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2009年夏の異常気象分析検討会での検討結果の概要

報道発表日

平成21年8月3日

概要

 平成21年8月3日に異常気象分析検討会を開催し、2009年7月の不順な天候をもたらした大規模な大気の流れについて、その要因等を分析し、以下の見解を取りまとめました。

本文

【不順な天候】

  • 北日本の多雨、日本海側の日照不足、九州北部地方から東海地方にかけての梅雨明けの遅れが記録的だった。また、「平成21年7月中国・九州北部豪雨」が発生した。


【特徴的な気圧配置】
  • 太平洋高気圧の本州付近への張り出しが弱く、西日本から北日本にかけて低気圧や前線の活動が活発だった。


【その要因】
  • この気圧配置は、亜熱帯ジェット気流の南偏と蛇行の持続に伴うものである。
  • エルニーニョ現象や熱帯大気の気温が平年より高かったことが、亜熱帯ジェット気流の南偏と蛇行に影響し、太平洋高気圧の本州付近への張り出しを弱めた。
  • エルニーニョ現象に加えて赤道季節内振動*も、7月下旬における太平洋高気圧の張り出しが弱いことに影響した。

* 赤道季節内振動 対流活動(発達した積乱雲の大規模な集合体)を活発化させる位相が、30~60日の周期で赤道域を東に一周する現象を赤道季節内振動と呼び、発見者の名前に因んで、Madden- Julian振動(MJO)とも呼ばれている。東西数千キロメールにも及ぶ活発な対流活動が熱帯地方に大規模な大気の流れを作り出すため、その影響が中緯度にまで及ぶことがある。暖候期には、MJOの通過に伴って西部太平洋で活発となった対流活動が、その後ゆっくりと北西に進み、およそ1週間後にはフィリピン東海上に達することがよく見られる。

問い合わせ先

地球環境・海洋部気候情報課 気候情報課
電話 03-3212-8341(内線)3158

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