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平成24年8月の地震活動及び火山活動について

報道発表日

平成24年9月10日

概要

平成24年8月の地震活動及び火山活動について解説します。

本文

  • 地震活動
    • 全国の地震活動
       8月25日23時16分に十勝地方南部でM6.1の地震が発生し、北海道広尾町(ひろおちょう)、 浦河町(うらかわちょう)、幕別町(まくべつちょう)、様似町(さまにちょう)、浦幌町(うらほろちょう)、 大樹町(たいきちょう)、更別村(さらべつむら)で最大震度5弱を観測しました。
       8月30日04時05分に宮城県沖でM5.6の地震が発生し、 宮城県仙台市(せんだいし)と南三陸町(みなみさんりくちょう)で最大震度5強を観測しました。
       8月31日21時47分(日本時間)にフィリピン諸島でMw7.6(Mw は気象庁CMT解によるモーメントマグニチュード)の地震が発生しました。 この地震により茨城県から沖縄県の太平洋沿岸の広い範囲で津波を観測しました。  全国で震度3以上を観測した地震の回数は22回、日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は95回でした。
       震度3以上を観測するなどの主な地震活動の概況は別紙1のとおりです。 また、世界の主な地震は別紙2のとおりです。

    • 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」の余震活動
       「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」の余震は、次第に少なくなってきているものの、 最大震度4以上を観測した地震が3回、震度1以上を観測した地震が129回発生するなど、 引き続き岩手県沖から茨城県沖の広い範囲で発生しました。 8月12日に福島県中通りでM3.8(最大震度4)、8月26日に福島県沖でM5.2(最大震度4)、 8月30日に宮城県沖でM5.6(最大震度5強)の余震が発生しました。
       国土地理院のGNSS観測結果では、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」後の余効変動が継続していますが、 その変動速度は小さくなってきています。

      (余震の見通しについて)
       余震は次第に少なくなってきており、全体的には、M7.0以上の大きな余震が発生する可能性は低くなってきましたが、 今後もまれに大きな余震が発生することがあります。また、これより規模の小さな地震でも、沿岸域や陸域で発生すると、 場合により最大震度5弱以上の揺れとなることがありますので、注意してください。 特に、福島県から茨城県の陸域では活動が続いており、この地域の活動に引き続き注意してください。 余震は、広い範囲で発生しているため、同じ規模の余震であっても、発生する場所により各地での震度は異なります。

      (防災上の留意事項)
       引き続き余震による強い揺れに警戒してください。 また、これまでの強い揺れのために地盤がゆるんでいる地域では、降雨や余震による土砂災害の発生する危険性が高まっていますので、 併せて警戒してください。なお、余震活動地域の外側でも強い揺れを伴う地震が発生しており、地震活動が高まっていると考えられますので、 常日頃から地震への備えをお願いします。
       また、大きな余震が発生すると津波が発生する可能性があります。海岸で強い揺れを感じた場合、 また、揺れを感じなくても津波警報が発表された場合には、直ちに海岸から離れ高台等の安全な場所に避難してください。

  • 火山活動
     霧島山(新燃岳)では、今期間、噴火は発生しませんでした。 30日14時頃から17時頃にかけて、新燃岳付近を震源とする振幅のやや大きな火山性地震が一時的に増加しましたが、 火山活動に特段の変化はみられませんでした。 国土地理院によると、新燃岳の北西地下深くのマグマだまりへのマグマの供給に伴う地盤の伸びの傾向は、 2011年12月頃から鈍化し、2012年1月以降ほぼ停滞していましたが、一部の基線では5月頃からわずかに縮みの傾向がみられます。 以上のように、新燃岳の北西数kmの地下深くのマグマだまりへの深部からのマグマの供給は停止し、新燃岳浅部の活動も低下しています。 しかし、火口には高温の溶岩が溜まっており、現在でも小規模な噴火が発生する可能性は否定できません。 新燃岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。 火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
     桜島では、爆発的噴火を含む活発な噴火活動が継続しました。 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。 火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
     三宅島では、やや多量の火山ガスの放出が続いています。火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
     青ヶ島では、海上保安庁が26 日に実施した上空からの観測で、 これまで変色水の見られなかった島の南東沖等で変色水が確認されました。 このことから、29日に火山現象に関する海上警報を発表しました。 変色水が確認された周辺海域には近付かないようにして下さい。 地震活動や地殻変動には特段の変化は観測されておらず、島内で噴火が発生する兆候は認められません。 噴火予報(平常)が継続しています。
     択捉焼山では、25日07時00分の気象衛星画像で海抜約4000mの噴煙を観測しました。 これに伴い、25日10時06分に航空路火山灰情報を発表しました。この噴火以降、気象衛星画像で噴煙は観測されていません。

     その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。  日本の主な火山活動の概況は別紙3のとおりです。また、世界の主な火山活動は別紙4のとおりです。

    ※GNSS(Global Navigation Satellite Systems)とは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般をしめす呼称です。

問い合わせ先

地震:地震火山部管理課 電話 03-3212-8341(内線 4581)
火山:地震火山部火山課 電話 03-3212-8341(内線 4530)

資料全文

参考資料


国土地理院のGPSによる地殻変動観測については、 国土地理院ホームページの記者発表資料 を参照ください。

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