文
関連資料
- 日本の天候
毎月はじめに報道発表資料として公表されている「月の天候」や「季節の天候」を元に、最新のデータを追加した上で、そのような状況をもたらした大気の流れの特徴との関連を加えてまとめたもので、毎月14日頃に更新されます。
- 過去の報道発表資料
毎月はじめに報道発表資料として公表した資料です。最新および詳細な状況については、上記の「日本の天候」を参照してください。