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夏(6~8月)の天候

報道発表日

平成25年9月2日

概要

2013年(平成25年)夏(6~8月)の天候の特徴は以下のとおりです。

  • 全国的に高温で、東・西日本、沖縄・奄美ではかなり高かった。
    太平洋高気圧が日本の南海上から西日本付近で強かったことなどから、夏の平均気温は、全国的に高く、東・西日本と沖縄・奄美ではかなり高かった。特に西日本では+1.2℃と1946年の統計開始以来第1位の高温となった。全国気象官署のうち26地点で夏の平均気温の高い値を更新した。なお、8月12日には、江川崎(高知県)で観測した日最高気温41.0℃が歴代全国1位となった。
  • 夏の降水量は、東日本太平洋側、沖縄・奄美でかなり少なかった。一方、東日本日本海側と東北日本海側ではかなり多かった。
    太平洋高気圧に覆われ晴れる日が多く湿った気流の影響を受けにくかったため、東日本太平洋側、沖縄・奄美では夏の降水量がかなり少なかった。一方で、梅雨前線や湿った気流の影響を受けやすかった東日本日本海側と東北日本海側でかなり多かった。
  • 7月には山口県や島根県で、8月には秋田県や岩手県、島根県で記録的な豪雨となった。
    北日本から西日本の日本海側は西よりの湿った気流が入りやすく、7月28日は山口県や島根県で、8月9日は秋田県や岩手県で、8月24日は島根県で記録的な豪雨となり、河川の増水や土砂災害が発生した。そのほかの地方でも、局地的に非常に激しい雨となる日があった。

本文

1 概況
 太平洋高気圧が、日本の南海上から西日本にかけて強かったため、東日本以西は盛夏期に太平洋高気圧に覆われることが多く、北日本でも暖かい空気が流れ込みやすかったことから、全国的に高温となった。暖かい高気圧に覆われた6月中旬、太平洋高気圧が強まった7月前半、8月上旬後半から中旬に北日本から西日本にかけて気温が平年よりかなり高くなり、東・西日本と沖縄・奄美では夏の平均気温がかなり高くなった。特に西日本では、夏の平均気温は+1.2℃と1946年の統計開始以来最も高かった。また、全国の気象官署のうち26地点で夏の平均気温の高い方からの1位を更新した。なお、全国のアメダス観測所927地点のうち125地点(タイ記録も含めると143地点)で日最高気温の記録を更新し、8月12日には、江川崎(高知県四万十市)で日最高気温が41.0℃となり歴代全国1位となった。
 沖縄・奄美では、太平洋高気圧に覆われ晴れる日が続いたため、夏の日照時間はかなり多く、夏の降水量がかなり少なくなった。先島諸島では台風の影響で大雨となる日もあったが、1か月以上ほとんど雨が降らないところもあり、農作物の被害や取水制限が実施されるなどの影響があった。7月の月降水量は名瀬(鹿児島県)で0.0ミリ、那覇(沖縄県)で4.5ミリと、7月としては統計開始以来最も少なくなった。また、東日本太平洋側でも夏の降水量がかなり少なくなったため、利根川などでは取水制限が実施された。
 一方で、太平洋高気圧の縁に沿って、日本付近には西よりの湿った気流が入りやすかったため、日本海側では大雨となる日があり、夏の降水量は、東日本日本海側や東北日本海側でかなり多かった。7月は東北地方に梅雨前線が停滞することが多く、東北地方では雨の日が続き、7月の月降水量は182%と1946年の統計開始以来7月としては最も多くなった。また、7月28日は山口県や島根県で、8月9日は秋田県や岩手県で、8月24日は島根県で記録的な豪雨となり、河川の増水や土砂災害が発生した。そのほかの地方でも、大気の状態が不安定となり、局地的に非常に激しい雨となる日があり、特に7月下旬から8月上旬に多かった。

2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
 夏の平均気温は、東・西日本、沖縄・奄美ではかなり高く、北日本で高かった。沖縄・奄美を除いて平年を1℃以上上回った。金沢(石川県)、松江(島根県)、高松(香川県)、福岡など26地点では夏の平均気温の高い方からの1位を更新した。
(2)降水量
 夏の降水量は、東日本日本海側ではかなり多く、北日本日本海側で多かった。酒田(山形県)では夏の降水量の多い方からの1位を更新した。一方、東日本太平洋側、沖縄・奄美ではかなり少なかった。河口湖(山梨県)、宿毛(高知県)、久米島(沖縄県)など8地点では夏の降水量の少ない方からの1位を更新した。北日本太平洋側、西日本では平年並だった。
(3)日照時間
 夏の日照時間は、沖縄・奄美ではかなり多く、北日本日本海側、東日本、西日本太平洋側で多かった。北日本太平洋側、西日本日本海側では平年並だった。
(4)猛暑日(日最高気温35℃以上)、真夏日(日最高気温30℃以上)、日最低気温25℃以上の日数
 夏の猛暑日の日数は、東・西日本で平年を上回ったところが多かった。高松(香川県)、福岡、鹿児島など17地点で日数の最大値を更新し、大阪、福岡など22地点では最大継続日数を更新した(各継続日数は、2日以上連続して継続した地点のみを集計)。真夏日の日数は、東日本から沖縄・奄美にかけて平年を上回ったところが多かった。尾鷲(三重県)、厳原(長崎県)、延岡(宮崎県)など8地点で日数の最大値を更新し、高知、厳原(長崎県)など9地点では最大継続日数を更新した。日最低気温25℃以上の日数は、東日本から沖縄・奄美にかけて平年を上回ったところが多かった。潮岬(和歌山県)、高知、厳原(長崎県)など21地点で日数の最大値を更新し、和歌山、厳原(長崎県)など11地点では最大継続日数を更新した。


問い合わせ先

気象庁観測部計画課情報管理室
電話 03-3212-8341(内線)4154
気象庁地球環境・海洋部気候情報課
電話 03-3212-8341(内線)3154

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