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IPCCとは 気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)は、1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)の共同で設置された。 二酸化炭素等の温室効果ガスの大気中の濃度の増加に伴う地球温暖化の実態把握とその精度の高い予測・影響評価が求められている。IPCCの任務は、(1)気候変動に関する利用可能な科学的知見の評価、(2)気候変動の環境及び社会経済への影響評価、及び(3)対応戦略の策定とされている。 IPCCのこれまでの成果 1990年8月に、IPCCの第一次評価報告書は取りまとめられ、「人為的な温室効果ガスが大気中に蓄積し続けると、自然及び人間システムに対して重大な影響を及ぼしかねない気候変化が生じるであろう」と結論づけた。第一次評価報告書は、「気候変動に関する国際連合枠組条約」の条約交渉会議の場において条約の必要性に科学的根拠を与えるものとして大きな役割を果たした。また、同報告書は、同年11月に開催された第2回世界気候会議(SWCC)に報告された。 1992年2月には、エーロゾルの気候への影響についての新しい数量的な情報等を盛り込んだ同報告書の補遺が取りまとめられ、同条約交渉会議に報告された。 1994年には、第1作業部会の特別報告書「気候変化を引き起こす放射強制力」が取りまとめられ、1995年の「気候変動に関する国際連合枠組条約」の第1回締約国会議に報告された。 1995年には、第二次評価報告書が取りまとめられ(1996年に発行)、(1)気候変化を引き起こす人為的強制力に対して最も寄与するのは二酸化炭素であり、大気中濃度は人間活動の拡大により上昇を続けていること、(2)このような人間活動の拡大により、将来人類がかつて経験したことのないほどのスピードで気候が変化する可能性があること、及び(3)大気中の温室効果ガスの蓄積に対する気候系の応答は時間スケールが長いため、一旦変化した気候は事実上元に戻りにくいものであること等が示された。また、同報告書では、「識別可能な人為的影響が全球の気候に現れている」ことを示唆した。同報告書は、1997年に京都で開催された「気候変動に関する国際連合枠組条約」の第3回締約国会議(地球温暖化防止京都会議)において、地球温暖化防止対策の必要性に科学的根拠を与えるものとして、対策と措置を定めた「京都議定書」の成立に貢献した。 また、IPCCは、政策担当者や「気候変動に関する国際連合枠組条約」からの要請に応えるため、特定の課題に関する技術報告書や特別報告書の取りまとめを行っている。 |