キーワードを入力し検索ボタンを押下ください。

平成24年4月の地震活動及び火山活動について

報道発表日

平成24年5月10日

概要

平成24年4月の地震活動及び火山活動について解説します。

本文

  • 地震活動
     4月1日23時04分に福島県沖でM5.9の地震が発生し、福島県楢葉町(ならはまち)と富岡町(とみおかまち)で最大震度5弱を観測しました。
     4月29日19時28分に千葉県北東部でM5.8の地震が発生し、千葉県旭市(あさひし)で最大震度5弱を観測しました。
     全国で震度3以上を観測した地震の回数は27回、日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は140回でした。
     震度3以上を観測するなどの主な地震活動の概況は別紙1のとおりです。また、世界の主な地震は別紙2のとおりです。

  • 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」の余震活動
     「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」の余震は、次第に少なくなってきているものの、 最大震度4以上を観測した地震が8回、震度1以上を観測した地震が182回発生するなど、 引き続き岩手県沖から千葉県東方沖にかけてと千葉県北東部の広い範囲で発生しました。 4月1日に福島県沖でM5.9の地震(最大震度5弱)、4月29日に千葉県北東部でM5.8の地震(最大震度5弱)が発生しました。
     国土地理院のGNSS観測結果では、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」後の余効変動が継続していますが、 その変動速度は小さくなってきています。

    (余震の見通しについて)
     余震は次第に少なくなってきており、全体的には、M7.0以上の大きな余震が発生する可能性は低くなってきましたが、 今後もまれに大きな余震が発生することがあります。 また、これより規模の小さな地震でも、沿岸域や陸域で発生すると、 場合により最大震度5弱以上の揺れとなることがありますので、注意してください。 特に、福島県から茨城県の陸域では活動が続いており、この地域の活動に引き続き注意してください。余震は、 広い範囲で発生しているため、同じ規模の余震であっても、発生する場所により各地での震度は異なります。

    (防災上の留意事項)
     引き続き余震による強い揺れに警戒してください。 また、これまでの強い揺れのために地盤がゆるんでいる地域では、 降雨や余震による土砂災害の発生する危険性が高まっていますので、併せて警戒してください。 なお、余震活動地域の外側でも強い揺れを伴う地震が発生しており、 地震活動が高まっていると考えられますので、常日頃から地震への備えをお願いします。
     また、大きな余震が発生すると津波が発生する可能性があります。 海岸で強い揺れを感じた場合、また、揺れを感じなくても津波警報が発表された場合には、 直ちに海岸から離れ高台等の安全な場所に避難してください。

  • 火山活動
     霧島山(新燃岳)では、今期間、噴火は発生しませんでした。 国土地理院によると、新燃岳の北西数kmの地下深くのマグマだまりへの深部からのマグマの供給を示す地殻変動は2012年1月以降ほぼ停滞しています。
     しかし、現在でも火口やその直下には高温の溶岩が溜まっており、新燃岳直下の火山性地震も続いていることから 、突発的な噴火が発生する可能性があります。 また、今後、深部からのマグマ供給が再開する可能性もあり、新燃岳へ多量のマグマが上昇すれば新たな噴火の可能性もあります。 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。 火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
     桜島では、昭和火口で爆発的噴火を含む活発な噴火活動が継続しました。 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。 火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
     三宅島では、多量の火山ガスの放出が続いています。火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
     硫黄島では、5日から6日にかけて、島西部の旧噴火口(通称:ミリオンダラーホール)でごく小規模な水蒸気爆発が発生したと推定されます。 また、27日から28日にかけて、国土地理院の地殻変動観測で通常より大きな隆起が観測され、 微小地震が27日から、火山性微動が29日から活発な発生状態になるなど火山活動が活発化しました。 29日から30日にかけて島の北東沖で変色水域が確認され、同海域で海底噴火が発生した可能性があると考えられます。 その後、地殻変動観測では沈降が観測され、微小地震の発生状態も活発化前に戻り、火山性微動の発生も概ね低調になっています。
     しかしながら、硫黄島の火山活動はやや活発な状態で推移しており、火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生すると予想されますので、 今回、噴火が発生した可能性のある領域やこれまで小規模な噴火が発生した領域付近では噴火に対する警戒が必要です。
     27日以降の火山活動に伴い、29日に火山現象に関する海上警報(周辺海域警戒)を発表しました。 また、火口周辺警報(火口周辺危険)が継続しています。
     その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。  日本の主な火山活動の概況は別紙3のとおりです。また、世界の主な火山活動は別紙4のとおりです。

    ※GNSS(Global Navigation Satellite Systems)とは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般をしめす呼称です。

問い合わせ先

地震:地震火山部管理課 電話 03-3212-8341(内線 4581)
火山:地震火山部火山課 電話 03-3212-8341(内線 4530)

資料全文

参考資料


国土地理院のGPSによる地殻変動観測については、 国土地理院ホームページの記者発表資料 を参照ください。

Adobe Reader

このサイトには、Adobe社Adobe Readerが必要なページがあります。
お持ちでない方は左のアイコンよりダウンロードをお願いいたします。

このページのトップへ