キーワードを入力し検索ボタンを押下ください。

2013年7月以降の中国南部の高温・少雨について

報道発表日

平成25年8月7日

概要

中国南部では、2013年7月以降、広い範囲で高温・少雨となっており、記録的な高温となった地点があった。少雨の影響による飲料用水の不足や農作物への被害などが伝えられている。

本文

天候の経過と被害状況
  中国南部では、7月以降、気温が平年より高く、降水量が平年より少なくなっている地域が多い。中国の上海では、月を通して気温が高く、7月の月平均気温は、32.0℃(平年差+3.4℃)となった。
  中国気象局によると、長江の南や重慶市、湖南省などで35℃以上の日最高気温が20日以上続き、最高気温が40~42℃に達する地域もあった。また、中国南部の43の市や郡で日最高気温が40℃を超え、上海市のシージャーホゥエイ(徐家匯)では、7月26日と8月6日に1872年の統計開始以来最も高い気温(40.6℃)を記録した。
  中国湖南省のチャンシャー(長沙)では、7月の月降水量が8mm(平年比6%、7月の月降水量平年値130.1mm)だった。
  7月以降の少雨の影響により、貴州省・湖南省では2120万人が影響を受け、187万ヘクタール以上の農作物への被害が伝えられている(中国政府)。

大気の流れの特徴
  太平洋高気圧が西に張り出すとともに、中国南部から本州の南海上で勢力が強まった状態が続いたため、中国南部では顕著な高温・少雨となった。この一因としては、東南アジアの平年より活発な積雲対流活動域で上昇した気流が中国南部から本州の南海上で下降したことが考えられる。
  また、この優勢な太平洋高気圧は日本の天候にも影響を及ぼし、西日本や沖縄・奄美でも高温・少雨となった。

今後の見通し
  中国気象局の予報によると、中国南部の多くの地域では今後1週間は高温・少雨が続く見込み。

なお、気象庁ホームページ「世界の異常気象」において、最近の世界の異常気象や気象災害の状況を週、月、季節別にまとめていますので、あわせてご利用ください。

問い合わせ先

気象庁 地球環境・海洋部 気候情報課 異常気象情報センター
電話:03-3212-8341 (内線)3158

資料全文


Adobe Reader

このサイトには、Adobe社Adobe Readerが必要なページがあります。
お持ちでない方は左のアイコンよりダウンロードをお願いいたします。

このページのトップへ