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2009年(平成21年)の日本の天候

報道発表日

平成22年1月4日

概要

2009年(平成21年)の天候の特徴は以下のとおりです。

  • 年平均気温は全国的に高かった
     北日本から西日本にかけては年前半に高温となることが多く、沖縄・奄美では7月から9月にかけ高温が続いたことから、年平均気温も高くなった。
  • 日本海側の降雪量は少なかった
     1、2月と暖かかったことから、日本海側の地方の降雪量は少なかった。
  • 4、5、6月は東日本日本海側、西日本で降水量少なかった
     4月は高気圧に覆われて晴れの日が多く、5、6月と低気圧や前線の影響が小さく、東日本日本海側や西日本では降水量がかなり少なかった。特に西日本では農業用水、工業用水の取水制限などの措置がとられた。
  • 北日本から西日本にかけて、7、8、11月に日照時間が少なかった
     北日本から西日本にかけて7、8、11月に日照時間が少なかった。特に7月は記録的に少なく、農作物の生育などに影響し、中でも北日本では、北海道を中心に、低温・多雨も重なり、影響が大きかった。
  • 7、8月に各地で大雨
     7月から8月前半にかけ、北日本では低気圧が発達しながら頻繁に通過し大雨となった。7月後半には梅雨前線の活動が活発となり、西日本を中心に各地で大雨となった。特に、7月19日から26日にかけては、中国地方から九州北部地方にかけ記録的な大雨となり、浸水害や土砂災害に見舞われ、「平成21年7月中国・九州北部豪雨」と命名された。また、8月8日から11日にかけ、台風第9号が日本の南海上を東進し、日本列島に暖かく湿った空気をもたらし、東日本から西日本にかけ記録的な大雨となった。
  • 梅雨入りは本州で早く、梅雨明けは全国的に遅かった
     梅雨入りは、沖縄地方から九州南部にかけては遅く、九州北部地方から東北地方にかけては早かった。梅雨明けは、太平洋高気圧の日本列島付近への張り出しが弱く、このため、多くの地方で梅雨明けが遅くなったほか、梅雨明けが特定できなかった地方もあった。
  • 2年ぶりに台風上陸も、発生数は少なかった
     10月8日には2007年9月以来2年ぶりに台風第18号が上陸し、東日本から北日本を縦断、各地で暴風や大雨となった。発生数は22個で平年(26.7個)を下回った。接近数は8個と平年(10.8個)を下回った。

本文

1 概況
 年初は寒気が南下し気温も低かったが、その後は1月は北日本や東日本を中心に、2月は全国的に気温が高かった。日本海側の地方の降雪量は少なく、特に北・東日本日本海側で顕著だった。冬型の気圧配置が続かず、低気圧がしばしば本州付近を通過したことから、北・東日本太平洋側や西日本でも平年に比べ曇りや雨または雪となることが多く、北日本から西日本にかけては東日本日本海側を除き、冬の降水量も多くなった。一方、沖縄・奄美では、寒気や低気圧の影響がなく、晴れの日が多く、少雨・多照となった。
 春には、北日本から西日本かけ、時折大陸から強い寒気が南下して低温となるなど、気温の変動が大きかったものの、3か月を平均すると高温となった。3月は低気圧と高気圧が交互に通り、天気は数日の周期で変わったが、4月には高気圧に覆われて晴れの日が多く日照時間は多くなった。5月も低気圧の影響を受けにくく、降水量は少なく、日照時間も多かった。沖縄・奄美では、3月、4月には気圧の谷や寒気の影響で曇りや雨の日が多かったが、5月に入ると、前半中心に高気圧に覆われ、晴れの日が多く、梅雨入りが平年より遅くなった。
 夏は、6月には、平年より早く梅雨入りしたものの、梅雨前線が本州から離れた南海上に停滞することが多く、東日本や西日本では平年並か平年を上回る日照時間となったが、7月から8月前半にかけ、低気圧や梅雨前線、台風第9号の影響で、北日本から西日本にかけて日照時間が少なく、また、各地で大雨となり、梅雨明けが遅れた。北日本では、6月も低気圧や気圧の谷の影響で日照時間が少なかった。8月後半には天気は概ね数日の周期で変わるようになり、東・西日本では移動性高気圧に覆われ、晴れの日が多くなった。沖縄・奄美では、6月は太平洋高気圧の張り出しが弱く、低温となったが、7月以降は太平洋高気圧に覆われ晴れて暑い日が続いた。
 秋は、9月には全国的に高気圧に覆われ、晴れの日が多く、日照時間が多く、降水量が全国的にかなり少なく、東・西日本を中心に記録的な少雨となった。10月には、台風第18号がおよそ2年ぶりに本州に上陸し、広い範囲で暴風や大雨となった。11月になると、低気圧や前線が日本列島付近をしばしば通り、その影響で北・東日本日本海側を除き降水量は多かった。9月には少雨、10月、11月には多雨と対照的であった。気温は、北日本から西日本にかけては、時々寒気が流れ込み、変動が大きかったが、沖縄・奄美では、9月から10月上旬までは顕著な高温が続いた。
 気温の変動の大きい状況は12月も続き、上旬はほぼ全国的に高かったものの、月半ばから強い寒気が日本付近に南下し、日本海側では雪が降り続き、12月としては2005年以来4年ぶりの大雪となった。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
 年平均気温は、全国的に高く、特に沖縄・奄美ではかなり高かった。
(2)降水量
 年降水量は、北日本太平洋側でかなり多かった。根室(北海道)では、年降水量の最大値を更新した。一方、西日本太平洋側および沖縄・奄美では少なく、北日本日本海側、東日本および西日本日本海側では平年並だった。
(3)日照時間
 年間日照時間は、北日本、東日本および西日本日本海側で少なかった。一方、沖縄・奄美では多く、西表島(沖縄県)では、年間日照時間の最大値を更新した。西日本太平洋側では平年並だった。

問い合わせ先

気象庁観測部観測課統計室
電話 03-3212-8341(内線)4154
気象庁地球環境・海洋部気候情報課
電話 03-3212-8341(内線)3154

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