第2回津波予測技術に関する勉強会の議事概要について
報道発表日
平成20年2月8 日
概要
本日第2回目の勉強会を開催し、津波警報・津波注意報の精度向上や津波情報の改善に関して議論しました。頂いた意見を今後の取り組みに生かして行きます。
本文
気象庁では津波警報・津波注意報(以下、津波警報等)の精度向上に向け様々な取り組みを行っています。本日第2回目の津波予測技術に関する勉強会を開催し、学識経験者のご意見を頂き、今後の取り組みの方向性について確認をしました。議論の概要は下記の通りです。
- 開催日および場所 平成20年2月8日 東京管区気象台第1会議室
- メンバー構成
- 座長
- 佐竹健治 東京大学地震研究所教授
- 委員
- 阿部勝征 東京大学名誉教授
- 今村文彦 東北大学教授
- 清水勝義 港湾空港技術研究所海洋・水工部海象情報研究室長
- 谷岡勇市郎 北海道大学准教授
- 都司嘉宣 東京大学地震研究所准教授
- 高山寛美 気象研究所地震火山研究部第一研究室長
- 議事概要
- 津波警報等の改善について
- 最初に発表する津波警報等の精度向上
より詳細な地形を反映した数値シミュレーションにより、局所的な津波の再現性を高めるなどして、津波データベースの改善を引き続き行う。 - 津波警報等の更新(続報)のための津波予測の高度化について
地震波、GPS、津波観測のデータを使った様々な解析手法について議論した。地震発生メカニズム解析に加え、歪計の記録やWフェーズ*を使って地震の規模(モーメントマグニチュード)等を推定する手法の早期の実用化を図ること、また、津波観測データを津波予測に積極的に利用すべきとの意見を頂いた。 - 津波情報等の改善について
情報発表時点までの最大波だけではなく、津波の現況も知らせるべきであることや津波到達予想時刻はもっときめ細かく知らせるべき、また、情報には、図などを利用した可視化を行うべきとの意見が出された。 - 津波警報に関する理解促進
津波警報の仕組みと利用についての正しい理解促進にあたり、気象庁は周知広報にさらに努力すべきであるとの意見が出された。
- 最初に発表する津波警報等の精度向上
- その他
今年度発表した津波注意報について、本勉強会で行った評価を気象庁HPに掲載することとした。
*Wフェーズ P波からS波までの実体波部分を指す - 津波警報等の改善について
問い合わせ先
気象庁地震火山部地震津波監視課
電話:03-3212-8341(内線4542,4555)