6月の天候
報道発表日
平成27年7月1日
概要
2015年(平成27年)6月の天候の特徴は以下のとおりです。
- 九州南部では、記録的に降水量が多く、日照時間がかなり少なかった
梅雨前線が九州南部付近に停滞しやすく、活動の活発な状態が続いたため、九州南部では、6月としては1946年の統計開始以来降水量が最も多かった。日照時間はかなり少なかった。 - 西日本では低温で、西日本太平洋側では日照時間はかなり少なく降水量は多かった
梅雨前線が西日本の南岸から東日本の南海上に停滞することが多く、西日本では梅雨前線の影響を受けやすかった。このため、西日本では月平均気温は低く、西日本太平洋側では月間日照時間はかなり少なく月降水量は多かった。 - 沖縄・奄美では、記録的な高温で、日照時間はかなり多く、降水量は少なかった
太平洋高気圧の日本の南から沖縄付近への張り出しが強かった。このため、沖縄・奄美では、6月としては1946年の統計開始以来最も高温となった。また、日照時間はかなり多く、降水量は少なかった。
本文
1 概況
梅雨前線が西日本の南岸から東日本の南海上に停滞することが多く、活動は活発だった。このため西日本では月平均気温は低く、月間日照時間は西日本太平洋側でかなり少なく西日本日本海側で少なかった。また、西日本太平洋側では月降水量が多かった。特に、前線が停滞しやすかった九州南部では、月降水量が平年比227%となり、6月としては最も降水量が多く(統計開始は1946年)、月間日照時間はかなり少なかった。一方、梅雨前線から離れた東北地方では梅雨前線の影響を受けにくく、月間日照時間は多かった。東北地方の梅雨入りはかなり遅く、東北南部では26日ごろ(1951年以降、遅い方からの1位タイ)、東北北部では27日ごろだった(速報値)。
また、朝鮮半島付近から北・東日本にかけては、上空に寒気が流れ込みやすかった。特に中旬の中頃から下旬のはじめにかけては、北・東日本の上空に寒気が流れ込み、雷を伴った局地的に激しい雨や突風があった。また、北海道日本海側では上旬の前半に低気圧と上空の寒気の影響で大雨となった所があり、月降水量はかなり多かった。
一方、太平洋高気圧の日本の南から沖縄付近への張り出しが強かったことにより、沖縄・奄美では、太平洋高気圧に覆われやすく晴れて日射が強かったことに加えて、南から暖かい空気が流れ込みやすかったため、沖縄・奄美の月平均気温は平年比+1.8℃と、6月としては最も高温となった(統計開始は1946年)。また、月間日照時間はかなり多く、月降水量は少なかった。なお、太平洋高気圧に覆われやすかった沖縄地方では、平年よりかなり早い11日ごろに梅雨明けした(速報値)。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
月平均気温は、沖縄・奄美でかなり高く、平年を1℃以上上回った。与那国島、西表島、石垣島、宮古島、久米島(以上、沖縄県)では6月の月平均気温の高い方からの1位の値を更新した。一方、西日本では低かった。北・東日本では平年並だった。
(2)降水量
月降水量は、北日本、西日本太平洋側で多かった。枕崎では平年比300%を上回り、鹿児島、枕崎、種子島(以上、鹿児島県)、都城、油津(以上、宮崎県)では6月の月降水量の多い方からの1位の値を更新した。一方、東日本日本海側、沖縄・奄美で少なかった。東日本太平洋側、西日本日本海側では平年並だった。
(3)日照時間
月間日照時間は、西日本太平洋側でかなり少なく、北日本日本海側、西日本日本海側で少なかった。一方、沖縄・奄美ではかなり多く、東日本日本海側で多かった。北・東日本太平洋側では平年並だった。
問い合わせ先
(観測値や記録について)
気象庁観測部計画課情報管理室
電話 03-3212-8341(内線)4154
(天候の解説について)
気象庁地球環境・海洋部気候情報課
電話 03-3212-8341(内線)3154
資料全文
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毎月はじめに報道発表資料として公表されている「月の天候」や「季節の天候」を元に、最新のデータを追加した上で、そのような状況をもたらした大気の流れの特徴との関連を加えてまとめたもので、毎月14日頃に更新されます。
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