平成28年3月の地震活動及び火山活動について
報道発表日
平成28年4月8日
概要
平成28年3月の地震活動及び火山活動について解説します。
本文
- 地震活動
- 全国の地震活動
震度5弱以上を観測した地震及び津波を観測した地震はありませんでした。
全国で震度3以上を観測した地震の回数は12回、日本及びその周辺におけるM4.0 以上の地震の回数は69回でした。
- 全国の地震活動
口永良部島の新岳では、2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低くなっているものの、引き続き噴火の可能性があり、火砕流に警戒が必要です。噴火に伴う大きな噴石の飛散が予想される新岳火口から概ね2kmの範囲、及び火砕流の流下による影響が及ぶと予想される新岳火口の西側の概ね2.5kmの範囲では、厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。新岳火口から半径1.4海里以内の周辺海域では、噴火による影響が及ぶおそれがありますので、噴火に警戒してください。
西之島では、2015年11月下旬以降、噴石等を放出する噴火や溶岩の流出は確認されず、12月以降は地表面温度の低下が確認されています。表面的な活動に低下が認められるものの、これまで2年以上活発な火山活動が続いてきたことから、火口から概ね1.5km以内では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
桜島では、昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
吾妻山では、火山性地震が28日に増加し始め、以降多い状態となっています。大穴火口付近では小規模な噴火が発生する可能性がありますので、大穴火口周辺(火口から概ね500mの範囲)では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
草津白根山では、湯釜火口内北東部や北壁及び水釜火口の北から北東側にかけての斜面で熱活動の活発な状態が継続しています。湯釜火口から概ね1kmの範囲では、小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
浅間山では、引き続き火山活動はやや活発な状態で経過しています。今後も火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性がありますので、山頂火口から概ね2kmの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
御嶽山では、火口列からの噴煙活動や、地震活動が続いていることから、今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
阿蘇山の中岳第一火口では、時々小規模な噴火が発生していることから、今後も火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
霧島山(新燃岳)では、火口周辺に影響のある小規模な噴火が発生する可能性がありますので、火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)では、2月28日に火山性地震が増加しましたが、その後は少ない状態で経過しました。火山活動は低下しており、硫黄山周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められなくなったと判断し、3月29日に噴火予報(活火山であることに留意)を発表しました。
諏訪之瀬島の御岳火口では、今後も火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生すると予想されますので、火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。
問い合わせ先
地震:地震火山部管理課 電話 03-3212-8341(内線 4581)
火山:地震火山部火山課 電話 03-3212-8341(内線 4538)
資料全文
- 平成28年3月の地震活動及び火山活動について[PDF形式: 331KB]
- 別紙1(日本の主な地震活動)[PDF形式: 612KB]
- 別紙1参考(日本の主な地震活動の参考資料)[PDF形式: 746KB]
- 別紙2(世界の主な地震活動)[PDF形式: 1,156KB]
- 別紙3(日本の主な火山活動)[PDF形式: 385KB]
- 別紙4(世界の主な火山活動)[PDF形式: 405KB]
参考資料
- 平成28年3月に震度1以上を観測した地震[PDF形式: 390KB]
- 平成28年4月1日以降に発生した主な地震[PDF形式: 2,046KB]
- 1976年(昭和51年)1~6月に発生した地震の震源改訂について[PDF形式: 1,046KB]
国土地理院のGNSSによる地殻変動観測については、 国土地理院ホームページの記者発表資料 を参照ください。