8月の天候
報道発表日
平成27年9月1日
概要
2015年(平成27年)8月の天候の特徴は以下のとおりです。
- 沖縄・奄美から東日本太平洋側にかけて降水量が多く、沖縄・奄美ではかなり多かった
沖縄・奄美から東日本太平洋側にかけては、前線や台風の影響で月降水量が多く、沖縄・奄美ではかなり多かった。 - 北・東・西日本では上旬は高温、下旬は低温
上旬は、太平洋高気圧が本州付近に張り出し、北日本から西日本にかけて気温が高く、東日本ではかなり高かった。下旬は、オホーツク海から高気圧が張り出し、北東から冷たい空気が流れ込んだ北・東日本と、台風第15号や前線の影響で天気の崩れた西日本で気温がかなり低かった。 - 台風第15号の接近・上陸により、沖縄・奄美と西日本で暴風雨
下旬は、非常に強い台風第15号の接近・上陸により、沖縄・奄美や西日本で暴風雨となり、各地に猛烈な風と雨による被害をもたらした。石垣島(沖縄県)では23日に最大瞬間風速71.0m/s(観測史上1位の値更新、統計開始1941年)を観測した。
本文
1 概況
上旬は、太平洋高気圧が本州付近に張り出し、北日本から西日本にかけて晴れて気温が高くなった日が多く、各地で日最高気温が35℃以上の猛暑日となった。旬平均気温も高く、東日本ではかなり高くなった。沖縄・奄美でも太平洋高気圧に覆われ晴れた日が多かったが、台風第13号の影響で7日から8日にかけて曇りや雨となり、先島諸島では暴風雨となった。
中旬は、オホーツク海からカムチャツカの東にかけての高気圧と日本の南海上の太平洋高気圧との間で本州付近が気圧の谷となり、北日本から西日本にかけて低気圧や前線の影響を受けやすかった。沖縄・奄美では、太平洋高気圧の縁を回って流れ込む湿った気流の影響で旬の中頃を中心に曇りや雨となった。
下旬は、非常に強い台風第15号が沖縄・奄美に接近し、25日に熊本県に上陸した後、日本海へ進んだ。沖縄・奄美や西日本では暴風雨となり、各地に猛烈な風と雨による被害をもたらした。石垣島(沖縄県)では23日に最大瞬間風速71.0m/s(観測史上1位の値更新、統計開始1941年)を観測した。また、九州や山口県で猛烈な雨が降ったほか、三重県でも25日の日降水量が500mmを超えるなど、沖縄・奄美や西日本、東日本太平洋側で大雨となった。これらの地方では、旬の後半も前線や湿った気流の影響を受けやすかったため、旬平均気温が低くなり、西日本ではかなり低くなった。一方、北・東日本では、オホーツク海から高気圧が張り出し、北東から冷たく湿った空気が流れ込んだため、気温がかなり低く、太平洋側を中心に曇りや雨の日が多かった。東北太平洋側では、旬間日照時間が平年比19%となり、1964年と並んで少ない方から1位タイの記録となった(統計開始1961年)。
沖縄・奄美から東日本太平洋側にかけては、前線や上旬に接近した台風第13号、下旬に接近・上陸した台風第15号の影響で月降水量が多く、沖縄・奄美ではかなり多かった。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
西日本で低かった。北・東日本と沖縄・奄美では平年並だった。
(2)降水量
沖縄・奄美ではかなり多く、東日本太平洋側と西日本で多かった。与那国島、西表島(以上、沖縄県)で8 月の月降水量の多い方から1 位の値を更新した。一方、南大東島(沖縄県)で8 月の月降水量の少ない方から1 位の値を更新した。北日本日本海側ではかなり少なかった。北日本太平洋側と東日本日本海側では平年並だった。
(3)日照時間
沖縄・奄美でかなり少なく、北日本日本海側と東日本太平洋側で少なかった。北日本太平洋側と東日本日本海側、西日本では平年並だった。
問い合わせ先
(観測値や記録について)
気象庁観測部計画課情報管理室
電話 03-3212-8341(内線)4154
(天候の解説について)
気象庁地球環境・海洋部気候情報課
電話 03-3212-8341(内線)3154
資料全文
関連資料
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毎月はじめに報道発表資料として公表されている「月の天候」や「季節の天候」を元に、最新のデータを追加した上で、そのような状況をもたらした大気の流れの特徴との関連を加えてまとめたもので、毎月14日頃に更新されます。
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毎月はじめに報道発表資料として公表した資料です。最新および詳細な状況については、上記の「日本の天候」を参照してください。